よんアザ | ナノ



*お前にしか出来ない

※先天的♀化

「ベルゼブブ、依頼だ。」

メールが来ない、しかも魔法陣越しに威圧を感じたから嫌な予感はしていた。人間界に顔を出せば予感的中、目の前にいたのは悪魔より邪悪な人間だった。

「おや、貴方直々にとは珍しい。ワタクシの力が必要となればなんなりと。」

「つべこべ言わずさっさとこい。蹴り出すぞ。」

全く、彼には悪魔に対する紳士さがまるでない。佐隈に対しては目に余るほどの優しさ見せるというのに、アンダインやベルゼブブに対する態度は"女"とすら見ていない始末。魔界では貴族としてちやほやされていることもあり、ベルゼブブは劣情を感じずにはいられずにいた。

「で、本日の依頼とは?」

「俺の補佐。今日は佐隈さんが休みだ。」
仕事内容ゃりまた肩を落とした。別に私でなくとも出来る仕事ではないか、アザゼル君でも呼べばいいものを…、こんな愚痴を言えるはずはない。しかし読まれたようにアザゼルでは荷が重いんでな、と返ってきて冷や汗が流れた。
そう言われては多少の優越感は生まれるが、内容が内容のために素直には喜べない。

「依頼が来なければ、イケニエが貰える分得だと思え。」

抱き上げられたと思えばいきなり視界と彼の手の当たる場所が変わる。落ちそうになり暴れかけると叱咤されすぐおとなしくなる。

「人間に化けておけよ。これは"お前にしかできない仕事"なんだ。」

額におちた口付けに、怒りが引いていくのがよくわかった。

(それならそうと早く言ってください)

++++
多分依頼こないでイチャイチャしてる

11.7.13
修正:11.10.14

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