式の前日-A


「あっ、…んっ」

ぐっと尻の当たりを掴まれ咲弥の硬い肉欲が乃愛の中を押し広げるように入り込む。
唐突に感じた強い刺激に躰を反らし、熱い吐息が口から漏れ出る。

『…乃愛、なんでこんなに濡れてんの。奥まですんなり入ってくよ』

「っん、あ、あ…、さくっ」

『いつの間に、そんな気分になってたの』

笑いを含んだ言葉で乃愛の中へと自身を完全に沈めると、咲弥は水に濡れた彼女の乳首へと吸い付いた。

「あっ、やぁ、んっ…」

支えられた躰をビクッと弾ませ、乳首を這う柔らかい舌の感触に乃愛は下腹部にじんわりと熱が集中するのを感じた。
咲弥によって開かれた躰は今ではすっかり快楽を覚え、彼の動きのすべてに躰が敏感に反応を示す。

「あ、はっ…、咲っ、奥っ…ふか、いっ」

『ほら、掴まって。気持ちよくしてあげるから』

言われるがままに乃愛は咲弥の首に抱き着くように腕を回すと、下から膣奥を突き上げられ躰を震わせた。
奥をぐりぐりと刺激するように突かれる度に躰が上下に揺れ、音を立ててお湯が跳ね上がる。

「あっ、あっ、咲っ…!お、お湯…入って、く、るっ」

『ああ、こんなにぎゅうぎゅう締め付けてるのに入るんじゃ仕方ないな』

「んっ、あぁ、そこっ…、だめぇっ」

咲弥によって中のひと際弱い部分をピンポイントで突かれると、乃愛は堪らずしがみ付く腕に力を入れた。
浴槽の中で抱き合うように躰を密着させ、熱気と強い快楽の波に頭がくらくらとしてくる。

『ふ、乃愛も腰動いてる。気持ちいいのか』

「さ、咲っ…、もうっ、あっ、あ」

『…もうイキそうなの?』

「〜っん…!」

『乃愛、キスは』

息も絶え絶えに咲弥の耳元で喘いでいた乃愛はその呼び掛けに顔を離すと、吸い寄せられるように彼の唇へとキスをした。
お互いに舌を絡めて唾液が二人を繋ぐと、気分が一気に高まっていく。

乃愛が動くことにより膣を擦る出し入れがスムーズになると、咲弥は動きに合わせて奥を深く突き上げた。

「あっ、あっ…!咲っ…、ああっ…!」

最奥を突かれたことにより乃愛は躰をびくびくと痙攣させ、膣をきつく締め上げた。
浴室内に反響した甲高い声が響き渡り、はぁはぁと呼吸を乱して咲弥の躰にぐったりと力なくもたれ掛かった。


『…乃愛、大丈夫か?』

「うぅ〜…」

『のぼせるから、もう上がるぞ』


顔を真っ赤にして息を荒げる乃愛の頭を撫でると、首筋にそっとキスをした。





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