戦える人

(イセリア〜イセリア人間牧場)

「なんでこんなに魔物がいるの……」
「そうか?今日は少ない方だけどなぁ……ま、ここら辺の魔物のほとんどは、刺激しなかったら襲って来ないし大丈夫だ!」
「イセリアや他の町に住んでいる人達も、皆戦えるの?」
「いや。村の中で戦えるのは、俺達と衛兵が何人か、かなぁ」
「どの町もそんな感じじゃないかな。パルマコスタには義勇軍があるけど」
「じゃあ、他の町に行きたい時はどうするの?」
「そういう場合は、傭兵を雇うんだよ」
「なるほど……。それなら、戦える人の方が少ないんだね。2人は何で戦えるの?」
「俺は森の中に住んでるから必然的になぁ……」
「僕は魔術が使えるってだけで、実戦はあまり経験がないよ。勉強はしてた……と言っても、姉さん以外のエルフには会ったことがないし、魔道書とかもないから、ほとんど独学だったけど」
「そっかぁ。……コレットは?神子なのに戦えたよね」
「神子だから、じゃないかな……訓練は受けてたと思う」
「チャクラムって扱い難しそうだしね。投げて返ってくるのを、よく持ち手の所で掴めるよね……」
「でも、旅には司祭様とか傭兵が同行することになってたから、戦うというよりは、防衛の手段として身に付けただけかなぁ。コレットもそんなに実戦はしてないと思う」
「同行する予定だった人々は、皆ディザイアンに殺されちゃったんだよね……」
「ああ……許せないぜ」


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