女王の日常


日常のこぼれ話SS集(※デフォ名注意)
鬼柳夫妻を隙間にねじ込むだけの簡単なお仕事
多分ギャグ成分多め
↑new↓old※不定期更新

#98 開幕


とうとうWRGP、予選大会が始まった。

「私は京介とチビたちと一緒にスタンドから応援してるからね!!」
「お前らー!きばってこいよ!!」


「横断幕も準備したのよ!」


「さ、みんな、お兄ちゃんたちを応援しましょうね?」
「「「「はーい!」」」」
「はは!満がお母さんみたいだな」



「あ」
「ブッ、ジャックがピット指示を無視しやがった!」
「あ〜の〜ば〜か〜!!!」
「チーム戦なのわかってないな、ほんと」
「あれ、負けちゃうでしょ、私でもわかる・・・」


「あ〜〜〜!!!言わんこっちゃなーい!!」


ジャックが反動で車体から投げ出される。


「予選初戦から波乱過ぎるだろ・・・」
「ジャックにはあとでたっぷりお見舞いしてあげるわ・・・」

―その後ジャックは医務室で魘されていたいう。

2021/02/27

#97


「あんたたちね〜〜〜〜あんな簡単に喧嘩買っちゃってばっかじゃないの!?」
「ね、姉ちゃ〜〜ん!」
「家に帰ったら説教だからね!」
「満さんてほんと怒ってばっかりだね」
「は〜〜???なにか言ったかしらブルーノ」






「クロウが骨折!??!」

ハイウェイの早朝練習で、クラッシュした際に肩の骨をやってしまったらしい。
カーブを曲がったら、バイクが止めてあったそうだ。
妨害のニオイがぷんぷんするわ!


「それでアキちゃんに八つ当たりして出て行ったと・・・」
「あぁ・・・」

「うん、クロウもそこまでバカじゃないから大丈夫。二人を信じてあげなさい」

2021/02/26

#96チーム名


「え、チーム名?女王と愉快な僕たちとかどう?」
「「「「・・・・・」」」」
「やぁねぇ、冗談よ」

「満が言うと冗談に聞こえないのはなぜだ・・・」
「ホントにな・・・」



「ライディングスーツ、の方も似合ってるじゃない!苦労して作った甲斐があったわ」
「え、満さんの手作りなの!?」
「えぇ、今回はワッペンも作ってみたの。どうかしら?」
「うっわー!すっげぇ!!」
「龍可ちゃんたちのユニフォームもあるのよ?」
「わぁい!ありがとう!」
「癪だけど、ブルーノの分もあるわ・・・」
「え〜〜なんで不満そうに言うの?」





みんなで遊星たちのプラクティスを見学するために走行ルートに着ていた。
私と京介は、みんなとは離れて真ん中あたりのベンチから座っている。


騒がしいと思ったら、どうやら、クロウが人に突っ込んでしまったらしい。
接触事故だ。相手のDホイが大破して煙を上げている。

売り言葉に買い言葉、あれよあれよという間に遊星が決闘することになってしまった。


「まったく、ジャックとクロウったら乗せられ安いんだから・・・あんなの喧嘩の常套句じゃないの」
「満、どういうことだ?」

私がひとりごちれば隣の京介がわくわくした顔で聞いてくる。

「私ね、地獄耳なの」

下の方にいる、残りのチームユニコーンのふたりを指さす。

弟たちはハメられたあげくに遊星を決闘に引きずり出されたというところだろう。

「弟たちを弄んでくれちゃって・・・」
「なるほど、そういうことか」


Dホイのもうニ、三台ぶっこわしてやろうかしら。


「遊星も攻めあぐねてっる感じだなー」
「そうなんだ・・・」
「まだいろいろ隠し持ってんだろうな・・・」
「まじあの眉なし腹立つ」


後ろの方から感じる決闘者とは違う殺気に背筋が寒くなったユニコーンののこり二人だった。

2021/02/26

アフター時計屋の息子


私はいまなぜかゾラの一人息子にプロポーズされている。
名前を聞かれたから答えただけなんだけど・・・。


「満さん!好きだ!一目ぼれなんだ!おれっちと結婚して欲しいっす!」
「うーん・・・嬉しいお誘いだけど、私人妻なのよね。あなたは好みじゃないし」
「ひ、ひとづま・・・!?」
「なんかごめんね?」



「満ー!手伝い終わったか?迎えにきたぞー!」
「京介!いま行くー!」

「じゃあ、ゾラまた来るわね!」
「あぁ、また頼んだよ!」


「悪いことは言わねぇ、姉ちゃんはあきらめろ・・・」
「うううう・・・そんなぁ〜〜〜」

2021/02/26

#83 時計屋の息子


今日休みの私は、ガレージには行かず、ゾラの手伝いをしにポッポタイムに来ていた。
大家さん孝行は大事よね。
書類の整理や、電話対応など私でも出来る簡単な仕事をこなしていく。
お、そろそろ喉も乾いてきた。


「ゾラ、お茶いれましょうか?」
「あぁ頼むよ」


カップにお茶を注いでると、遠慮がちな音を立てて店の扉が開いた。
スーツを着た見知らぬ金髪の男の子が立っている。
お客さんかな?


「いらっしゃいませー」
「レ、レオ・・・」
(レオ?)


店のガラス窓越しに外を見ると、ガレージにいるはずの弟たちの姿が見える。
なんかこそこそしている・・・どういうことだろう?


