さあ、うたおう
ユキとキラその後
お好きです? 08

お互い額に手を当てて見詰め合う。
そこまで痛くはないけど、思わぬ衝撃に驚いたのは深雪だけじゃない。

「ふ、」

「……く……ふ」

「は、アキラくん。暴力反対。……ははっ!」

「くっく、わざとじゃねえっての」

邪気のない笑い声。
ムードねえよなあ。

堪え切れない笑いに腹をひくつかせながら再び額を押し付けて、鼻を押し付けて、それからちゅっとキス。

ゴメンを乗せた唇。
そこに深雪の白い歯が立てられて、ずくりと甘く痺れる。
ああ、もっと痛くしてもいいのに。
それ気持イイ。

「っン、ふ……アっ! っあ、ア!」

動き出した深雪の指先に、そっと前立腺を撫でられる。
その度にチカチカとした危うい快感がアタマを直撃するのに、時折イイ所から離れてしまうその愛撫はイマイチ物足りなくて欲求ばかりが募っていく。
腰を振って強請っても、どうも乗ってくれる気はないらしい。

「み、ゆき」

歯に嬲られて少し腫れたように熱くなった唇で、目の前のコイビトの名前を呼ぶ。

「っア……は、ぅ」

応えの代わりにまた唇を噛まれて、きゅうんと体が切なくなった。

揺れる体にあわせてひらめくTシャツの裾が、ペニスに当たるとぴとりと冷たい。
多分、俺の先端から溢れたモノが濡らしているんだろう。
イヤラシイ。

「やらしいね」

「っ? ン……う、ふ、あぁぁ」

抜き取られた指の質量が増えて帰ってきた。
その動きで、ぐちゅりと水音が耳に届く。
ぐっと指を開かれて、内側に外気が触れた。
濡れた部分が冷たく感じてきゅうっと窄まろうとするのに、深雪の長い指がそれを許してくれない。

「溢れてきた」

「っう、っ」

ぬらぬらとした液体が深雪の指をいやらしく伝っていく情景が頭に浮かぶ。
羞恥と、それからその羞恥すら食らい尽くそうと暴れる欲情で、心臓がどくどくと胸を叩いて痛いくらいだ。

「顔赤いよ」

「っせっ、っふ、ア! っん……んふ……」

中からとろとろと零れて来たジェルのぬめりを助けに、深雪の指の動きが容赦ないものに変わった。
セックスのよう抽挿に、快感が内側から這い上がるっていく。

「前」

「んっ? ふ、あっン」

「ここ。自分で快くしていいですよ」

深雪の肩を掴んでいた手を、自分の下半身へと導かれる。
握らされたソコは既にしとどで、ものすごく熱くて、自分のモノなのに一瞬手を引いてしまうほど、グロテスクだった。


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