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「ん、初めてだよ。ファーストキスなの。」
うそ、信じらんない。
だって、あんなにもてるのに!
「俺、今まで告白はされたこと何度もあるけど付き合ったことは一度もないんだよ?
ずっと側にいたから知ってるでしょ?」
確かに、一夜は今まで誰か付き合ったとか見たことなかった。
でもそれは隠してるとか、俺の知らないとこでは付き合ったりしてるんじゃないかと思ってたんだけど
「言ったでしょ?俺、ずっと和ちんしか見てなかったんだもん。
俺の初めては、全部和ちんじゃないとイヤだったんだもん」
そんなに。
そんなに、俺のことを想ってくれてたの。
一夜の言葉が、嬉しくて嬉しくて。胸が、ぎゅうっとなって、一夜の首に抱き付いた。
「一夜…っ、一夜…!
すき、大好き…!俺も、俺も初めては一夜がいい。全部一夜じゃないとイヤ…
…………んんーっ!」
最後まで言う前に、一夜が俺の口を口づけで塞いできた。
「ん…っ、ぷは。
和也、かわいすぎ。これ以上俺を煽ってどうすんの。…ごめんね、もうやめてあげられないや。
和也をちょうだい?」
壮絶に色っぽい声で、耳元で囁かれ、俺はこくりと頷いた。
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