バレンタインをどうするか悩んでいると、いつの間にかよくわからない場所に来ていた。
一面真っ白な空間だ。
「って‥‥ええ!?なんで名無しまで!?」
すると、驚くようなラズさんの声がして‥‥
ラズさんの隣には、見知らぬ黄緑の髪をした鎧を纏った青年も居る。
「君も迷いこんだんだねー」
と、人当たりの良さそうな青年がニコニコして言って、
「今日、バレンタインだろ?実はここ、紅(くれない)から避難する為に僕が作った空間なんだけど‥‥なっ、なんで名無しに、それから見知らぬシハルさんまで??」
ラズさんは頭を抱えていた。
「俺、仕事の途中だったから早く帰らないとなぁ‥‥波瑠さんがチョコを用意してくれてるだろうし」
シハルさんはそう言いつつ、二人は腕にチョコを抱えている。
「あ‥‥ああ、これ?レイラ様とクリュミケールさんから友チョコを貰ってね。アドルとキャンドルとカシルから義理チョコを‥‥僕も早く帰ってフィレアが用意してくれているであろうチョコを貰いたいんだけど‥‥奴が‥‥」
ラズさんは五個チョコを貰ったらしい。
「俺は友チョコを六個。ヒロさん、カイア、ラサさん、ディンさんからと、ギルドで世話になってる二人から。波瑠さんから本命チョコを貰う予定なんだけど‥‥参ったなぁ」
と、二人とも帰るに帰れなくて困っている様子だ。
▼『
ラズさんに義理チョコを渡す』
▼『
二人に友チョコを渡す』
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