アイドルラブッ!!
「今日は来てくれてありがとうっ」
私はいつものように、お客さんたちに握手をする。
そしてたまにサインをする。
うん、本当、この職業やってて良かった。
「あ、あの! サインお願いします」
次の人が入ってきた!
ん? この子どっかで見たような……あ。
「あのー。もしかして、野球やってる?」
「え、あ、はい!」
「うわお、じゃあさ、もしかして……」
私が言おうとした時、後ろに居たスタッフさんが、
「時間です」と言った。
私は、サインの色紙と一緒にメアドの書かれた紙を渡した。
「え、あの」
「しーっ!
私、応援してるから。これ、秘密ね」
私はそう言って、手を振る。
彼は、顔を真っ赤にして手を振った。
あぁ……高校球児ってかっこいいし、可愛いっ!!