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「ヴァナタッ…!何者なの!?」


イワさんに問い詰められるのは5分前まで遡らなければならない。

level6に着いた頃には兄はもう護送されてしまっていた。
さて追おうとした時にはすでに遅く、階段もエレベーターも封鎖され、睡眠ガスが投入される。 そのピンチを救ったのがイナヅマで、イナヅマの能力により床の石をガスが出てくるところに貼り付けてみせたのだ。
ルフィの持つビブルカードはもう横移動を見せていることから海上だということがわかり、ルフィは海軍本部に乗り込む決意をする。


「ヴァカおっしゃい!この世界の頂点の戦キャブルよ!」

「もし諦めたら、悔いが残る!俺は行く!」


まったくもって正論は耳に入らないね、俺でもそうする。 その熱に押されたのかイワさんは言葉を発しない。


「ここを抜けたきゃおれを解放しろ!麦わら!」


その男は互いにメリットしかないことを持ち出して交渉するが…このダンディーな悪そうなクロコダイルという人はどちらさんだろうか。


「ふざけんな!お前はビビの国をメチャクチャにしたやつだ!!」

「昔の話だ。」


またビビの国を、だって…何だMr.3といい、まとめて捕まっちゃったのか。
この人らは悪人というやつだろう、ルフィという正義に倒されたわけだ。 なんというか、出会ったが運のつき。
さあどうするとなったとき、おもむろにイワさんが口を開いた。


「お久しぶりだわねェ、クロコボーイ…コイツがまだルーキーだった時代にコイツの弱みを1つ握っている。大丈夫よ、万が一裏切る行動に出てもヴァターシが抑え込むから。大人しく力だけ貸すのなら黙っててあげるけど。」

『何、こんな完璧主義っぽい人の弱み握ってるんだ。』

「後生の頼みだ!わしも連れて行ってくれ!エースさんとは、彼が白ひげ海賊団に入った頃からの付き合いじゃ!わしはこの戦争に反対した事でここにおる!!エースさんを救いたいんじゃ!!頼む、わしに死に場所をくれ!!」


意外にもこの男にはあっさりオッケーを出したルフィ。
何を感じたのか分からないが、悪いやつじゃなさそうというのは分かる。
俺?俺は、殺人鬼なんて悪そのものだろ。


「おう!俺も後生の頼みだ!」

「おい俺たちも出せ!」


こんな様子を見たらほいほいと外野も出せと騒ぎ出して、ああうるさい。


『―――使えないやつは黙りなよ。』


騒がしい牢に、殺意を向ければ、囚人たちは黙りこくった。
そして、冒頭のこれである。 自分に向けたわけではないが、こんな餓鬼におとなしくさせられた囚人を見たら何だこいつとなるのも分からなくもない。
だが、ここで答える義理もないのだ。


『俺のことはいいから、とっとと上行くべきじゃない?』


ごまかすように笑みをつくった。


見せかけのつくりモノ

(知らなくていいことだろう?)




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