エースは絶対なんて法律

「だーかーらっ!
 お茶取って! 雅さん連れてきて! グローブ綺麗にしろ!」

「はぁ!?」
野球練習ちゅう。
あのワガママ王子、稲実のエースが言った。


「はぁ? もう一回言わなきゃいけないわけ?」

「あーはいはい、分かったよ。
 もう! ハイお茶」

「グローブ綺麗にして!」
成宮はそう言いながら彩花に自分のグローブを渡した。


「っ……。
 もう良いもん! 雅さんの所行ってグローブの磨き方教えてもらうし!」

「雅さん今日居ないし!」

「じゃあ、カルロスとか白河に教えてもらうもん!
 てか、雅さんいないなら呼べないじゃん」
彩花はそういうと、鳴のグローブを持って二人が居る所へ歩こうとした。
が、鳴に腕を掴まれて歩けなかった。


「鳴、離して。
 鳴のグローブ磨けないじゃん」

「俺に聞けばいいじゃん
 磨き方なんて」

「だって鳴さ、いじわるするんだもん。
 仕事進まないじゃん」

「……っと、とにかく!
 俺に教えてもらえ」

「えぇ――。
 だから良いってば、カルロスか白川に……」

「あぁ! もう!
 エースのいう事は絶対なの! これ、常識」
鳴は、頬をふくらましながら言った。


「常識って……。
 そんなんでもないでしょ」
彩花は鳴のいう事がおかしくて、笑いながら言った。


「何? 何がおかしいわけ?」

「ううん、何でも無い。
 ……じゃあ、教えて下さいよ。エース」
彩花は嫌みったらしく言った。


「ふんっ! 教えてやるよ」
鳴は嬉しそうに言った。



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