short | ナノ





車を取ってくる。

そう言い残し、ブラックバスが入ったバケツを抱え一度上流へ向かう班長を見送ってから、名前はもうすぐ沈みそうな夕陽に目を窄める。
その場に佇む群青色の瞳と宍色の髪が映えるなと考えながらも、言いようのない気まずさを覚えた。

「あ、もう大丈夫ですよ。完全に暗くなる前に帰った方が…」
「じゃあ俺もここまで車持ってくるな?義勇もそこで待ってろよ」
「わかった」

入る余地がない会話の後、必然的に2人になった空間に、今度は居心地の悪さを感じながらも、川を見つめる。
停車位置を考えると、班長より先に戻ってくるであろうと予測し、ひとまずその場にある、大きめな石に腰を下ろした。

「まさか会うとは、思わなかった」

頭上から降ってきた言葉には、苦笑いしか出てこない。

「私もビックリしました。大丈夫でした?邪魔じゃなかったですか?」

念のためにそう訊ねてみる。
屈んだことで近くなった群青色の瞳が同じように川を眺めるのを、目端で捉えた。

「邪魔じゃない」

その一言は、嘘偽りのない本心なのだろう。抑揚や続く気遣いがなくとも、素直に嬉しいと感じる。
鈴虫の音が辺りに響き始めて、肌寒さのする風に身を縮ませた。

「このまま帰るのか?」
「え?あ、いえ、一旦戻ります。水族館に。ブラックバスの一時的住処も作らなきゃいけないので」
できた一瞬の間で、鈴虫の鳴き声が止む。
「…見学したい」
「え?」
余りにもか細い声に脊髄反射で訊き返してから、意味と、そして気持ちを理解した。
折角初めて釣った魚だ。その生末をきちんと把握したいのだろう。

「私は…別に、構いません。班長も絶対良いって言うだろうし」
その申し出が嬉しいという湧いて出る感情は、言葉で隠した。
「…でもお友達は?」
「連絡しておく」
間髪入れず取り出したスマホを動かす横顔は、すぐに川へと向けられて、ポケットへしまわれていく機械に困惑する。
「あ…、えーと、なんて?」
「……。先に帰るそうだ」
「良いんですか?」
「構わない。明日もまた会える」
「そうですか」

性別がどちらであろうと、この人物にとってその存在が、何より大事なものなのは揺るがないのだろう。
これまで話を聞き、そして今日対峙したことで、名前の中に確信めいたものが芽生えている。
だから、他の"人間に興味はない"
そう、言い切れるのであろうとも。

吹き付ける風がどこか物悲しく感じるのは、自分の感情に左右されているからだと結論づけた。

陽が落ちかけた川べりを、社用のワゴン車が砂埃を舞い上げてやってきたのに音で気付き、必要以上に下げていた顔を上げる。

「お待たせ〜」
「班長」

重く落ちていた沈黙で感じた居た堪れなさのせいか、今はこの笑顔が救いだと、すぐにそちらへ駆け寄った。
「あれ?錆兎くんは?」
「先に帰るそうです。で、ブラックバスがどうなるか見学したいってあの方が」
「おん?良いよ良いよ〜。おいで〜」
想像通りの返答に笑顔を溢す。
スライドドアを開けて、その人物へ乗車を託す班長に任せ、いつものように助手席へと滑り込んだ。


に揺蕩う


「じゃあ、失礼しまーす。また明日」
「おう。気をつけてな」

外部調査で使ったタモやバケツを片付ける背中に一礼をしてから、バックヤードを出る。
誰もいない館内を歩きながら、黙って後ろをついてくる姿に振り返った。

「楽しかったですか?」

それくらいは訊いても答えてくれるであろうと、質問をしてみる。
あれからその群青色は、ブラックバスが最終的な住処になる展示水槽の質に慣れさせるため、簡易的に作った小ぶりな水槽に引っ越していく様子を、ただただ見入っていた。
班長が一方的にではあるが説明をしていく中、黙っていた姿から考察するに、恐らくはイエスであろうとも感じている。

