A

Aの摂動

5.1 ホグワーツ特急と組み分けの儀式

 眉唾ながらに聞いた話によると、人間は気持ちの持ちようによって時間の流れをゆっくりに感じたり早く感じたりすることがあるそうだ。幾つかの研究結果によれば、一つの物事が起きるとき脳で必要な処理が多かったり複雑だったり、そこに感情や身体的な代謝を激しく伴うときは時間を短く感じる。逆に、殆ど何も起きないときは時間を長く感じる。
 だから例えば――そうだな、出発予定時刻が近づいてもまだ色々準備しなければならないものがあるとき、時間は早く進む。逆に出発まで時間があるけど殆ど何もすることがない、というとき時間はゆっくり進む。(ように感じる)
 つまり、予定していた出発時間に間に合わないと感じたとき、敢えて急がずゆっくり動けばいいのでは?これによって自分の周囲を流れる時間はゆっくりになり、逆説的に定刻に間に合うのでは?わたしが時間を追いかけるのではない、時間がわたしに合わせればよいのだ。

――ホグワーツ特急出発まであと10分というときになってもキングスクロス駅に到着できずにいたアウロラは、5分前までこのような思考で自分の心を守っていたがやはり最後は人目も憚らずにカートを押して街中を猛ダッシュする羽目になった。

「なんとか間に合った……」

 不親切な駅員に9番線と10番線の間のホームを教えてもらって、そこで右往左往して携帯電話を百回くらい確認していたら親切な魔法使いにゲートの入り方を教えてもらい、ふざけた入り方で4分の3番線に辿り着いたときには発車一分前になっていた。テッドに携帯電話の番号を聞いておくんだった――……。そう後悔したが仕方がない、だって"あのときはまだハッジェが本当にスマホをくれるなんて思っていなかったんだから。"
 別れを惜しむ魔法使いたちで大混雑するホームをかき分けて、なんとか出発ギリギリに車内に滑り込むとアウロラは大きく息を吐いた。

「ニャァ」

 黒猫のデニズ(トルコ語で海)が伸びをした。汽車が少しずつ動き出す。アウロラは他の子どもたちと同じように窓から顔を出して少しだけホームを見渡した。テッドはいない。
 イスタンブールに戻った後一度だけテッドから手紙が来た。そこには、"9月1日、11時に9と4分の3番線で待ってるよ。ハリーおじさんと一緒に僕も見送りに行くから、遅刻しないように!"と書いてあった。魔法界の通信方法が本当にフクロウメールだったことに驚いたけど、アウロラはその言葉が嬉しくて予定時刻の1時間早く駅に着くことができるよう家を出発したのだ。でも間に合わなかった。先に断っておくと、遅刻したのは初めてのスマホに舞い上がり毎晩youtubeを観たりゲームオブスローンズを違法視聴したりエミネJとdiscordで通話しながら家を作るゲームをしていたからではない。昨夜は夜更かしせず早く寝て朝6時に起きて、グリンゴッツ銀行に荷物を取りに行くまでは良かったのに、そこから漏れ鍋への入り口を探すのに手間取ってしまい、しかもカートに山積みの荷物を曳いてキングスクロス駅に行くのに予定の倍の時間がかかった。おまけにイギリスの地下鉄は定刻通り来なくて――まあ、もういい。
――『ママ、手紙を書いてね』『トーマス、元気でね!』『ちょっと聞いてるの?もう、あの子ったら……』――喧騒の中でしばらく窓のサッシを見つめていたが、つま先立ちするのをやめてカートを押して歩き出す。テッドのことをきょろきょろ探しているのを遠くでテッドに見られたら恥ずかしいし、ポッターにだなんてもってのほかだ。
 ここにいる子と違ってわたしは一人でもホグワーツに行ける。

