クラスメイトと初接触


中間テストが終わってじわじわと日差しが暑くなってきたある日。俺は保健室のベッドで寝ていた。

「まなちゃん大丈夫?ほらこれ、飲みな。」
「ん、んー。」

今日もいつも通り寝場所を求めて外を歩いていたのだが、なんか頭が痛くなってふらふらしてきた。これはまずいと思ってとりあえず屋内に入ろうと思って歩いてたところ保健医に見つかって保健室まで連れてこられた。
で、今ベッドに運ばれてスポーツドリンクを渡されたとこ。

「顔あついし、今日暑いからへばっちゃったのかな。熱中症ってほどじゃないと思うから水分取って寝てたら大丈夫だと思うよ。」
返事をする元気すらなくて無言で頷く。
「じゃあ俺仕事してるから、なんかあったら呼んでね。」

保健医はカーテンをしめてデスクに戻って行った。そのままぼーっとしてたら意識が薄れてきて……。


***
コンコン、ガラガラガラ
「失礼します、間宮先生いますかー。」

……おきた。誰か入ってきたけど保健医いないのか、てか今何時…と思ってスマホで時間確認したら放課後じゃねーか。
シャッ___
カーテンをあけて保健室を見回すが保健医はいない。かわりに運動部らしい生徒が立ってた。なんか見たことある気がしないでもない。つーかなんかこっち見てる、なんだよ。

「……御子柴?」
「だれ。」
「オレ川上爽、同じクラスの。」

あーそれで見覚えあったのか、クラスとかほとんど行ってないけど。

「間宮先生知らない?部活で怪我しちゃったんだけど。」
肘が赤くなってる、少し擦りむいてる気もする。体育館でも激しくコケるとちょっと擦りむくもんか?
「あー…悪い、俺もここで寝てたから。」
「うーんそっか。じゃあ絆創膏だけもらってくか。」

そう言って川上は保健室の棚をがさごそ漁りだした。消毒液と絆創膏は見つかったらしいけど、自分の肘自分で手当すんの難しくね?と思ったら案の定川上は消毒で苦戦してて。

……俺そんなに薄情じゃないし、一応クラスメイトだし、見たことないけどな。

「貸して、やったげる。」
「お、おー…ありがと。」
川上は戸惑いつつ消毒液を渡してきた。
めんどくさいしそんな酷くないからそのまま消毒液ぶっかけていいか。
「っ!」
「滲みた?」
「ううん、びっくりしただけ。」
「そ。」
手当を続ける。
「なんで御子柴はクラスこないの?」
「…行かなくてもいいから?」
実はクラスには入学式だけ行ったことあるけど。そのあとのHRで担任が入ってきたときの騒ぎ様、あれに引いた。男のくせにきゃーとか怖すぎんだろ。それに授業は行かなくても自分で勉強すればわかるし。俺一応首席らしいし。
「いやいや、学校には来ないとでしょ。」
「でもテストが良ければあんまなんも言われないし。」
「出席日数とかあるだろ。」
「あー…そういえばそう。」
「明日来いよ。」
「むり。ん、終わり。」

消毒もして絆創膏も貼って手当は終わり。川上も部活に戻るだろうし俺もなんか元気な気がするし、帰ろ。

「…じゃあ俺部活戻るわ。」
「ん、じゃあな。」
「明日!ぜってー学校来いよ!」
川上は今日初めて会ったのになんかすごい必死で、うるさいなあって思ったけどなんかにやけた。
「気が向いたらな。」
なんかちょっと気分がいいから手を振っておいた。

***
「え、御子柴笑ってたんだけど。」





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