最終的にくらう

「亮介さん。どうですか?」

「んー、まぁまぁ」

「えぇー、もっと良い感想ないんですか?
 いっつもそれじゃないですかー」
私は、料理部に入っているため、甘いモノが(自称)好きな一つ年上の亮介さんに
食べてもらっている。
まぁ、試食してもらっているということだ。

「私、これでも金賞取る腕持ってるんですけど」
「それとこれとは別でしょ。
 まぁ、美味しいよ」
「ありがとうございます」
私は嬉しくて、ついニヤケ顔になってしまった。
ので、気持ち悪い、と一言グサリと言われてしまった。

「今度はゼリー系が良いな」
「あぁ―、ゼリーって涼しげですよね」
なんて、ボケーっと話をする。
サーッと涼しい微風がふく。髪が邪魔だ。

「……亮介さんカラーにしましょうか?」
「俺カラー?」
「ピンク色ですよ」
「弟と被るよ」
亮介さんはそう言って、自分の髪の毛を見る。
弟さん居るんだー。なんて内心思いながら、そうなんですかー、という。

「じゃあ、何色が良いですか?」

「んー、彩花の好きな色で良いよ」

「じゃあ、青が良いです」
「青?」
亮介さんは、首を傾げて言った。
そうです、と私は頷いた。何で? と亮介さんは私に問いかける。
だって……と、私はそう言って話すのをちょっとやめた。

「……青道の色じゃないですか。
 野球をやってる亮介さんの色ですよ」

「それ、哲たちも入ってるじゃん」

「やきもちですか? 嫉妬ですか?」
私は、怒られるのが目に見えながら言った。
うわ、絶対チョップされるだろ。とか、内心笑いながら思っていると
そうだね、と思いもよらない返答がきた。

「哲たちと同じ色って言うのは気に食わないね。
 俺だけの色にしてよ」
亮介さんは恥ずかしげなくサラッと言った。
私は、頬が熱くなるのを感じて、サッと下を向く。
隣ではクスクスと笑っている亮介さん。

「笑わないでくださいよ」
私がそう言うと、嫌だね、と意地悪をしてきた。
何で顔赤いの? とからかってきたので、熱です、と一言いう。

「それは大変だ」
「分かってるくせに」
「ため口厳禁」
「痛っ」


最終的に、チョップくらいました。



(じゃあ、ゼリー宜しくね)(は、い。っていうか、いつもより痛い……)
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