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黄緑頭の訛りのすごい男の名前はバルトロメオ。ルフィの活躍にリスペクトが抑えきれなくなったから陸のギャングから転身して海賊になったらしい。
そんなバルトロメオの船で次の目的地であるゾウに向かっている最中、当然ドレスローザのこともニュースになって渦中の俺たちの存在も報じられていた。
目覚ましい活躍をした人以外は懸賞金が一律5000万ずつアップということで、俺はそこまで活躍してないので4億から4億5000万ベリーにアップしたぐらいである。

航海中、甲板にあるソファの上でごろ寝しながら新聞を眺めていると雲行きが一気にあやしくなった。
すぐにその黒い雲から人間の頭ほどのひょうが降ってきてなんとかそこから脱しようとルフィたちが手伝いを申し出る。船の行き先を指示する航海士の言葉を受けようとしたが、バルトロメオの口から信じられない言葉が出てきた。


「あ、ウチ航海士いねェんです。おれら元々陸のギャングなんで。」

「新世界だぞここ!!」


そう言うとクルーの1人が田舎のばあちゃんに電話して聞きだし始める。
ウソップは航海に詳しいばあさんに聞き出して知恵を拝借していると勘違いしたが、返ってきた答えはばあちゃん曰く、ひょうを布に包んで当てれば甲板にこびりついたガムをはがせるとのこと。
ばあちゃんそれ違う、航海術じゃなくてただのおばあちゃんの知恵袋。
昔そんな知恵袋が書いてある煎餅よく食べたなと思い出した。甘じょっぱい味がおいしかった。
もはやこうなればバルトロメオ一味には頼れそうにもないのでこちらでなんとかするしかないと各々が動き出す。
正直何したらいいかも分からないしそこまで大きく動けない俺はソファから動くことなく口だけ挟んだ。


『バリア張れないわけ?』

「だ、だどもばーちゃんが、自然に逆らうとバチが当たると!」

「恐ェなら陸へ帰れ!!」


自然の恐ろしさにびびってされるがままの状態で航海してきたとは恐るべし運の強さ。
しかしそんな確率論で航海なんて怖くてしていられない面々は、ひょうが降る一帯を抜けるべく自然の力に逆らい始めた。
神に等しい彼らが動けば自然の恐ろしさなど何のそのと意気込むバルトロメオたち、新世界のご多聞漏れずなすさまじい海を進んでいくようになったのだ。


僕とバケツとモップ

(並べて置かれた)





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