7:3の比率とは

何て言うか、彼は一言で表せばツンデレ、であった。だが、そう思っているのは私だけのようで皆この事を話すとキョトンとしてしまう。つまり、共感できないということだ。
そういう時、私は例を出して説得しようとするが、変に思われてしまったら迷惑なので私は言わない。

「宮本」
教室の前を通ろうとしたら、沢村君と話している金丸君が居た。彼は即座に私に気づいたので、これは少し不機嫌なのかと顔色をうかがった。
「あ、金丸君ごめんね。勉強教えるって約束してたのに」
「ん? ああ、別にきにすんなよ。先生の頼まれ事だろ?」
金丸君はそういって、私を責めないでくれた。つかそれ重そうだな、何処まで運ぶんだ?と聞かれたので、 準備室までだよ、と歩きながら話した。
「貸せよ」
金丸君はぶっきらぼうに私の目の前に自分のてを出した。私はとっさのことで、え? と戸惑ってしまった。
「二人でやった方が効率良いだろ?」
「え、いや、でも……」
「お前は運動能力が0に等しいんだから絶対長引く」
絶対、のところを強調され私はお言葉に甘えてしまった。金丸君はやっぱり、私から四分の一以上のノートをもってくれた。お礼を言えば、早く歩け、と言われてしまった。でも、そういっておきながら私の歩調に合わせてくれる。
口は悪いけど、その分、人のことを思ってくれるいい人なんです。
ということは、私以外には野球部の方が知っていたのであった。
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