*うちの愛馬は凶暴です
※イザナ生還ルート
チチリは、マキナに懐くチョコボの一匹である。名付け親がマキナである故、懐くのは必然であろう。
しかし、それ以外にもある気がする。嬉しそうにマキナにすり寄る裏側、後ろ足で近付く他者、もといエースを威嚇している。
人の飼っている鳥についてとやかく言うつもりはないが、性格が悪い鳥である。
「チチリ。元気か?」
「クエッ!!」
「そうかそうか。エースも早くこいよ!」
こいよ、と言われてもそのチチリが近付いてほしくないのなら仕方があるまい。つぶらな瞳はエースを映し、もとい睨みつけている。
何故チョコボなのにここまで恐怖を感じるのか。
「チチリが戻ったら行くよ。」
「…お前とチチリが仲良く出来るようにという配慮なんだけど。」
マキナの願い虚しく、エースとの距離は開くばかり。チチリは高々と満足そうに鳴いた。
「ほら、チチリも寂しがってるだろ?」
「(嬉しそうに聞こえたけど)」
そんなことはどうでもいい。今マキナに近付くことは不可能。ならば普段会えないチチリとやらに花を持たせてやるのも手であろう。
と、寛大な事を考えながらも行動は別。熊の対処法を実行していると、後ろからまた人影を感じた。
「マキナ。久しぶりだな。」
「兄さん。」
次の障害はイザナか。爽やかに挨拶を交わすと勝ち誇ったようにマキナに近づこうとする。チチリの第二の主人である自信が、接近を確信させているのだろう。だが、チチリの羽が膨らんだ。
あ、マズい。
そう感じた瞬間にはもう遅かった。ドカッという鈍い音と共に、イザナの体が宙にまう。痛そうだな、チョコボは脚力あるもんな、そう他人ごとに感じながら今後チチリを怒らせないように誓った。
人の恋路を邪魔する奴なんて蹴られてしまえ。
++++
せっかくいただいたネタなのに、
けしかけてない…チチリが勝手に動いてしまった…っ!!
チチリは、邪心メーターなのです。マキナに邪な心を抱けば威嚇され、蹴られます…ピンポイントで二人が近づけないw
12.2.26
[ 93/792 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]