 汽車の中はアパートのようなつくりになっていた。トラムヴァイ(路面電車)やメトロのような座席が沢山並んでいる様子を想像していたが、列車の両側には半個室のように区切ってある座席部分が並び、中はすりガラスの扉でよく見えないがさながらベッドのない寝台列車(乗ったことはない)に近い。
 アウロラは揺れる通路を歩きながら席を探した。既に席を確保した学生たちが廊下を出歩いたり、荷物棚にトランクを押し込んだりしていてもうどこもいっぱいだ。席がないならどこか空いてる通路に座ろうかな。

「カボチャパイはいかが?蛙チョコレートは?大鍋ケーキもありますよ……」

 通路の向こうから桃色のローブを着たお婆さんがカートを押して歩いてくる。あれって――所謂――車内販売だ。アウロラは興味をそそられた。

「すみません、ひとつください……えーっとじゃあ、蛙のチョコレートを」

 チョコレートの蛙が、五角形の小さな箱に入っているお菓子を買った。アウロラはまだ席も見つけていない上に荷物も持っているのに、通路の端でその箱を開けた。
 あけた瞬間、チョコレートがゲコッと鳴いて手の上に飛び乗った。やっぱりだ!段々こっちの世界のことが分かってきたぞ。アウロラは笑みを浮かべて蛙の頭をなでる。箱の中にはカードも入っている――顔に傷のある男性だ。
<リーマス・ルーピン 1960-1998>

「ねえ、蛙が逃げてる!」

 ハッと顔を上げると、通路の向かい側に二人の少女がいた。ボリュームのある赤髪の天然パーマの子が杖を振り上げ、指揮するように動かした。

「ウィンガーディアム・レヴィオーサ!」

 いつの間にか荷物の上に移動していた蛙が宙に浮いて、フワフワゆっくりアウロラの掌に戻ってくる。呪文だ。今のスペルは基本呪文集の中で見た……アウロラも試したことがある、浮遊呪文。

「ありがとう」
「いいえ。あなた、一年生よね?わたしもなの。ローズよ」
「リアナ・パク、よろしく」

 蛙チョコレートを浮かしたのがローズで、その後ろにいたローズより背が高くてグレーのパーカーを着ているのがリアナだ。アウロラはリアナの切れ長の瞳と艶やかな黒髪、馬の毛並みのように滑らかな小麦色の肌に目が釘付けになった。

「わたしアウロラ。アウロラ・シャーヒン」
「よろしく。あなた――ひとりなの?まだ席がないのね。ごめんなさい、わたしのコンパートメントに呼べれば良かったんだけど……もういっぱいなの」
「ううん、大丈夫。ありがとう」

 アウロラは一旦蛙チョコレートを箱にしまって(蛙がジタバタもがくので手がチョコでべたべたになった)引き続き荷物を持って部屋――コンパートメントを探しに出た。すれ違うとき、リアナがアウロラのチョコまみれの手をみてクスクス笑って「清めの呪文はまだ知らないの。よかったらこれ使って」といってポケットからハンカチをくれた。
 光沢のあるオレンジの布にピンク色の花の刺繍がしてあるハンカチだ。まだ碌にイギリスを知らない自分が言うのも変な話だが、イギリスっぽくないデザインな気がする。そんなのいいよ、というわけにもいかずに受け取ってしまったが手を拭く気にはなれず、ハンカチはポケットにしまった。二人がいなくなってから自分用のタオルで手を拭いた。

――彼女ってなんだか……ドキドキする。あとで返さなきゃ。

 アウロラは列車の後ろの方に向かってどんどん進んでいった。時折コンパートメントを開けてみているけど、やはりかなり埋まってきている。あからさまに上級生の中に入る気にはなれないし、でも話し相手も無しでホグワーツまでの道を立って過ごすのはつまらない。
 次に扉を開けた部屋には、ブロンドの少年と黒髪の少年が座っていた。