会話内容から察するに3年前に出て行ったゾラの息子さんのようだ。
ゾラの琴線に触れたようでゾラが座っていた木の椅子を息子に向ってぶんなげた。
無残にも砕け散る椅子・・・。


(やだ、ゾラカッコいい!)


場外乱闘ね!


「どういうこと?」
「それが・・・」

いまいち状況が呑み込めない私に、遊星が耳打ちして教えてくれた。

「へぇ〜なんでまた今になって帰ってきたのかしら?」

そりゃあ亡くなった旦那さんの想い出の時計をぶっこわされたら怒るどころじゃないわよね・・・。



「わぁ、見事に地雷踏み抜いてくれたわね」

あれよあれよという間にクロウとレオは決闘することになった。
クロウには何か考えがあるんでしょうけど・・・。
ひとまずこの決闘を見守るしかないのね?

(ゾラ・・・大丈夫かしら)


負けそうな決闘を投げ出すレオに厳しい言葉を投げかけるクロウ。


(あら、クロウ・・・わざと負けて・・・)


クロウはわざと負けることで、見事レオの本音を引き出した。


「ゾラ・・・よかったわね」


「クロウ!今日はあんたの好きなおかずにしてあげる!」
「お!やりぃー!!」


2021/02/26

#81 偽ジャック



「セキュリティのガサいれ!?」


深夜セキュリティがガレージに押し寄せ、ジャックに手錠をかけて連行していったらしい。ついでにDホイも。
まったく・・・次から次へと・・・弟たちはトラブルに好かれすぎじゃない?

逮捕から一夜明けて、新聞でもテレビでもめちゃくちゃ叩かれている。


「クロウ・・・いくらカッとなったからって、言っていいことと悪いことがあるわよ?」
「反省してるよ・・・」
「ハハ!クロウもジャックも短気だもんな!」
「もう、京介!今回は洒落になんないのよ!」

みんなでガレージに集まって作戦会議をしている。
私も京介と二人で参加だ。


「とりあえず、ジャックには大人しくセキュリティにいてもらってアリバイを作るしかないんじゃないか?」
「そうよねぇ・・・」


―作戦会議は進展しないまま、夜はふけていった・・・。


「なんだって、ジャックが脱走を!?」
「はあぁ!?」

牛尾からの電話でどうやら留置部屋からジャックが脱走したらしい。
いつのまにか寝落ちていたアキと双子も飛び起きた。

遊星とクロウはハイウェイにあたりを付けてジャックを探しに行った。
他のメンツは留守番するしかない。


「もう遅いし、俺たちは帰ろうぜ、満」
「うん・・・」
「心配すんなって!ジャックも結構生き汚たねぇからな!」
「ふふ、そうよね」

京介とふたり手を繋いで部屋へと帰った。

2021/02/26

#80 ブルーノ乱入


昨晩牛尾と狭霧に呼び出されたという、弟たち。
夜景の見えるレストランでおごりディナー?
買収のニオイがすごいわね!
タダより高いものはないのよ! 

たまたま商店街で鉢合わせた牛尾と鬼柳夫婦。

「聞いたわよ。牛尾、あんたも偉くなったわね。弟たちに面倒事押し付けるなんていい度胸じゃない」
「ギクッ」
「・・・満に直接頼むのが怖いんだろうな」

2021/02/16

#76 Dホイ窃盗団



あーあ、颯爽と危ない裏道を歩く弟を心配して後を付けてみれば・・・。

ジャックが裏路地で素行のよろしくない奴らにボコられていた。
パイプを伝って屋上から飛び降り、エモノでのされたジャックの意識を確認して病院に担ぎ込む。

「へぇ、おとり捜査の邪魔しちゃったの・・・」

病院に駆け付けたカーリーから詳しい話を聞く。
私も風の噂で、シドの話は聞いたことがある。

「ジャックが寝てるうちに発信器でも仕掛けといた方がいいんじゃない?」
「え、満さん過激なんだから!」
「でもそれくらいしとかないとこの子見失うわよ?」


そして目を覚ましたジャックは案の定飛び出していった。


「じゃあ私は晩御飯の支度もあるし先帰るわね」

2021/02/16

#75 アキちゃんアクセラレーション(スケートデートがしたいだけ)



「え、スケートにいくの!?私もいきたい!」

遊星はアキちゃんのライディングライセンス取得のためにスケートで特訓?するというので私も京介を誘って付いてきた。

といっても、私が手伝えることはないので普通に京介と遊んでいるけど。


体幹の良さは折紙つきなので、すいすいとリンクで円を描く。
身体を動かすのってやっぱり楽しい!

「ほら!京介も!」
「わ!ちょ、こけるって!」

京介の手を引っ張って人が少ないリンクの真ん中に連れてきた。

「進みたい時は前傾に体をたてるの!」

京介も勘が鋭いほうなのでちょっと教えれば、あっという間に上手に滑れるようになった。

「うおぉ!案外楽しいなコレ!」
「でしょう?」

ふたりで調子に乗ってくるくる滑っていたら、気付いたら周りから拍手が起きていた。

ていうか、気付いたらDホイールを乗り回してた弟たちはライセンスなんて高尚なもの持ってたのかしら?
ま、そんなこと今はどうでもいいわね。

2021/02/16

#ワールドプレミアネタ



「ジャック、ほんとにその恰好でいくの?」
「特注で用意したんだぞ!」
「あ〜はいはい・・・行ってきなさい」


この弟のセンスは壊滅的だ。


「ジャックになに言っても無駄だぜ」

けらけらと京介が笑う。

「もう!人の事だから笑ってられるんだからね!」

2021/02/16


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