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『質問に大人しく正しく答えろ。嘘をつけば、その瞬間体とその首がおさらばだからな。』

「ひ、は、はいっ!」

『…何故屋敷を爆発させた。』

「あ、あいつらに…とどめをさすため…だ…!

…そうだ、あいつらが悪いんだ!自業自得!ひはは、俺様に楯突いた罰だ!!」


べらべら喋り出すソヴェル、狂ったおもちゃのように、自分が正義であると言わんばかりに。


「俺様は、金を払って解決してやると言ってやったのに拒否したあいつらが悪いんだ!俺様がせっかく金を与えてやると言ったのに、断りやがったあいつらが!お前もっ、俺様の金が欲しいんだろ!?今なら俺様の護衛隊長にしてやろう!いくらほしい!?さあ言ってみろ!!」


『………屑野郎。』




「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!」


言葉を吐き捨てたと同時に、ぐり、ともっと貫通させて力を込める。
何で、分からないと言った表情を浮かべるソヴェル、嗚呼ヘドが出る、こいつは何も分かっていない屑だ、嫌悪感しか出てこない。
力を緩めることなく、そのまま質問続行。


『俺にとっていくらとかそんな金は至極とてつもなく本当に心底どーだっていい。ただ、アンタは禁忌を犯した、禁忌を犯した者は罰せられるってのは何処の世界だろうと当たり前で普遍で普通で常識的で当然で必然で理なわけだ。元とは謂えども、俺は零崎の殺人鬼、殺人鬼にはなるべく関わらないってのが普通なんだが、だがお前は身内至上主義者の俺の兄さんを殺した!俺の"呼吸"のポリシーは、身内を害する者は皆殺し。俺はどこぞの赤色に負けず劣らずな身内に甘々なタイプ、何があっても自分の身内には甘く甘く甘く甘く甘く甘く甘く甘く甘くしているんだよ。で、そんな愛すべき身内が嵌められ殺された、となれば黙っていられるわけがあるか。
お前が兄さんを殺した時点でお前の死は確定してる!馬鹿か!』


そのまま大剣を振りかざす、と、


「ま、待て!革命軍、貴様の兄貴を殺したのは、お、俺様じゃない!」


掌を此方に向けて、俗に言う待ったという状態のソヴェル。


『あ゛ぁ?今更何だってんだ、お前がとどめをさすために爆発させたと自分で証言しただろ!』

「いや、その、と、とどめは確かにさした、が、それができる状態までっ、に、し、したのは、俺様たちじゃ、ない!」


『―――聞くだけ聞いてあげる。誰。』




「っ、海賊だ!」




――――海賊、
ようするに海賊が兄さんたちを叩きのめして仕上げにソヴェルってか?でっち上げかもしれないが、それをするほど分かってない馬鹿ではあるまい。


『笑えねぇな、海賊の名前を吐け。』

「な、名前は分からないっ、ただ、人数はっ、9人だった!」


『……あっそ、あとは自分で探す、お前はもう死んでいいよ。
――――――バイバイ。』


そのひきつった首筋に刃を突きたてた。

夕日も沈みつつ、火も消えつつある辺りを見渡してみる、終わり、だなと思ったが。
いや、これでおしまい、じゃない、むしろ始まりだと即座に訂正した。



終焉から始まれば

(一体、)(何で終わるんだろうか)



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