「魚1匹でも色々と、制約があるんだな」

返ってきた一言に、目の付け所が良い。そんなことも思う。
その感想は、班長の話をきちんと聞いていた証拠でもある。

「生き物ですしね。適当に水槽に入れて死んじゃいましたじゃ許されませんから」

だから新規で連れてきた魚達には、既存の生き物よりも気を配る。
突然環境が変わったことによって突然死がないとは言い切れないうえに、外から連れてきた寄生虫や病原に、これまで作ってきた生態系を壊されてしまっては元も子もないためだ。

川魚の展示場を抜け出口へと向かおうとしたところ、背後で止まった足にもう一度振り返った。
声を掛けるべきか迷っているうちに
「クラゲを見てから帰りたい」
出された要望には、断る、その選択肢は浮かばなかった。

* * *

隅に寄せていた椅子をいつもの位置、クラゲ達が良く見える正面へ設置していく。
「どうぞ」
指し示せば無言のまま腰を下ろすのを、上げそうになる口角を隠して見つめた。
「裏にいるんで、帰る時教えてください」
閉館後の出入り口はセキュリティが掛かっているため、職員でなければ開閉ができない。
故にそう声を掛ければ、僅かに驚いた表情をしていて、それは何なのだろうと考える。

「一緒に見ないのか?」

その一言に、今度は名前が吃驚した。
驚いてはいるが、青いライトに照らされた群青色がますます映えて深海のようだと冷静に考えてもいる。

「…邪魔じゃないですか?」
「邪魔じゃない」

迷いなく即答をされ、じゃあ、と一言返してから水槽に向けようとした視線は
「椅子を持ってきてくれ」
思いがけない提案に、動く事なく止まった。
「え?」
「裏にあっただろう?」
「ありますけど…」

意図を測りかねて訝しんだ瞳に、群青色は真っ直ぐと見つめる。

「話したい事がある」

有無を言わさない強い意思を感じ、戸惑いながらも小さく頷いた。



フワフワと漂う2匹のクラゲは、その眼差しにどう映っているのだろう。
そんな事を、無音の空間で考える。

急遽用意したもうひとつのパイプ椅子。
ある程度の間隔を空けて隣に置いたそれの座り心地が良くないのは、単純に中の綿がくたっているからではなく、ただただ時間が経っていってるからかも知れない。

話があると言った割には、身じろぎひとつしない横顔は何を考えているのか。名前が窺い知ることは難しい。
宍色の髪の人物なら、こういう時も的確にその心中を読めるのだろうか。そんな事が自然と浮かぶ。

「繁殖はさせないのか?」

突然の発問ではあったが、おおよそらしいと感じたためか、さほど動揺はしなかった。

「もう、やめようかなって考えてます。一度失敗しちゃったし」

今でこそ優雅に泳いでいるその姿も、一時は危険な状態まで追い込まれた。いや、追い込んだ。

「クラゲを増やすのが目標じゃなかったのか?」

"人間"に対しての質問は珍しい。そう考えると苦笑いが零れる。

「私のしたい事はきっと、この子達が望むことじゃないから」

狭い世界でも、ただこうして漂うことができればそれで良い。
そんな事を思っているのかも知れない。
少しだけ驚いている、隣の人物のように。
それなら、その願いを叶えるべきだ。


