浣腸されて興奮する変態にはならない!
グリセリン浣腸、温泉浣腸
土曜日の朝、オレは出会い系サイトで知り合ったおっさんに会うため、鶯谷駅の前にあるフェンスに凭れて時間が過ぎるのを待っていた。
目的はサポ、今時の言葉でいえばパパ活だ。今日は初めての人だが、今までも何度かやっていてアナルセックスの経験もある。男には興味はないが、金さえ貰えればそれでいい。
「あ、あの、キミが航平くん?」
「へ、ああ……」
重たそうな黒髪と大きい黒縁の眼鏡、平べったい鼻と細い目、色素の薄い唇、堅物そうな輪郭、ネルシャツ、ジーンズ、スニーカー、黒いリュックサック。おっさんだし、ある程度気持ち悪い人を覚悟していたが、気持ち悪い、というよりは、ダサい。男にも女にもモテなさそうな痩せぎすの体格で、あんまり人と会話するのも得意ではなさそうだ。こんな人がお金を持っているとは思えない。家に引きこもって、フィギュアのパンツでも眺めていそうな感じだった。
「ぼ、ボクが渕上だよ。航平くん、か、か、かっこいいね」
「はぁ」
「野球選手の、山本亮人に似てるよね」
山本亮人は、さっぱりとした顔立ちで、女性人気も高いピッチャーだ。
たまに合コンなどでも言われるので、彼の勘違いやお世辞などではない。
「手、繋いでもいい?」
「は、恥ずかしいから、ホテルに行ってからがいいなぁ……」
「そ、そそ、そうだよね、ごめんね」
三十九歳と言われたが、なんだかそれより子供っぽく見えた。さすがに大学生のオレよりは大人だが、なんというか、童貞くさい。
「航平くん、何か食べたいものある?さ、先に買ってから行こうか」
「お昼奢ってくれんの?牛丼がいい」
「牛丼ね、分かった、奢ってあげるからね」
テイクアウトで、牛丼の特盛と豚汁を買ってもらった。渕上さんは豚丼の小盛り。男のくせにそんな少食だからガリガリなんだと思う。
「じゃ、じゃあ、ホテルに行こうね」
「うん」
適当にうろついて、目に入ったホテルに入った。鶯谷なので、探さなくてもラブホテルはたくさんある。ホテルに行くまでに、渕上さんよりも歳上っぽい男の人と、若い女の子が腕を組んで歩いているのを見てしまった。女の子の方と目が合ったが、気まずくてお互いすぐにそらした。仲間、だと思われたかもしれない。
「航平くんは、どの部屋がいい?」
パネルを見ながら渕上さんが言った。オレは目に入った広そうな部屋のボタンを勝手に押し、出てきたレシートを見た。四階。
「おっさん、四階だよ」
「あ、ああ、うん、そうだね」
渕上さんの手を引っ張ってエレベーターに乗る。おっさんはガリガリだが、背はオレより高かった。
レシートに書いてある部屋番号の部屋に行き、扉を開ける。料金は部屋で払うタイプのようで、渕上さんは部屋に入るとすぐに自動精算機に向かった。オレは先にソファに座って牛丼を食べ始める。
「おっさん、早くしないとメシ冷めるよ」
「ご、ごめんね。今行くね」
「別にいいけど、先に食ってるから」
渕上さんは操作を終えると、慌てたようにオレの隣に座り、豚丼の蓋を開けた。だが、殆ど手は付けずに、俺が牛丼を食べているのをじーっと見つめる。
「たくさん食べててえらいね」
「……」
「航平くんがご飯食べてるとこ、男らしくてすごくカッコいいよ」
なんだか気味が悪かった。渕上さんは豚丼をボソボソと食べながら、視線はずっとオレの方に向いている。
下を向くと、ジーンズが盛り上がっているのが見えた。オレが飯を食っているのを見て勃起しているのだ。見た目よりも中身が気持ち悪いおっさんだった。
「ご飯食べるの好き?」
「好きだけど……」
「ぼ、ボクの豚丼も食べていいよ」
「う、うん」
結局殆どオレが食べ尽くした。渕上さんは豚丼を俺に渡して口をゆすぐと、そのあとはもうずっとオレを見つめていた。鼻息を荒らげながら、キスの距離でオレの咀嚼を見る渕上さんはかなり不気味だった。
「ご、ご飯美味しかった?」
「うん、美味しかったよ」
「よ、良かったぁ。えへへ、航平くんのご飯食べてるところが見れて、お、お、おじさんも、嬉しいよ」
そう言うと、渕上さんはオレの腰に腕を回してきた。さっきまで挙動がおかしかったのに、こういうときだけ無駄に手際が良い。空気が変わったのが分かったので、オレはつまらないことは言わなかった。
「航平くん、本当にカッコイイね。彼女はいるの?」
「あ、ああ、いるよ」
「へへへ、そっかぁ、彼女がいるのにおじさんに抱かれちゃうんだねえ、いやらしい子だねえ」
体目当てじゃなくてお金目当てだから、別にいやらしい子ではない。彼女とサポのおじさんに対する感情は全然違うし、セックスだって別のものだと思っている。だからこそ、オレは彼女がいながらおじさんに抱かれるのだ。
「き、き、きっ、キスしてもいいっ?」
