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3

「んー?君たちはかわいいなあと思ってね」
「そんな、かわいいなんて…」

頬を染めてシーツをかぶるチワワちゃん。
これならかわいいかも、とか考えるんだけど、チワワちゃんたちだからだろうな、きっと。

「そういえば、綾小路さまは聞きましたか?あの噂」

うんうんと考える俺に、チワワちゃんが話しかける。

「二年の小暮鉄男です。また喧嘩したらしくて、今度は10人以上病院送りにしたとかって」

思わずぱちくりとしてチワワちゃんを見た。
なんだそりゃ、初耳だ。


「先ほどからずっと悩んでらっしゃるのは小暮のことでしょう?小暮の素行の悪さに、生徒会も風紀もすごく迷惑してるって、風紀委員長が。
綾小路さまをそんなに悩ませるなんて許せない。ほんとになんでこの学園にいるんでしょうね、早く退学にでもなっちゃえばいいのに」


憤慨して話しをするチワワちゃんに、びっくりした。
確かに、悩んでるのは小暮のことだけど、全然違うからね?
ていうか、確かに小暮関係の書類は来るけどそんなに言うほど多くはないし、たちの悪いものでもない。

10人以上病院送りって…

こないだ話した限り、小暮はそんなやつじゃない。好きな奴のために自分を変えようとする奴だ。それは断言できる。

…なんだかすごく不愉快だ。

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