「ハイ」
「こんにちは」
「やあ。席を探してる?ここ、どうぞ」

 ブロンドの子が急いで隣に散らかしていたお菓子の紙屑をどけてスペースを開ける。黒髪の子は少し気が乗らない顔をしているように見える。
 男の子二人か……アウロラは少し躊躇った。でも、ここまで来るのにほとほと疲れていたので、「助かった」と言って荷物をボックスにしまって席に座った。デニズの籠だけ下におろした。

「僕、スコーピウス。スコーピウス……マルフォイ」

 ブロンドの少年は少し間をあけて挨拶して、手元に一度視線を落とした。黒髪の子が驚いた様子で彼をチラッと見て、「僕はアルバス。アルバス・ポッター」と言った。

「スコーピウスとアルバスね。わたしはアウロラ・シャーヒン……あまり、魔法界のことは良く知らないから、教えてくれると助かる。よろしく」
「そうなんだ!よろしく、僕も一年生だから知らないことばかりだよ!学校楽しみだね」

 スコーピウスは花が咲たいような笑顔でアウロラに笑いかけ、続いてアルバスを見た。アルバスは口をへの字に曲げて肩をすくめた。
 この二人の間になんらかのアイコンタクトがあったことはわかった……でもどういう意味か分からない。アウロラは、さっきリアナたちがクスクス笑って隣を通り過ぎたことを思い出して、また自分がマグル育ちらしい奇妙な行動をとってしまったのかと一瞬考える。

「ねえ、スイーツ食べる?僕の母が言うには『スイーツがあればすぐに仲良くなれる』。現に彼と仲良くなった」
 スコーピウスは先程まで広げていたお菓子を沢山アウロラに見せた。
「そうそう、お菓子につられちゃったってわけ」
 アルバスが頷く。スコーピウスがクスクス笑う。
 アウロラの周りには男の子で甘いものが好きな同級生がいなかったので、そういう子もいるんだなと思いながら有難く一つ頂いた。因みにアウロラ自身は甘いものより辛くてスパイシーなものが好きだ。

「それはフィフィ・フィズビー、グミみたいな味で口の中で飛ぶよ。こっちのはショック・オ・チョック、ちょっとしびれるチョコレート。百味ビーンズに、ママ特製大鍋ケーキ!お好きなものをどうぞ」
「……全部一つずつ食べて良い?」
「勿論!」

 スコーピウスは喜んで、全て少しずつずつアウロラにくれた。
 不思議だ、奇妙だ。何もかもが胸をくすぐらせる。
 魔法界のお菓子ってなんて面白いんだろう。

「あっそうだ、さっき蛙チョコレートを買ったの!」

 アウロラがいそいそとポケットから取り出すと、二人ともこの菓子のことは知っているようだった。

「いいね。なんのカードが入ってた?」
「"リーマス・ルーピン"」

 カードを見せながら言ったが、そこにいたはずの柔和な笑みを浮かべていた顔が消えている。

「あっ、いない」
「まあ、写真だからね」
「違うよスコーピウス。アウロラは写真が動くこと知らないんだ。マグルの写真は動かないから……そうでしょ?」

 アルバスは少し嫌気の差したような口調で言った。

「君、マグル生まれなんでしょ。父さんから聞いたよ、耳にタコができるくらいね――動き出した写真にびっくりしてたら蛙が窓から飛んで行っちゃったって」
「そう!わたしもさっき蛙が飛んでいったの」

 マグル生まれじゃない、育ちだ――と訂正するのが面倒だったのでやめて――アウロラは今度は急いで蛙を掴んで口に押し込んだ。本物のヒキガエルみたいにぬるぬるして柔らかい……ウゲエ、硬いババロアみたいなんだけど!
 理解ったぞ……。アウロラは魔法界スイーツ界隈における蛙チョコレートの立ち位置を推測する。これは味の追及をハナから諦めた子ども用玩具付きお菓子だったのだ。

