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薄暗い静寂した室内で、荒い息遣いと卑猥な水音が響き渡る。
乃愛の脚を開いて何度か奥を突き上げる行為を繰り返していると、彼女の声色が徐々に変化してきていることに気付いた。
押し広げられたばかりの膣はまだ狭く、痛いぐらいに俺を締め付ける。
俺は彼女の腰を掴んで躰を起こすと、背後にある枕へとその背中を押し付けた。
「あっ、…やっ」
『乃愛、見えるか』
ぐっと彼女の脚を大きく開かせ、結合部を視界に晒す。
乃愛は俺の問い掛けに視線を自身の下半身へと向け、生々しい光景に驚いたように顔を背けた。
『…見るんだ、乃愛』
「っ…、や、あ、咲…」
『俺と繋がってるのがよく分かるだろ』
有無を言わせぬ俺の言葉に乃愛は恐る恐る視線を結合部に戻すと、じっとその繋がりを見つめた。
その視線を合図に、ゆっくりと彼女の中への出入りを再開する。
「んっ、あっ…咲…、やだっ…」
『乃愛の中が擦れてるの、分かるか』
「〜〜っ、さ、くっ」
乃愛は自分の中を出たり入ったりを繰り返す得体の知れない肉の棒を苦痛に歪んだ顔で食い入るように見ている。
自分を苦しめているその肉欲を恨めしそうに見つめる中で、彼女の中が潤いを増していく。
『乃愛、どうなってる。お前を苦しめてるこれが、憎いか』
「はっ…、あ、あっ、咲がっ…咲がっ、」
『俺だよ、お前を苦しめてるのは』
「あっ、あぁ、」
『…乃愛は入り口を擦られるのは好きか』
乃愛の中からぎりぎりまで自身を引き抜くと、先端を膣の入り口辺りで前後に動かす。
ちゅぽちゅぽと厭らしい水音を響かせながら、時折膣から引き抜いては乃愛の中へと再度沈めていく。
「あ、あ、それっ…、やぁあっ」
『…嫌な割には吸い付いてすぐ中に引き戻されるな』
「んぅっ、はっ、あ」
『目を逸らすなよ、ちゃんと見るんだ』
ぎゅっと目を瞑って首をぶんぶんと横に振りながら嫌がる乃愛にそう告げると、彼女は言われた通りに涙に濡れた瞳を繋がった下半身へと戻す。
その表情はどこか痛みと恐怖とは別の感情を孕んでいる。
『…入り口が嫌なら、奥がいいのか?』
そう言って膣口を擦っていた自身を一気に奥まで突き入れた。
「あ、ぁっ…!」
急に押し広げるように奥を突かれると、乃愛は一際甲高い声を上げて躰を仰け反らせた。
『…痛いのか気持ちいいのか、どっちなんだ』
「あ…、あ、咲っ、く、苦しいっ…、」
『苦しいのか、……俺は、気持ちいいよ』
頬を上気させ息も絶え絶えの喘ぎを口から漏らす乃愛の姿に、俺は思わず口角を上げた。
どんなに愛しいと思っても、苦しむ姿に興奮する自分がいる。
それと同時に、彼女の悦ぶ姿が見たくなる。
俺は奥へと自身を沈めたまま、硬く立ち上がった乃愛の乳首に吸い付いた。
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