「
さあ、うたおう」
ユキとキラその後
お好きです? 07
ソファに腰掛けた深雪を、片方に下着が引っかかったままの膝で跨ぐ。
腰を落とすと尻に当たったスラックスの生地がひやりとして、反射的に微妙に腰を浮かせた。
「さみい」
「エアコン付けてるけど」
そりゃお前は服着たまんまだからいいだろうけど。
「脱いだらさみいって」
「あ、ほんと、足冷たい」
「っンぁっ、バっか……」
するり、と内ももを撫でられて声が上ずる。
学ランは短いし、その下に着ていたロンTも何とか股間が隠れる程度。
横から見たら、いや、モロ見えてるかもだけど。
びくっと跳ねた体に合わせてゆれた裾が、その内側で高ぶっているモノをかたちどる。
「ここは冷たくないよね」
「っめ、たきゃ、ヤばいだろっ」
遮るもののないゆるく高ぶった部分を軽く握られた。
他人の肌がただ触れるだけでどうしてこうも興奮するのか。
輪を作った深雪の指に擦り寄りたがるペニスが、オレの意思とは別に腰を揺らめかせる。
「うん、こっちは?」
「ふ、ンっ……っ、う、」
タマをぞんざいに嬲った指が、会陰をその奥に向かって移動していく。
「あったかいね」
「っ、へんたい、くさい」
窄まりにぴたりと指を当てて微笑む深雪を睨み付けるけど、ぷるり、と小さく体が震えてしまったことはきっとバレてるからキマらない。
ってか、キマらないどころの話じゃねえよな。
深雪の指を食むようにその部分が蠢いているのが自分でもわかっちまう。
深雪の所為だ。
昨日散々ちょっかい出してきたくせに。
その部分に触れらることはなかった。
その所為でちょっと、ちょこっと欲求不満、だから。
なーんて。
まあ、ヤりたいのを今更隠したってしょうがねえよな。
「そのまま突っ込むなよ」
「え、でもアキラさ……くん、準備してあるでしょ?」
「あ! るけど! 切れたら面倒、ちょ……っ、ん、は、ぁ」
「あったかい」
き い ち ゃ い ね え !
ゆっくりと指の先端が埋め込まれて、経験が吐息を漏らす。
感じるのは快感を期待するむずむずとした違和感だけ。
風呂であんだけいじってくれば流石に痛みもない。
ここに来る前の自分の恥ずかしい行動を目の前に突きつけられてような気分で居た堪れないけど。
だってよ、仕事帰りだぜ?
きたねえの、嫌じゃん?
ほら、召し上がれって、状態にしとくのが礼儀だろ?
あれ?
違う?
セックスだけが目的じゃない“お付き合い”なんて久しぶりすぎて、よく分かんねえよ。
ゆるゆると奥に侵入してくる指の動きに意識が集中する。
「ん…………っふ……、い、で」
支えるのがだるくなった上半身を傾けて額同士をくっつけると、ごち、と思わぬ音がした。