Jun 23雑記


 ふゆごもり、完結しました。小説ページにはあとがきの代わりに、短いお話をひとつ置いておきました。
 というのも、あとがきとして書くと、どうしても長く、また云い訳がましくなってしまいそうなので、日記に綴るだけに留めておきます。

 トリップや逆トリップの結末ってほんとうに難しくて、完全なハッピーエンドはないのではないか、と、わたしは思っています。どちらかがその場に残ればふたりはいっしょになれるかもしれないけれど、別の世界に残してきたものはどうなるの、とか、無事に帰れたとしてももうふたりは逢えないの、とか。
 もちろん、離れていても忘れないから、というような、精神的ハッピーエンドはたしかにあると思います(「泡沫の紅」はそのつもりでした)。けれど、それもそれで、やはり切ないし、ハッピーエンドと思えるかはひとそれぞれですよね。
 ふゆごもりは、云ってしまえば「終わらせる」ことを放棄しました。冬のあいだだけの逢瀬がこれからもつづくかどうかは、わたしにもわかりません。ただ、目に見えるしあわせが、いまはまだ、つづいてほしいと思ったのです。

 このお話を書いた最大の目的は、とにかく、伊達を甘やかすこと。彼に愛されるお話ではなく、彼を愛すお話にしたかった。ひとの上に立つかっこいい彼よりも、子どもっぽくかっこ悪い彼をたくさん書きたかった。そんな感じです。
 とにもかくにも、書きたいことを書ききって、無事に完結できました。
 これからは、企画を消化しつつ、すみれ霞みの完結を目指します。影になるのほうも近々更新します。二話で止まったままなのは、さすがにいただけない。要領悪くて申し訳ない限りです。

 それでは、ふゆごもり、いままでお付き合いくださって本当にありがとうございました。わたしは楽しく書いてきましたが、読み手さん方にも最後まで楽しんでいただけますように。


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