甘い甘いキスをして






「クラサメさん」

「なんだ」


「ちゅーしません?」



「………………」





コイツはなにを言っているんだ、という心の声が聞こえるかのような表情をしている、恋人兼上司の彼。


ちなみにここは彼の執務室で、
真剣に仕事をしている最中の彼に向かって言ってみた私。



「どうして無視するんですか」

「……私にどう反応しろと言うのだ」


「え、それはやっぱり「いや、やはり言わなくて良い」


「ばーか、ばーか」

「………………」




こうなった時の私は面倒くさいということがわかっている彼はまた書類に目を戻す。



………面白くない。


どうしてもクラサメさんにキスをして欲しい私は考えた。

そして、閃いた。







私はクラサメさんの側に歩み寄り彼の隣りに立った。


彼は完全無視で仕事をしている。




そこで私は作戦を開始した。








「クーラサーメさーんっ!ちょっとこっち向いてください」



そう言うと彼はなんだ、と言いながら私の方を向く。



こちらを向いた瞬間に私は彼のマスクをずらし、触れるだけのキスをする。


そして何事もなかったかのように彼のマスクを直してソファに戻る。





「えへっ、ご馳走さまです」


してやったり!な気分の私はルンルンでソファに座って鼻歌を歌っていた。




すると仕事をしていたはずの彼がいつの間にか私の前に立っていた。

ソファに座っている私は彼を見上げて尋ねた。




「な、なんですか?」


「なんですか、ではない」

「え?」



「……望み通りにしよう」








そう言うと彼は私の上に軽く多いかぶさるように私が座っているソファに片膝をつき、背も垂れに左手をつき、右手で自分のマスクをずらすと、そのまま私の頬を撫でると優しくキスをした。



優しい触れるだけのキスを繰り返すと、そのうち彼の右手が私の後頭部にまわり、そのまま息が出来ないほどの激しいキスへとかわる。






「……ん…っ」


思わず息が漏れると、その息をも飲み込むような激しいキスが続く。





「ク…ラサメ…っ…さんっ」


息が苦しくなって彼の胸を叩く。


するとやっと唇がゆっくりと離れる。



彼は自らの唇を舌で舐める。


その様子があまりにも妖艶で、キスの名残もありボーッとしてしまう。






すると彼は私の耳元でこう言った。





























「これで満足ですか、お姫さま」
















もっともっと―――













――甘い甘いキスをして



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お子ちゃまヒロインに大人クラサメさんです!w

完全に自分がして欲しいシチュエーションを突発的に書いただけです←

クラサメさんにお姫さまとか言わせたかっただけw

リクエストとか書いてみたい今日この頃です!



2011/12/03


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