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「…っ、白馬…いつのまに…」



吉岡が陸斗を見て顔を青ざめる。動けない。これが、麗しの貴公子と呼ばれる男か。抱きたいと言われる可憐で清楚な華か。それほどまでに、陸斗から発せられるオーラは禍々しく恐ろしいものだった。


「りく…と…」


高雅が、涙に濡れたうつろな目を向ける。


「…高雅。」
「りく、…っあ、あ…!?
〜――…ゃ、イく!!!りくとっ、りくっ…、やああああ!!あァ―――――!!!」


びくん、びくんびくん。


陸斗に見つめられ、名を呼ばれた瞬間。高雅は、それだけで触れもしないのに絶頂に達した。


「な…!?」


吉岡は目の前で起きた出来事に、絶句する。
あれだけ攻め立てても決してイかなかった高雅が。陸斗に名を呼ばれただけで。吉岡は、信じられなかった。
陸斗はそんな高雅を、優しく抱きしめる。


「やだ、りくとっ、あぁんんっ!…ひっく…、こ、わい…、こわいよぅ…あっ、あっ!」
「…大丈夫ですよ、大丈夫。私はここです。あなたを抱きしめていますよ。ほら、まだ続きますか?怖がらないで…大丈夫だから」


ぴゅ、ぴゅ、と断続的に射精が続くペニスを、ゆっくりと上下に擦ってやる。高雅は突如訪れた絶頂に怯え、陸斗にしがみつき泣いた。


優しく『大丈夫』と繰り返しながら、緩やかに絶頂を終わりに向かわせてくれる陸斗に、すんすんと泣きながら甘える。


―――にゃんこは、飼い主への忠誠を守った。


陸斗は、自分にしがみつく高雅がとてつもなく愛おしく、かわいくて仕方がなかった。

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