ほら、ゲームだよ

「彩花さん嫌い!」

「はいはい、分かりましたよ」

「っ……。
 彩花さんのバーカ!!」

「はいはい、私はバカですよ」
私は今、パソコンをいじっている。
隣にはちょうど今日、部活が休みの鳴が居る。



「バーカバーカバーカ!」

「鳴、うるさい」
私は我慢できず、横を向いて言った。

「やっとこっち向いてくれたし。
 遅い」
鳴はご立腹の様子だった。
本当、この様子だと原田も大変そうだ。


「はぁ……。
 鳴? あなたピッチャーでしょ? 練習しなきゃだめででしょう。
 ほら、原田に電話かけてあげるから」
私は椅子から立ち上がった。


「っ……。
 今日、せっかくの休みなのに」
鳴は小声で言った。

「え?」

「今日、休みだから……。
 彩花さんといつも遊べないから。
 今日来たのに……」

「クスッ……。心配しててくれたの?」

「べ、別に、おいら彩花さんの事なんて心配してないし!」
鳴はフンッとそっぽを向きながら言った。


「ありがと、鳴」
素直じゃない鳴に言った。



「大嫌い、彩花さんなんて」

「私は大好きだよ?」

「……おいらは愛してるし」


(可愛いなぁ、鳴は)
(うるさい)
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