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「よし、全員いるな。今日は新入生歓迎会の話をするぞー。」

新入生歓迎会…なんともめんどくさそうな。

「燈夜、新入生歓迎会ってなにすんの?」
「新入生歓迎。」
「わかってるわそんなん、具体的に。」
「あー俺もまだ詳しくは知らね。つかめっちゃ見られてるから前向けよ。」
「え、まじ?…まじだ。」

燈夜に指摘されて後ろを見ると黒いにっこりさんな澤村先生がこっちを見ていた!こわい!ごめんなさい!
ははーと軽く笑って誤魔化す。

「それじゃ続き話すんぞー、……柊はあとで着いてきなさい。」
「あーい……。」
着いてきなさいって逃がす気ないよー…てかなんで俺だけ?……なんか腹たってきたな。

「じゃあ新歓の説明すんぞ、まず___……。」


澤村先生の話を要約すると学校全体でケイドロ的なのをするらしい。1年と生徒会が逃げるがドロ、2.3年と風紀がケイらしい。逃げ切った1年と2.3年の捕まえた人数トップ5までが景品をもらえるらしい。制限時間は忘れたけど長かった、逃げ切るとか無理だし、めんどくさいしもう景品とか別になんかもう良くなってきた……授業が1日潰れんのは良いけどさあ…。

「燈夜は風紀委員だけどどっちになんの?」
「俺は逃げるほう。」

「頑張ろうなー柊。」
「うーん…頑張れ篠塚くん。」
「柊一緒に逃げようぜ、俺とがんばろう。」
「うーん…ううん……覚えてたらね。」
「覚えててくれ、俺が背負ってやるよ。」
「忘れたから無理一緒には逃げれない。」
「なんだよつれねえな。」

背負って逃げるなんて随分余裕な…てかやだけど。篠塚君はバスケ部のエースだしそのくらい余裕なのか…俺も別にチビじゃない筈なんだけど、細いとは言われるけど。
うーん……どっかに隠れてやり過ごしたりしようかな、走るの疲れちゃうし。

あ、今日の放課後隠れそうな場所探しに行こうかな。そうだおれ天才じゃん。
めんどくさい気もしないこともないけど、逃げ回るのはもっとめんどくさいししんどい!そうだこれは下準備、必要な面倒。

「じゃあ俺行くから、まっすぐ帰れよ。」
「ん、いってらっしゃーい。」

いつのまにか解散になっていて燈夜は委員会へ、篠塚くんは部活に行くみたいだ。
そして俺はサボり場所探しに出かける。






ちがう、だめじゃん、1人でうろついたらだめなんじゃん燈夜に言わないと。あーでも…燈夜委員会いっちゃったし、なにしてるかわかんないけど会議とかしてたりしたら邪魔しちゃったらやだなあ……。




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