「カードを見ていたら蛙が逃げ出して、そしたら同じ一年生の女の子がこの子を浮かして捕まえてくれたの――モグモグ――ローズとリアナって子」
「あー、それ僕の親戚」
「ウワー!ローズって親切だし呪文もできるんだ……すごいなあ」

 アウロラは驚いてアルバスを見た。

「リアナってどんな子?美人よね、黒髪がツヤツヤだし」
「あーごめん、僕が親戚なのはローズの方。ローズのパパとママが、僕の父さんと友だちなんだ」
「親友だろ」
 スコーピウスはなぜか嬉しそうに言う。
「重箱の隅をつつくようで悪いんだけど、それ親戚じゃなくない?」
「おまけに僕の母さんがローズのパパの妹」
「……親戚だね」
「魔法界は親戚が多いんだ。僕も元を辿ればアルバスと親戚だよ」

 もしイギリス魔法界が想像以上に狭い世界なら……これだけ派手なことができるのにマグルから隠れていられるということは、やっぱり魔法使いの数はかなり少なくて……アウロラはアルバスの名前を思い出す。アルバス・ポッター……ハリー・ポッター。
――テッドと一緒にポッターも駅に来ていたのは、アルバスを見送るため?

「もしかしてアルバスの親戚に"ハリー・ポッター"っている?」
「――素晴らしい!最長記録達成です。僕が自己紹介してから父さんの名前を出すまでこれだけ長くかかったひと、君が初めて」

 アルバスの仰々しい拍手を見てやっと、彼がなぜさっきからうんざりした素振りを見せるのかわかった気がした。何だか知らないけど、ハリー・ポッターは有名人なんだろう。彼は父親について聞かれ疲れている。
 スコーピウスはお菓子を食べながら苦笑した。

「マグルの世界にもあの人のうわさが流れてるの?どんなふうに?」
「あー、ううん。ゴメン、そうじゃなくて……ポッターさんが有名人ってことは今のアルバスの反応みて分かったけど何した人かは全然知らないの」

 アウロラは言いながらダイアゴン横丁での買い物を思い出した――わたしが鍋類を買っているときテッドが教科書を買ってくれたから殆ど本屋に行かなかったが、ようく思い出してみれば確かに――確かに本屋で"ハリー・ポッター"の文字を見たかもしれない。大見出しにそのスペルが並んでいるのが見えたような……。

「わたしトルコに住んでるから入学許可証の手紙をポッターさんが届けに来てくれたの。フクロウ便が飛ぶには、イギリスからだと遠いでしょ?フクロウが疲れちゃう」

 二人は奇妙な顔をした。
 アルバスは、今までとは違って比較的真面目な顔で首をかしげた。

「父さんが……君に?直接手紙を届けに来たのか?」
「そうだよ」
「そんなことって……」

 アルバスは眉をひそめて何か考え込んでいる。空になったお菓子の包み紙を片付けながら、スコーピウスは「郵便用のフクロウはマグル界の普通のフクロウとは違うんだ。イギリスからアメリカだろうが、中国だろうが、どこにだって飛べるんだよ」と捕捉する。

「じゃあ別の理由だったかも。いきなり"あなたは魔法使いです"なんて言われて」――しかもとても悪い魔法使いの娘ですとも言われて――「頭が混乱してたから勘違いしたんだ、きっとそう。ホグワーツ魔法魔術学校なんて聞いたこともなかったし」
「そうだろうね――しかもトルコから遠いスコットランドに進学なんて……。でも心配ないよ、ホグワーツからの手紙が届いたってことは確実に君はホグワーツの生徒だし、ホグワーツは素晴らしい学校だって母は言ってる」

 スコーピウスは"トルコ"の部分を強調して気遣わし気に言った。

「父さんも対面で手紙を受け取ったんだ」アルバスは言った。
「父さんが育てて貰った人の家、ダーズリー家は魔法使いに寛容じゃないマグルの家で、フクロウ便の受け取りを拒否したからだって。だから森番のハグリッドが直接届けに行ったんだって聞いたよ。“何回も”聞いた」
「ふーん」
「アウロラにも何かそういう……あったの?事情が」