「クラゲの寿命って、知ってます?」

作られた沈黙が答えなのだと判断し続けた。

「基本的に1年とされていて、この子たちは…いいとこあと半年かな」

2匹が同じ季節を迎えることはない。
来年の今頃、この水槽は空っぽになっているだろう。

「だから増やそうとしたのか」
「そうです。人間の、っていうか私の勝手な都合」

嘲ながら出した言葉に返答はないまま訪れた静寂は、先程よりは心地が良いと感じる。
そこに肯定も否定もないからだろうか。

無関心。それ故に助けられる事もあるのだと、また自嘲が零れた。

話したい事とは、クラゲの今後についてだったのか。
それならば会話が終わったのも頷ける。
ここで水槽を眺めるより、席を立った方が賢明なのはわかっていても、こうしていたいと考えてしまうのは、もう少し浸っていたいからだ。

2人だけの、世界に。


「……。…ん」

吐き出された言葉は、小さくてか細い。
それでも訊き返す事で出鼻を挫いてはいけないと黙って耳を傾けた。

「良く呼び出されてるが、忙しいのか?」

一瞬、ほんの一瞬、何の話なのかを考える。
しかしそれもすぐに理解し口を開いた。
「…あ、ちょっと、忙しい、ですね」
まさか、避けるようにしていた。そんな事を正直に言えるはずもなく、たどたどしいながら返す。

「…前は」

不自然に止まる言葉に、横目でそちらを見やれば目の前のファイルへと落とされた視線が、寂寥としていた。

「俺が来ると、まるで図ったようにここへ来ていた」

ドキッと、跳ね上がった心臓は

「…待っているのかと、思ったんだが」

その言葉で更に加速していく。

「…ま、って」

今度は、名前の言葉が途中で詰まった。
口にして良いのか。そう考える。
しかし、一度外に出た言葉達は止まらない。

「待って、ました。正直。クラゲが展示できなくなっちゃったから、お詫びに。代わりに少しでも楽しんでもらいたいなって」
「それだけか?」

今度は何も返せないほどに、この群青色の瞳に心を捉われている。はっきりと、そう気が付いてしまった。
しかし口にできるほどの勇気がある筈もない。
喉元で止める言葉達がどんどんと重なっていく。そんな気がした。

「最近、敢えて俺を避けているように感じる」
「…それは」

否定をすれば、このままなのか。肯定をしたら、何かが変わるのか。
その先を考えてしまうから、次の言葉が出てこなくなる。

それでもようやく
「…ちょっと、それは、ありました」
思いついた言葉を口にした。
途端に中央に寄る眉には、若干の焦燥が湧き上がる。

「…お友達の事、彼女さん、なのかなって、思って」
「錆兎は男だ」

ようやく隙間から吐き出した言葉は即答で事実を返され萎縮したものの、刻まれた眉間の皺は消えたのには安心した。

「そうなんです。私勘違いしてて…。でもほら、ようやくわかってもらえたって言ってたから付き合う事できたのかなって、そう思ったんですよね。だからいくら水族館のスタッフって言ってもあんまり馴れ馴れしくしてると相手が嫌かなって…。いや、邪魔しようとかそういうつもりは全然ないんですけど」

傷付く前に予防線を張っている自分にまた湧き上がる嘲りは、哀しそうに水槽を眺める横顔で消えていく。

「わかってもらえたと言ったのは、錆兎に告白した相手があまり素行が良くないのを知っていたからだ」
「……。あぁ、なるほど。そういう」

友達として、止めた。
それで少しばかり、いざこざが起きた。
そういう事になるのか、と今ようやくその背景を理解し、納得している。

「……。好きなのか?」

跳ね上がった心臓も、そういう意味ではないとすぐに言い聞かせた。
しかし、肝心の"何が"というのがわからない。

「…えっと?」
「さっきの職員だ」
「…班長ですか!?」

思わず面を食らってしまったため大きくなった驚きも、返ってこない返答に慌てて続けた。

「班長、結婚してますよ!?お子さんもいますし!休みの日は家族で川釣りとかよく行ってるから多分錆兎さんも知ってるんじゃないかな…?私も何度か会ったことありますけどすっごい美人な奥さんで班長にはもったいな「俺は知らない。興味がない」」

強めの口調で制されて、あぁ、また機嫌を損ねてしまったと口を噤む。
再度下りた沈黙は、幾分か居心地が悪かった。
しかし、どうしてその疑問へと至ったのか。わからないほど、名前も察しが悪くはない。

もしかして―…

そっと顔色を窺うのは、それが間違いないものであって欲しい。そう願うためだ。

しかし当たり前に読む事ができない思考は、核心へ触れようとする言葉をまたも堰き止める。
例えこの人物でなくとも、訊けるはずがない。

"私の事、好きですか?"

