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7

「なんで…、なんで、こんなことしたの…?」


涙に濡れた目で高雅が尋ねる。
今度こそ。今度こそ伝えることができる。


「―――好きだからです。あなたが、好きなんです。」


自分を見つめ、真剣な眼差しで告白をする陸斗に高雅がぱちくりと目を瞬かせる。

「え?」
「初めてあなたを抱いたのは2ヶ月ほど前です。酷く酔ったあなたを介抱しようとした時、私はあなたの仕草に理性を保つことができずあなたを無理やり襲いました。
…強姦、したんです。嫌がるあなたを組み敷いた。」


苦しげな顔で告白する陸斗を、黙って見つめる。

「気を失ったあなたを置いてシャワーを浴びて冷静になり、考えたんです。何故、嫌がるあなたをと。答えはすぐに出ました。私は自分の理性なんて吹き飛ぶほどあなたが欲しかった。好きなんだと。
強姦しておいてと思われるかもしれませんが、私はすぐにあなたに好きだと言おうとベッドに戻ったんですが。…あなたは部屋から消えていた」



高雅は、陸斗の告白を黙って聞いている。その顔からは感情を読みとることができない。



「私は、あなたが私から必死に逃げ出したのだと思いました。だってそうでしょう?誰が強姦した男を、目が覚めて大人しく待ちますか?
自分のしたことにひどく後悔しました。二度とあなたは私に笑顔を向けてくれないだろう。むしろ蔑んだ目で、いや、怯えて近寄ることさえないだろうと。
…ところが、あなたは次の日まるで何事もなかったかのように私に接した。」
「…」
「私は、悔しかった。あなたにとって自分はその程度なんだと。記憶に留める価値もないのだと。
…おかど違いな悔しさで、私はあなたを責めました。でも、同時にこれはチャンスだと思ったんです。あなたに、私を絶対に意識させる。その体に刻みつけた私を、もう一度思い出させて。今度こそ愛を伝えようと。」

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