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6

「ここは生徒会専用の温室だ。呼び出したとはいえ、綾小路が許可しなければ一般生徒は誰も入ることはできない。あいつはよくかわいい男と遊んでるが、この温室には誰一人として連れてきたことはねえんだよ。
つまりだ、どんな理由かしらんがお前は綾小路のお気に入りってわけだ。あいつは常にナンバーワンで、誰かに抜かれたり手にしたものを横取りされたことなんざねえ。
そんな男が、自分のお気に入りを次点の男に取られたとしたら、どうなるか。結果は上々、あいつは墜落寸前ざまあみろだ!
お気に入りを奪われてショックを受けてるあいつが次のお気に入りを見つけるまで、お前は俺の奴隷だ」


西条の言葉に、小暮が唇をかみしめる。
そんな小暮のあごを、西条が人差し指ですくった。


「俺の親衛隊が恋人か?なんて聞いてきたときは笑ったぜ。誰がお前みたいなかわいげのない厳つい男を好きになんかなるかよ、なあ小暮?
綾小路だって、お前をお気に入りにしたのはきっとお前の持つチームが欲しかったからに決まってる。


―――――なあ、小暮」


そのまま、とん、と西条が小暮を押し倒し、小暮に覆い被さる。


「あいつは、お気に入りを犯されたとしたら今度はどんな顔をするかな?」


小暮の顔が、真っ青になる。


「さ、い、じょう。冗談、は、よせ」

するすると、西条の手が小暮の制服の裾から侵入する。

「西条、頼む。頼むからやめてくれ。ここは、ここだけは嫌だ。ここじゃないところならどこでもいい、頼む、ここでやるのだけはやめてくれ」


震える声で、小暮が懇願する。『この場所だけは』と。


「うるせえな、てめえに意見する権利はねえんだよ。綾小路は、お前を抱いたか?お前みたいな厳つい野郎、そんな対象にゃ見てねえか。だが、試してみるのも一興か。
くくっ、もし綾小路に見捨てられたら、俺が飽きるまで奴隷にしてやっからよ。」

小暮の目が、絶望の色に染まる。



「っ、西条おおおおお!!!」



瞬間、俺は飛び出した。

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