なんて、そんな自意識しかない台詞を。

狭い水槽を見つめる群青色に倣い、そちらを見る。

言葉などなくとも通じ合えるものがあるとしたなら、今この時、それが欲しい。
だけどいくら願えど、そんなものはどこにもないから、言葉を紡ぐのだろう。

「クラゲの眼って、どこにあるかご存知ですか?」

返答がない事は予測できていたので、早々に言葉を紡ぐ。

「傘の周りです。一定の間隔を開けて感覚器があって、その中に眼点(がんてん)っていう眼に近い役割を持ってるんですよ」
「見えるのか?」
「クラゲからは見えません。光の強弱がかろうじてわかるくらいで。私達が眼点を確認することはできますよ。傘の縁をよく見ると窪んで白く見える点が8個あって、その中をよく見ると2つの小さな黒い点が見えます」

言い終わらないうちに、水槽に近づいていく背中からは見えないだろうと安心感から笑顔を溢した。

「…白い点は見えたが、黒はわからない」
「泳いでるしすごい小さいですから。ちょっと難しいかな」

それでもまだ水槽を見続ける熱心さに続く言葉はなく、元々青みが強い髪が更に青く染まっているのを見つめる。

「……。確か、不純物は水質を悪化させると言っていたな」
「…そうですけど」

ハッとした時には席を立っていた。

「もしかして何か混ざり込んでます!?」

今日1日、管理は他の従業員に任せきりだった事を思い出す。
疑ってかかるわけではないが、自分の目では全く確認していないその状況は更に焦りを加速させた。

「何かはわからないが、いくつかある」

底の方へ向けられる瞳に、名前もそちらを注視する。
確かに何か、1ミリにも満たない物体が数個沈んでいた。

「何これ…」
「ゴミか…?」

じっと覗き込んでから、楕円形である事を確認できた。
その正体が何かを脳が知覚した時には

「…あぁっ!!」

我慢できず思い切り声を上げていた。
訝しんでいる表情も、今この時ばかりは気に留めていられない。

「ゴミじゃない!これ!プラヌラ!!」
「…ぷら」

不思議そうに出した声も、すぐにその意味を理解して驚きへと変化した。

「生まれ、たんだ…」

言いようのない感動に、水槽に張り付いたままその表面を撫でる。

「動いてないが…」
「それは大丈夫です。これから多分ポリプになる準備をしてるから、一時期的に底にくっ、ついてて…」
震え始める口唇を自覚して、それを結んだ。

「…2人の世界を、望んでたんじゃないんだね…」

自然と出た独白は、青く染まる眉を動かせる。

「…俺が、言ったからか?」

寂寥とした声色に、一瞬ではあるが同じく眉を寄せていた。

「そういうわけじゃないです…!でもそういう考え方もあるかなって考えさせられたけど。だから繁殖させないって決めたわけではなくて…っ」

再度言葉を止めた理由は、群青色を見たことによる驚き。
狭い水槽を覗き合えば必然的に近くなるであろうその距離も、今の今まで気が付かずにいた。

見つめ合ったまま止まる2人の間を、クラゲが優雅に泳いでいく。

「……。あの」

返事の代わりに動いた目蓋に一度息を呑んでから、言葉を紡ごうとするも

「…私、貴男の事」

その後は、続かなかった。

口唇に触れた柔らかくも少し荒れた感触から、溢れ出しそうな想いが伝わってくる。

言葉など要らない。まるでそう言っているようで。

そんな2人だけの世界が、心地良い。

自然と瞳を閉じながら、そう考えた。

* * *

魚たちの餌をバケツへ分けながら、名前は今か今かとスピーカーから音がするのを待ち続けていた。

『苗字さん、苗字さん。1番お願いします』

(きたっ!)

