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これから何をされるのか分からない乃愛は、今もなお怯えたまま躰を強張らせている。
『…乃愛、いい子だね』
優しくそう囁いて、腹部にそっと唇を寄せた。
舌をゆっくりと這わせながら、乃愛の片脚を抱えて開かせていく。
「っ…、だ、だめ…」
露出した下半身に羞恥を覚えたのか、乃愛が不安気に首を横に振った。
消え入るような声で漏らした抵抗の声は、広い室内に虚しく消えて行く。
『乃愛は、体毛が薄いんだね。これじゃあ丸見えだよ』
薄っすらとした茂みの丘を撫で、開かれた脚の間から剥き出しとなった陰部へと顔を近付けた。
穢れを知らないそこは僅かに蜜を吐き出し、男の欲望を誘う。
『…やらしいね。何も教えてなくても、躰はしっかり女になってる』
「あっ…咲っ…、見ちゃ、やだ…」
『どうして?乃愛の躰は、全部俺に見られる為にあるんだよ』
「は、恥ずかしいっ…、お願いっ、咲っ…」
羞恥を隠すように両手で顔を覆う乃愛の姿に、ぞくりと躰の芯が疼いた。
今まで見せたことのない彼女の恥部が、俺の手により暴かれていくことにどうしようもなく興奮する。
『…そのお願いは、聞いてあげられない』
「んっ…、」
閉ざされた割れ目にそっと指を這わせ、透明な蜜を掬い取る。
堪えるように小さく漏れた乃愛の声が、身震いする躰が、いじらしくて愛おしい。
指に付いた彼女の一部を確かめるように口許に運んで舐め取る。
初めて口にした乃愛のそれは、淫猥な香りを纏って俺の情欲を刺激する。
『…乃愛は美味しいね。全部食べてしまいたくなるよ』
その言葉に乃愛は顔を覆っていた両手の隙間から、不安そうにこちらに視線を寄越した。
本当にまるっと食べられてしまうとでも思っているのだろうか。
彼女の視線に俺はふっと笑みを浮かべると、そっと閉ざされた割れ目を指で開いた。
まだ何も受け入れたことのない膣を覗き込み、やんわりと舌を這わせる。
「ひっ…、あっ、や…やぁ、だめ、だめっ…」
生暖かい舌で膣口を舐め上げると、乃愛は首を小さく横に振りながらうわ言のように声を漏らした。
初めての感覚が彼女の躰を支配し、恐怖へと陥れていく。
「ひあっ、あ、咲っ…あっ…そこっ…変っ、やだぁっ」
遠慮がちに存在する陰核を舌で包み込むように舐め、唇で優しく挟み込む。
それだけで乃愛は一際甲高い声を上げて躰を捩った。
閉じようとする脚を抑えて固定し、短く吐息を漏らす乃愛の反応を楽しみながら突起を吸い上げる。
「あっ…!はっ、んんっ…やだやだっ、咲っ…」
『乃愛もやっぱりここが好きなんだ。一回イっておこうか』
「っ…あっ、こ、怖いっ…怖いっ」
『…大丈夫だから、気持ちいいよ』
その言葉に乃愛は瞳を潤ませ、感じたことのない快楽の入り口で躰を震わせた。
舌でぐりぐりと強弱を付けて陰核をこね回し、徐々に赤く腫れ上がってきたそこはより一層敏感になり、乃愛を追い詰めていく。
「んっう、あっ…、はぁっ…咲、咲っ…、もっ、やぁっあ」
乃愛は天井を仰いで躰をのけ反らせ、俺を引き離そうと必死に両手で頭を押す。
その弱々しい力はまるでなんの意味も持たず、甘く蕩けた震える声が彼女の限界を知らせた。
「ひっ、あっ、ぁっ、んんっ…!」
皮を剥いて一際敏感な核の部分を吸い上げると、乃愛は躰をぶるぶると震わせ絶頂へと達した。
甘い痺れが彼女を満たし、とろりと蜜が滴り落ちた。
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