04




バジル・ホーキンスには麦わらの一味とトラファルガー・ローの一味が同盟そろって入国していたことを知っていた。ルフィたちにはもう会っていたらしい。
最悪の事態になっているとは。思わず両手で顔を覆ってしまう。オーマイガー。
そんなことをしているうちに狛犬にひかれて宝船に乗ったゾロ達が現れ、飛び乗らざるを得なかった。


「騒ぎを起こさねェとあれほど誓ったよな!指名手配になった上にジャックを呼び寄せるようなマネをしやがって!お前は花の都の浪人担当だろうが!!なぜこの九里にいる!!」


ごもっともな怒りをぶつけられて何も反論ができないゾロ。ちなみにあれ以降俺が俺を殺したがってるという話は出てきてない。いや切り出されても困るだけだし。
というわけでまあこうなってしまってはこの先のことを考えるしかない。
そうして進み続けた宝船はとある町で停まって、船の食糧すべてがおろされた。どうやらこの町も他の町同様ご多分にもれず貧しいらしい。しかし食料をこうして渡すことはワノ国への反乱になるとのこと。まあでもこんな喜ばれてしまってはダメだなんて言えないし、彼らにとってはありがたくていいことなんだろうな。


『俺もなんか食べよう。』

「肉は俺にもよこせお前ら!」


とびかかっていくルフィに交じってみかんを取って皮をむきむきして食べる。あ、うまい。
そうしてみんながお腹いっぱいになって満足していると、ルフィが連れてきた女の子がおいしそうにりんごを食べていた。


「たま…こんくらいで喜ぶな。当たり前にしてやるから!俺たちがこの国出るころには!お前が毎日腹いっぱいメシ食える国にしてやる!」

「まったく無茶しやがって…さァ、本格的に追手がかかるぞ、覚悟しろ。」

「お前が言うな!」

『まあとにかく移動しなきゃ。』

「場所はおでん城跡地、あの山頂だ。」


俺は先に来ていたから知っているけど、なんと錦えもんたちはこの国ではすでに死んだ、…ということになっているらしい。
りんごを食べていた女の子、おたまはすっかり懐いたカイドウの部下である馬女に乗せてもらって元いた場所まで届けてもらうことになり、自分たちは狛犬に乗せてもらう。お菊という女の人も一緒に来るらしい。
そうこうして、途中でゾロが何かに襲われかけたのを引きつけてもらいながらもおでん城跡地に戻ってきてみれば、錦えもんやもものすけたちの名前が刻まれた墓ができあがっており、しかもそれがだいぶ年季が経っているのがルフィをさらに混乱させた。
錦えもんの姿を探すルフィにトラファルガーが随分長い間いないと声をかける。夜には出てくるだろうと続けるが、その言い方じゃあらぬ誤解が生じやしないか。


これ以上何が欠如しているのか
(さも当然のような顔をしてコミュ不足)






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