それは、自身があるナルシスト

「一生一緒に居てくれない?」
教室のど真ん中で言われた。
(っていうか、その言葉どこで覚えたのだろうか。)
それは当然の事だった。一緒にいつものように話していただけだった。
そしたら突然、鳴が立ち上がって言ったのだ。

「そのさ、おいら、あんまり彩花の事かまってやれないかもしれないけど、
 幸せにする自信はあるから」
真剣な顔で言う鳴。
っていうより、何故、今、ココで言うのだろうか。
もっと鳴なら雰囲気のあるところで告白するはずなのに。

「……彩花?」
「へ……あ、いや」
「返事待ちなんだけどな―」
ふて腐れたかのように鳴は言った。
私はどうしたら良いかわからずにいた。
周りの鳴のファンの目が気になってしょうがない。
それに気づいたのか、鳴は、彩花の本当の気持ち教えてよ、と小声で言われた。

「……め、い……」
「何?」
「わい……怖いよ……」
「何が?」
鳴はそう言って私の手を握った。
温かい手。

「……彩花、ゴメン。
おいら、皆の前で言ったら彩花がいじめられないと思って」
「……フフッ、鳴、弱気だ。
いつもの俺様な鳴とは全然違う」
「なっ!」
鳴が真っ赤な顔をして驚いていた。

「……うっさい」
ボソリと言う鳴。
私はそれがおかしくて、私はまた笑ってしまった。
そしたら鳴はまた、うっさいと言った。

「で、返事」
「……宜しくお願いします」
「だろうね!」
ニシシと笑ういつも通りの鳴ね姿がそこにはあった。
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