女の子は毎日が戦い

恋がしたい、とか言ってた子が好きなんだーと言うようになり、やがて、可愛いっていってくれてーというノロケ話を話すようにまで成長するようになった。
私はそんな子達を何人も見てきた。正直、腹ただしいのである。

「ハッハッハ、んなに恋がしてぇのかよ」
「女の子はそーゆーものなんです」
紙パックのジュースをいつものように飲みながら彼は私の話を興味がありげに聞く。お前はどうなんだよ、なんて聞かれたので少し驚きつつ別にー、と足をばたつかせながら言った。

「ふーん、そうなんだ」
「うっ……分かってるくせに」
「ハッハッハ。お前も恋がしたいの? 好きな奴とのノロケ話したいの?」
「う、うるさいっ!」
ムカムカとした気持ちを押し殺して、携帯をいじる。目の前にいる彼はなんでもお見通しなようだ。ニヤニヤとした腹ただしい顔で、「何か言うことないの?」と私の携帯を人差し指で下に押して言った。
目がばっちりと合ってしまったから、「特にないもん」とそっぽを向いた。あ、沢村がまたバカやってる。と、呑気な事を考えていると、彼がおい、と呼んだ。

「本当に?」
なんて、何でも知ってますアピールをされたので、本当に! と一文字ずつ強くいいながら目を向けたが、彼に、大好きと言われて恥ずかしくなった。ムカツク、なんて内心思いつつやっぱり大好きだからついつい乗せられて大好き、と伝えた。

「本当可愛げねぇな。のろけ話したいんじゃねぇのかよ」
「別にしたいって言ってないし」
ふくれっ面で言えば、両頬を人差し指と親指で頬をつままれた。ものすごく痛い。

「何!? もう」
「ハッハッハ、お前とはこうやってバカやってたいなって。あ、一生な?」
「アハハっ、一也らしくなーい」
こうやって笑っている私だが、凄く今、ドキドキしている。
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