えふえふ | ナノ



*日溜まり

「寝てる…」

ぽかぽかと日の照る陽気。授業が終わり皆が席を立ったというのに、ピクリとも動かない彼。別に待ってたわけではない、ましてや寝顔を眺めていたわけではない。とってつけたような言い訳は誰に聞かれることもなく、彼の中で消えた。

「ん…」

睫毛が小刻みに動き、覚醒を促す。何故だろう。体が強張り、妙に心音がうるさい。前触れなく、顔が上がる。警戒する小動物のように、目を配らせてマキナを見つけた、というところだろうか。興味津々に目を瞬かせ、覚醒したのか「マキナか」と欠伸をかみ殺した。

「き、気持ちよさそうだったな…」

「今日はいい日和だからな。」

まだ寝たりない、再び欠伸を漏らすエースに思わず苦笑してしまう。なにかおかしいか?小首を傾げるエースの姿に、また朱が走る。

「マキナも…」

「ん?」

「一緒に寝よう……ふぁあ…」

涙を浮かべた上目遣いに気をとられ、言葉の理解するのに時間がかかった。やっと機能始めたと思えば、くっとマントを掴むエースの白い手。
童顔だ…あぁ、エースは年下だったな、ではなく。
こんな細い手のどこに、敵を殺す力があるのだろうか?
彼が戦う必要はあるのだろうか?

「いいから…エースはゆっくり寝てろよ…」

あとは、全て自分がやるから
嫌なことも、敵も、片付けるから
汚いこと全て引き受けるから

「ゆっくり、お休み…」

綺麗な君を護るためなら、なんでもしよう。

(そのために手に入れた力だ)

日溜まりからの口付けに、エースは満足げな笑みを浮かべた。

++++
マキエ楽しいかも…///
この二人ならリパでいいや///

12.1.20

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