放送が完全に切れる前に、同僚へとバケツを差し出す。

「ごめん!お願い!」
「はぁ〜…。もうしょうがないなぁ…」

呆れ顔ながら、しっかりと受け取る両手に最大限の感謝を見せて、バックヤードをひた走る。
それでもクラゲの展示場に着く頃には、淑やかな歩行へと変えた。

青色に照らされる後ろ姿は、見慣れたといえば見慣れたが、こんなにも嬉しさが込み上げてくるのは初めてかも知れないと考える。
声を掛ける前にバックヤードに入ると、休憩中もずっと眺めていた観察用シャーレを手に取り、すぐに表へと戻った。

声を掛ける前に気配を感じ取ったのか、振り向いた顔が名前を見止め、柔らかいものへとなっていく。

「お待たせ」
「今来た」

挨拶もそこそこに、机へとシャーレを置いた。

「見て見て!ポリプが固着したの!」

1ミリほどしかないオレンジ色の個体は、プラヌラから成長したもの。
僅か1つとなったが、きちんと触手が伸びシャーレの底にピッタリと張りつく姿は生きている証だった。
それを見つめる群青色は、どことなく嬉しそうに感じる。

「これがあのクラゲになるのか?」
「ううん、まだ過程はあるんだけど、でもポリプが定着したら増やすこともできるから、大きな水槽一面ミズクラゲっていうのも夢のまた夢じゃないの!すごくない!?」

今までとは違い見守るように細まるその瞳に、名前は口を噤むと、また勢いのまま言ってしまったと苦笑いをした。

「ごめん、うるさくて」
「うるさくはない。生き物について語る名前は面白い」

ドキッと心臓が高鳴ったのは、名前で呼ばれたからか。それとも微笑みによるものか。

人工海水の中、うねうねと動く触手を観察しながら、ふと疑問に思っていたことを口にした。

「義勇がクラゲ好きになったのって、何で?」

思えばその類のことは、一度も訊いたことがない。
それでも一点を見つめたまま動かなくなった姿に、傾げたくなる首は動かさず続けた。

「…話したく「名前が、好きだから」」

今度こそ止まってしまいそうなくらいに脈打った心は
「そんな風に打ち込める何かがあれば、俺も少しは人との関わり方を変えられるのではないかと、思った」
心細そうに紡ぐ本音に、口角が上がっていく。

「義勇って、一度心を許すとそいつのことしか見えなくなる傾向があるんですよ」

錆兎が名前にそう告げたのは、いつの事だったか。
義勇が釣ったブラックバスの一般展示が始まり、共にここに姿を現した時だったのは覚えている。

「だからどうか、よろしくお願いします」

本人の隙を縫い深々と下げた宍色の頭の意味を、名前はようやく理解できた気がしていた。

「良いんじゃない?」

その一言で見開かれる目は見ないふりで、正面を見る。

同じように視線を向けた群青色が深海のように照らされた。

狭い世界で2人きり。

だけど無理だとわかっているから目の前の情景に、こんなにも想いを馳せるのか。

「変わらなくて」

それ以上、言葉を紡ぐ事はない。

これ以上、言葉が続く事もない。

流れる静寂すらも、今は心地よく愛おしいものとなっている。

人間は上手く流れていけないから、往々にしてすれ違う生き物だけど、せめて2人だけの世界は、この水槽のように穏やかであるように。

同じ気持ちでいるのであろうと、いてほしいと願いながら、2匹のクラゲを見つめ続けた。


揺蕩えども
沈まぬように


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