*イチャイチャ
※「女王の恋模様」でやろうとしたところ
※性転換さくべー
淡い肌に吸い寄せられるようにして近付く佐隈の顔に、ベルゼブブが真っ青になり反射で突き飛ばした。一瞬何をされたのか、何をしようとしたのかわからぬ表情の佐隈であったが、あっと言う間に真っ赤になるとわたわたと世話しなく手を動かし始めた。
「す、すみません……嫌なら嫌と…」
「いえ、……ただ……夕食に…糞尿を嗜んだもので…」
しおらしい彼女が珍しく、可愛く見えた。二人きりなのに襲う度胸もないし誘惑されるような男気もない、そう思っている佐隈はせっかくのチャンスから高嶺の花を摘めずにいたのだ。
「そんな趣味で後ろめたさを感じることなんてありませんよ。そんなところも個性でもあり魅力でもあるんですから。」
「さくま、さん…」
「ベルゼブブさん。自分の個性、いや魅力を後ろめたく思ってはいけませんよ。」
佐隈の思いがけない言葉に優しい笑顔。そして頬を包む暖かい掌。
唇が重なり舌の動きにゾワリと鳥肌がたつ。悪い意味ではない、緊張と興奮で、だ。
すべてが吹っ切れた。
自らの意志で口を開き舌を絡め、激しく求めようと頭に抱きつく。荒い息と水の音。力が抜けて相手にもたれかかると、意外にも逞しい腕に支えられた。
(さくまさん、)
やはり、この気持ちは間違いではなかった。
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←樹海 ┗(^o^)┓≡
11.9.12
修正:11.10.14
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