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「は?」

ぽかんと開いた口が塞がらない。今の俺は相当の間抜け面だ。

「ね?オレのベッドそんな狭くないよ、くっついて寝れば暖かいし一石二鳥だよ?ね?」

にこにこと笑顔で提案するあいつ。

「い、いやいや、何言っちゃってんの!?大の男二人で一つのベッドて気持ち悪いだろ!おかしいだろ!」

あわあわと言い返す俺。ほんと何言い出すんだ!天然っていうの?

「ええ〜?おかしくないし!だって金ない奴らが旅行とか行ったとき、シングル一部屋借りてみんなで寝たりするの普通だって言ってたよ?」
「そ、そうなのか?」
「それに小さい頃だって一緒に寝てたし、和ちんの部屋で一緒に昼寝したりしてたじゃん〜。だからおかしくないよぉ、普通だよぉ〜。」

そ、それはそうだけど小さい頃なんか意識してないし、俺の部屋での昼寝だって床に雑魚寝だろうが!改めて、い、い、一緒のベッドに入るって、一夜が好きなオレにはミッションがでかすぎる!

「ね〜?いいじゃん、和ちんの布団が乾くまで!おれのせいでしょ?ちゃんと反省してるんだよ、責任感じてるんだあ」
「や、それはもういいけど」

眉を下げて捨てられた子犬のような顔をしてる。だから、オレはお前のその顔に弱いんだってば!きゅんとしちゃうだろ!

「い、一緒のベッドに入るってのは…」

ああもう、俺のバカ!普通に『そっかー、じゃあ一緒に寝るかー』って言えばいいじゃん!それかきっぱり断ればいいじゃん!
ああでも、一夜とひとつのベッドなんて甘い誘惑、俺には蟻に砂糖だ!

あああ、今の俺絶対キモい!意識してんの丸わかりじゃね?いや、天然なあいつには気づかれてないかも。

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