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「んねーねー!ドフィ、シュガーについちゃあ本当に悪かった!両手両足不自由になった男がまさかシュガーを気絶させるとは…!想像できるか!?んねー!」

「メラメラの実もそうだ!まさか大会に革命軍のNo.2が出場してるとは想像できねェ!」

「言い訳なぞするな、見苦しいバカ共め!見GUるしいのG!」

「過ぎたことだ……お前らを責めても時間が戻るわけじゃあるまい。」

「んね〜っ!さすが我らがボスだ!べへへ!ザマみろラオG!」

「そこまで言うなら許されよう!」


幹部たちの失態を責めることなく、今国民に問うている選挙について語るドフラミンゴ。
王に相応しいのはリク一族かドンキホーテ一族か、それを決めるのは国民の当然の権利であると。
そのやり方に回りくどいと異議を唱える幹部ピーカの高い声に吹き出す部下を見て、ドフラミンゴだけではなく幹部皆がその愚か者を睨んだ。
ドフラミンゴのファミリーを侮辱するそれはたとえ部下であろうと許されない鉄の掟。
ベビー5がすかさず蜂の巣にし、その王の台地から退場させる。


「俺は8歳で母を失い、10歳で父を殺した。幹部以上のメンバーは、長く苦楽を共にした俺の家族だ。俺にはこいつらしかいない…!家族を笑う者は俺が許さん…!いいな。」


その、家族への想いは共感できる。
俺だって、あんたと同じように親を殺してきたし、身内が大事だ。だから俺はここまで来た。来たのに。
霞む視界で目の前に揃っているファミリーの面々を見る。横たわる体は指一つも動かすことができない。身体中が痛いし寒い。
息を吸うたびに大きくなる肺が折れた骨に触れているようで胸がひどく痛む。自分の周りに広がっている赤い血が冷たい。
糸の束に貫かれた腹と右足は弾丸が突き抜けたように貫通しているし、右肩も少し抉られたみたいだ。


「んねーねードフィ!このガキどうする?おもちゃにする?」

「そいつは…、まあもうじきほっといたとしても死ぬだろうよ。」


睨みつけたくても首すら動かない。誰が、死ぬって。
自分が身内を傷つけるやつを殺せないこと、息ができないことを感じながら、悔やみながら、恨みながら、自分を殺したくなりながら瞼が、閉じられた。


何をためらうの

(どうして一気に殺さないの)




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