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ドフラミンゴがいるところまでたどり着いたルフィとローの視界には血にまみれたベラミーと、奥に倒れ伏す見知った朱色の髪が移る。


「ベラミー!嘉識!!…ミンゴお前ッ!!」

「フッフッフッ、おせっかいな野郎だ。モックタウンじゃ敵同士だったのに…いつからお前らお友達になったんだ?」


血と涙を流すベラミーの髪を掴み顔をルフィたちに見せるよう持ち上げる。
その様子を見たルフィはますます憤り、まんまと挑発に乗ってしかけた攻撃をベラミーに当ててしまった。もはやトドメとも言えるような追い討ちをしたルフィに諌めるようにローが声をかける。


「さっき約束したろう麦わら屋!!怒りや憎しみを出せば敵の思うツボだ!抑えろ、それを煽るのが奴の手だ!冷静さを欠けば命を落とすと思え…!初戦の俺のようにな。ドフラミンゴは非情かつ冷酷な男、いつでも一瞬のスキを狙ってる!!」


とうとう堪えきれなかったのか笑い出すトレーボルに食ってかかるルフィ、そしてそれを耳を貸すなと諌めるロー。
ドフラミンゴとしてはその忠告はいただけないらしく、むしろ彼らがパンクハザードで自分のファミリーを手にかけシーザーを拉致したこと、そしてこの島でおもちゃたちを解放して工場を狙い、さらにはドフラミンゴ自身の首まで狙っていることの方が非情だと反論する。
そして糸でまた自分の分身を作り出しローを襲わせ、ベラミーを操りルフィに襲わせた。
望まぬ戦いを強いられるルフィだが、友達なので反撃することはできないと言って手を出そうとしない。
その言葉にベラミーはただ涙が止まらなかった。


「トラ男!もうぶっ飛ばす!頭にきた!!」

「バカ!秘策だと言ったよな!?熱くなるなとも言ったぞ!?」

「今!!やる!!!」


ローに向かって覇気を纏った拳を向けるルフィに血迷ったかと笑うトレーボル。
しかしそれ決して血迷ったわけではなく、気付いた時にはもう遅い。
ローの能力によって入れ替わったドフラミンゴは、ルフィのレッドホークを食らい、そしてローはトレーボルをラジオナイフで斬りつけた。
そして唯一人もその立ち上がる姿に目もくれなかった。


そんなに頑張って苦しくないの?

(苦しいに決まってるだろ)




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