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5

小暮を正式に恋人として発表した時、周りからはやはり不満の声があがった。
誠心誠意親衛隊に頭を下げる俺に、しぶしぶ納得はしたものの、やはり小暮にあまりいい気をしない者が多く。
特にチワワちゃんたちは、『趣味悪い』『ちょっと珍味を味見したくなっただけ』などと、小暮に対する風当たりは冷たかった。

だが、この1ヶ月の俺の小暮への溺愛っぷりと、それに対し真っ赤になってぷるぷる震える小暮を見てみんな小暮への認識を徐々に改めた。
小暮の『手の着けられない喧嘩好き』のイメージと噂は、あっという間に無くなった。
小暮が心配していた俺に対する評価は、逆に小暮を大事にするその姿勢から鰻登りに上がったのである。


そして小暮は、よく笑うようになった。
本当に幸せそうに照れて笑う小暮の笑顔は、見るものを全て虜にするようで。
ただ、俺の前でしか出ないその笑顔を見ようと俺と共にいる小暮はよく注目されるようになった。


小暮の悪い噂が無くなるのはいいことだが、今日の食堂のような事態が度々起こるのはやはり恋人の俺にとっては非常に面白くないわけで。
周りの肉食獣から、バンビちゃんを保護するのに必死なのである。

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