そんな物みんな一緒

「うわー、ウザいー。
 カルロ速すぎー。良いなぁ」
ストップウォッチを見ながら言った。
カルロは何秒? と聞いている。
だから、私は素直に秒数を言った。


「ふーん、普通じゃね」

「普通じゃないよ!
 速すぎ……だから、ウザい」

「ウザいって言うなよ。
 これで、センター守ってんだからよ」

「あぁー、そういえば、青道の主将さんのホームラン
 キャッチしたしね。あれは、凄かった」
うんうんと、私は頷きながら。
いやぁ、あんなボールをキャッチしてしまうのは凄い。
凄いお方だ、カルロス様は。


「おーい、彩花ー。
 おいら何秒だった? カルロに勝ってる?」

「負けてるー」
私はそう言って、鳴にタイムウォッチを見せた。
鳴は悔しそうにカルロを見る。


「あ、彩花ー、彩花ー。
 ちょっと」
鳴はそう言って、手招きをする。
私とカルロは首を傾げた。
けれども、行かないと鳴が怒るので行く。


「カルロ、速すぎじゃない?
 なんでか知ってる?」

「知らないよ、そんなの……あ、練習してるから?」

「ちがーう!!
 ……好きな子がみてるからだよー。
 気づけよな、まったく!」
鳴はそんな爆弾発言を残して、手を振っていた。
げ、もうあんな遠くに……。


「どうかしたか?」
うわ、カルロが近くに!

「ん、いい、いや!
 何にも無かったよ。ただのワガママだったから」
うわ、ヤバイ……意識しちゃうじゃん。
鳴があんなこと言わなければ……。
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