04





『ん……っ、は…、』


触れられた指が自分の体温より冷たくて思わず目を細める。


『………ド、クター…、』




「……ああ、風邪だな。」




倒れた、らしい。
いや俺もよく分かっていないんだが、どうやらあれを見ている途中に倒れたんだとさ。
炎のトラウマってのもあったがあんなくそ寒い中シャツ一枚で出たから風邪ひいた。完璧金獅子のせいじゃないだろうか!
未だに体で暴れまわる熱に苛まれながら、自然と上がる息により肩を上下させながら呼吸してしまう。
風邪とか転生してからひいたこと多分なかったのに。
体がめちゃくちゃ熱いです、はい。絶対抗体足りてない。


「しかも、」

『?』

「ダフトの影響で治りも遅いと予想される。かと言ってIQを渡すわけにもいかない…、まあ自力で頑張るんだな。」

『あ、いきゅー…?』

「ダフトを治す植物でもあるが、あの動物たちを進化させたのもこの植物さ。」

『そういや、あの、動物って、どこで保護、してんの?』

「この島だ。」

『は、』


俺様の実験でIQは、どうのこうの言うドクターはさておき。
…いやいやいや、吹雪いている島であんなでかい動物何頭も保護できんのかよ。と、働かない頭でぼんやり考えていたら、


「ああ、言ってなかったか。

この島、メルヴィユはシキの親分の能力、フワフワの実で浮いている島々で成り立っているんだよ。」

『島が…浮いている??え、今?なう?』

「今もに決まってんだろバーカ!」


うるさいバカと枕を投げたが今度は避けられた。
島が浮いているって金獅子の能力だったのか。どうりであんな彼もフワフワしてられんのか、納得。
まあ粗方分かってきたんだが、やっぱりこの熱はどうしようもない。思考を中断させる。
鍵は、IQ……か。



あー、オレ何してんだろ

(そんなもん、)(分かるわけない)






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