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『えっ、何事。』


遅ェぞ嘉識とちょっと怒った口調で文句を言うウソップも含め皆ボロボロである。何かあって終わったのかなんだかおいてかれた感が。倒れたそいつのもとに行くと初めましてな人が倒れていた。
フランキー曰く改造人間だが、本人はまた別にいるらしい、どういうことだかさっぱり。クローンか何か?


「まったくてめェらやってくれるぜ!!」

「えっ…何だ?!また敵か?!」

「どこから声が…?!」

『―――上だ、』

「ほいさァ!!」

「…っ、誰だ!」

「おいおい…なんて無様な姿だ、PX-4…!てめェらパシフィスタを1人造るために軍艦1隻分の費用を投入してんだぜ!」


頭の中にまーさかーりかーついだ金太郎ーという懐かしの曲が頭の中に流れてきた。
文字通りである。そんなばかでかい鉞を担いだ金太郎?が来た。
その背後にはここに倒れているやつとまったく同じやつが2人いて…ええ…同じ顔…。
まぁでも彼らをこんなぼこぼこのぼろぼほにしてしまうなら厄介かつ強大かつ最悪な敵なんだろう。


『(いいね。)』

「てめェは何者だ鉞ィ!!」

「…人を武器の名で呼びやがって。わいに質問しても無駄だ。お前たちに教えることは何もねぇよ!わいは世界一ガードの固い男…!したがって口も固いんだ。」

「名前くらい名乗ったらどうだ!」

「言ったはずだ、わいは世界一口の固い男戦桃丸だ。」

『言ったじゃん。』

「せんとう丸だな…」


自発的に言ったと弁明をし始めるが、どうやらちぐはぐな男らしい。
金太郎なのに桃って名前入ってるし。


「始めるぞPX-1!」


手のひらからビームが飛んできた。
ビームだなんて面白い改造人間、やってやろう、あえて言うなら悪くない。
しかし彼らはそうはいかない。一体でいっぱいだったのだ、これ以上相手にしてられないのが実情である。


「いっしょじゃダメだ!バラバラに逃げるぞ!」


正直彼らはいっぱいいっぱいで、ここで生き残るには逃げるしかないわけだが、どう逃げるにも足止めは必要なわけで。


『一体、もらい受ける。』

「っ、おいてめェどこ行く!嘉識!」


サンジが呼ぶ声を無視してパシフィスタとやらに詰め寄る。
ビームを撃つにもタメが必要らしくタイミング見て引き付けて避ければいいだけだ。


『―――壊されろよ。』


ビームを撃った右手を刀で上へ弾きあげて頭に横からなぎ払うように刀を振り切る。
結構固いからこれは戦い方、考えなきゃならないかな、なんて思っていたら吹き飛ばした方向からビームが飛んできたので屈んで避けた。
土煙の中からむくりと起き上がる姿を見るとぴんぴんしてるんだけど。
戦い方を考えるにしてもサイボーグなんてちゃっちゃと倒したいので倒し方を聞くべく、近くにいたゾロやウソップ、ブルックのとこに向かった。
ゾロがふらふらなんだけど、そんな手強いのか。


『さっきどうやって倒したのこれ。』

「俺らはショートさせたが、一人でなんて無茶だ!やめとけ!」

『はー、ショートさせたか。ありがと。』


ちょっとウソップのとこ行って聞いてみたらそんな答えが返ってきた。おい逃げるぞなんて声が聞こえるが聞こえないふりだ。
パシフィスタは当然そのままウソップたちも狙うわけで、ウソップたちを標的に口からビームを出そうとしている。


「うわっ、こっち狙ってる!!」

『俺がやるから逃げてよ。』


そう告げ、上に跳び、回転しながら頭にかぶとわりを叩き込んだ。
ボンっという音と共に煙が出てくるのを見ながら追撃の手を緩めず、ボディに思いっきり刀を叩きつけて衝撃を与える。
力業では無理なので数を与えるしかない。
立ち上がろうとしていたが足払いをして崩して、背中から斬りつけるとあちこちからビームを出し始めた、いわゆる暴発だ。


『もう、死んでいいよ。』


もう一度、上から全体重乗せたかぶとわりで口を閉じさせた。


俺の見せ場さ

(目を見開け)




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