 アウロラはスコーピウスから貰ったお菓子を食べるのに忙しいフリをしながら「ウーン」と相槌を打った。実際、フィフィ・フィズビーで口の中がバチバチしていて、「ウーン」以外の言葉、例えば口を開けたりすると口の中から回転するグミがフリスビーのように飛び出てしまいそうだったので忙しいのは事実だ。
 ポッターはわたしの父親について話すなと言ったけど、それって生徒にも言わない方がいいことかしら。――そうなんだろうな。
 アウロラが沈黙したままなのを見て、アルバスは何か勘違いして焦ったように身じろぎした。

「ごめん、僕……僕失礼だった」
「ぜんぜん」

 やっとフィフィ・フィズビーを飲み込んで口を開ける。

「わたしもポッターさんと同じで、両親二人とも死んでる。だからマグル生まれじゃなくてマグル"育ち"。わたしの……育ての親、ハッジェっていうんだけど……ハッジェも魔法使いとかそういうの嫌いだったから、気を遣ってくれたのかもね」
「ごめん、僕……父さんがわざわざ手紙を届けに行くなんて珍しいなって意外に思って。いつも忙しいから……でも、ゴメンね、失礼だった」
「気にしないで、本当に大丈夫だから。最近まで両親の正体どころか安否も知らなかったし、興味もないもん」
「へーえ、君、強いんだね。僕はパパもママもいるけど不安だよ……」

 スコーピウスが目を丸くして感心したように言った。アルバスはまだ落ち込んでいる。
 アウロラはニヤッと口の端を上げて、

「それよりアルバス君、このマグル育ちの常識知らずに是非とも、君の偉大なお父上の話をしてくれたまえよ」
「それだけは、絶・対・嫌・だ。その辺の本屋にいけば関連本が山ほどあるんだから勝手に見てよ!」
「じゃあ僕が話すよ!」
「なんで?あなた関係ないじゃない」
「新鮮なリアクションを見ることができるのは何より幸福な時間なんだ」
「「なんて言った?」」

 それから時折アルバスの監査が入りながらも、スコーピウスによるハリー・ポッター武勇伝語りが1時間に渡って続いた。アウロラはそこでやっと、あの日ポッターが言葉を濁していた悪い魔法使い、"ヴォルデモート卿"の所業とその顛末を知ることになった。
 ポッターは言った。わたしの父親は純血主義を標榜し、魔法族の選民思想を煽り世界を分断し大きな戦いを招いたと――ドラコの話から推察するに、”ヴォルデモート”という男がポッターからきいた父親”トム・リドル”の肖像と一致する。わたしの父親は、まだ赤子のポッターを殺そうとして反撃され一度はしにかけた。だが長い年月をかけて手下の手を借りて復活し多くの魔法使いを傷つけ、ポッターに二度目の敗北を喫してこの世を去った。それが戦いが終わって今もなお語られるヴォルデモートとポッターの英雄譚。
――『アウロラ、君の父親についてだ。これを伝えるべきかどうか……僕は悩んだ。でも、どうしようもないことなら先に伝えるのがフェアだと思ったんだ。これはある意味大したことじゃないけど、ある意味で君の人生に大きな影響を及ぼす事実になる。君がどう考え、どう判断するかは君次第だよ。』
 実際、スコーピウスの話ではポッターの偉業に焦点が当てられてヴォルデモートの行いについては殆ど語られなかったため、アウロラはまだ彼の犯した全ての犯罪についてその詳細を知ったわけではない。ただ、"ポッターの両親を殺した"、"赤子を殺そうとした"という事実だけで、既に十分だった。
 車窓から見える空はとっぷりと暗くなり、緑の深い山間を走ること6時間、列車はついにホグワーツに到着した。


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