02





ありがと、助かったなんてゾロたちに言おうとしたら。


「ゾロー!!!!」


聞こえてくる声によればどうやらゾロがビームをくらったらしいが、もう一体はサンジの方で、鉞担いだ金太郎はルフィの方にいる。じゃあ、誰が?


「気をつけて!その男、海軍大将よ!」

「大将?!」

『大将…!!』


おいでなすったか。そりゃ天竜人を殴ったからね。ざわりと胸が高まる、こんな呼吸しがいのあるやつが来たわけだ。
ゾロは倒れたまま動くことができず、限界。
そこにとどめをさすために足からビームを放とうとしているところ、ウソップとブルックが攻撃しているが、まったく当たらない。
本人曰く、ピカピカの実の光人間らしいが、まぁ何。人間だろうと人であるなら殺人の対象に代わりない。


「ダメだあの野郎もう限界だ!!」

『―――よう、はじめまして』

「!!」


きっと俺は笑顔だった。
大将黄猿、一気に詰め寄り刀を上段から振り下ろしたら避けられた。


「誰だい、手配書になかったねェ。」

『麦わら海賊の一味と言ったら?』

「とっ捕まえるしかないよォ。」

『やだね。』


会話を重ねるうちにぞわぞわと血が騒いで、喉が乾き、目がぎらつく感じがして――、


『零崎を、開戦する―――』

「…厄介だねェ、天叢雲剣」


気づけばそう口に出していた。刀と剣を交えれば衝撃でまばゆい光がちかちか、どうやら俺はロギアにもいけるらしい。覇気とやらが関わっているのか。
考える暇なく重い剣撃が何度も襲いかかってくるが、いなしながらなんとか受け止める。光に速度で敵うわけないし、ここはどうすべきか…なんてね。
刀を上段から振り受け止められたところそのまま勢いで体を浮かせ、刀と剣の接点を軸に体を前に運ばせて蹴りを頭にくらわせた。
しかし後ろに体を反らされて軽い当たり。
剣を受け止めるとそのままの勢いで切っ先を下にさげて彼の重心をこちらに乗せ、そこをそのまま回転させた体の勢いで横から斬りかかるが辛うじて避けられた。スーツにぴり、と切れ込みが入りちょっといけそうな感じ。


「勝てると思ってるのかい?」

『勝つんじゃない、殺すのさ。』


突きを繰り出すと俺と同じことをされそうになるが、刀をそのまま地面に刺して飛んで宙返りをした。
振り向き様刀を横に斬りつけたら、いなくて、


「無理を言うのはよくないよォ。」

『―――、』


速い、そう思った時にはとっさに体をひねることしかできなかった。ビームがわき腹をかすり、時間差で傷口に熱さが集まる。
背後の姿に突きを、しかし避けられたと同時に横から傷口に向かって蹴りが放たれた。
光の速度により普通の蹴りより重みが増していて、おもいきり体が吹っ飛んで岩壁にぶつかる、くそ嫌な性格して、ほんと。


クールにこわしてやりたいよ

(黙ってこわされろよ)



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