「いいけど」
「へ、へへへ、航平くんとベロチュー……」
肩に手を置かれて、ぐいっ、と唇を押し付けられた。そのまま、遠慮もせず舌を入れられる。ぬめぬめと動く舌はまるで鯰みたいだった。下手くそなキスだったが、渕上さんの鼻息は荒く、どうやら興奮しているようだ。
「へへへ、航平くんの唾液、美味しいなぁ。おじさんのおちんちん、大っきくなってきちゃったよぉ」
渕上さんはニヤニヤと笑いながら言った。
オレの中で、気持ち悪いおっさんというとハゲでデブで脂ぎっている人という感じだったが、渕上さんはそのどれも満たしていないのに気持ち悪かった。
「今日はねっ、航平くんにプレゼント持ってきたんだよ」
そう言って、渕上さんはダサい黒のリュックサックを漁り始めた。
こういう時のプレゼントは大抵ロクなものではない。バイブやローター、手錠や目隠しみたいなどうしようもないエログッズだ。無論オレはそういうつまらないエログッズに喜ぶふりをして、文句ひとつ言わずに使う。そうするとお金をたくさんもらえるというわけだ。
「ほ、ほら、ね、これ、嬉しい?」
渕上さんは鞄から取り出したのは、箱に入った小さいスポイトだった。液体の部分が丸く膨らんでいる形状から察するに、中に入っているのは恐らく浣腸薬だろう。
正直、演技でも喜べない。こんなので喜んだら、それこそ変態だ。
「これを、オレに使うの?」
「こ、航平くんがうんちするところ、見たいんだ」
「は、は、恥ずかしいよ……」
人前でウンコをするなんて、恥ずかしいどころではない。屈辱だ。扉のない大便器なんて見たことがない。
「お願い!う、うんち見せてくれたら、三万円あげるよ」
オレは他人のウンコなんて見たくない。男でも女でも同じだ。どんな人間だってウンコは汚い。例え美人女優でもだ。それなのに渕上さんは、三万という金を出して男のウンコを見ようとしているのだ。こんな変態がいるだなんて、考えたこともなかった。恐怖すら感じる。
だが、浣腸一本で三万円は悪くない。
「さ、三万ならいいよ。本当にくれるんだよね?」
「勿論だよ。ぼく、航平くんみたいなカッコいい男の子がうんちしてるところを見るのが大好きなんだ」
サポをしていて、オレに性的興奮を覚える男性がたくさんいるというのは学んだが、オレのウンコ姿を見たいと思う男性がいるなんて知らなかったし、知りたくもなかった。
「トイレですんの?」
「ぼ、ぼく、ペットシーツ持ってきたんだ!だから、そ、そこにして欲しいんだけど、いい?」
気持ち悪くて変態なおじさんは、ヘラヘラと笑いながら、黒いリュックサックから新品のペットシーツを引っ張り出してきた。
***
ペットシーツを床に敷くと、渕上さんはオレに全裸になるように言った。少しずつ服を脱いでいくさまを、渕上さんはねっとりとした視線で見つめている。チンコがビンビンなのがジーンズの上からでも分かった。童貞くさいおじさんのくせに、チンコはデカかった。
「す、すごいね、航平くんの裸、逞しくてカッコいいよ」
「うん、高校生の時、柔道部だったし、今は格闘技やってるしね」
「すごい。つ、強そうだね」
168cmで体重は73kg。自分で言うのもなんだが、脂肪も筋肉もついたガッチリした体なので、かなり強いと思う。
「おっさんなんか、ヒョロいから一捻りだよ」
「へへ、そうだよねえ。こんな逞しい男の子なら、おじさん、すぐやられちゃうよぉ」
やられちゃう、の意味が、どういう意味なのか分からなくなる言い方だった。
ボクサーパンツも脱ぐと、渕上さんの鼻息はさらに荒くなった。まるで主人が帰ったときの犬の呼吸だ。
「お、おちんちん大きいね。それに、おけけがいっぱい生えてるよぉ。モジャモジャで男らしいね」
陰毛を剃らずにそのままにしているからだろう。男でも陰毛を整えているやつはごまんといるが、オレはそういう女々しいことはしない。腋毛も邪魔にならない限りは剃らないし、体毛を気にしたことはなかった。おじさんはどうやらあんまり毛がない方のようで、シャツから見える手の甲は女のようにすべすべだった。
「ねえ、おっさんも脱いで。オレばっかりじゃ恥ずかしいよう」
「ふふふふ、ふふ、へへへ、航平くん、ぼ、ぼくの裸が見たいの?え、え、エッチな子だなぁ」
そんなことは言っていない。女ならまだしも、こんなもっさいおっさんの裸が見たいようなやつなんかいないと思う。
渕上さんはダサいシャツのボタンを外し、ジーンズも脱いだ。見た目はガリガリだが、腹だけ軽く脂肪がついた、弛んだだるい体つきで、脚なんか女みたいに細い。こんな裸を見たいなんて冗談がきつい。
「ほら、航平くん、しゃがんで」
「う、うん」
素直にうんこ座りになる。他人に見られながら、ガーゴイルみたいな格好でペットシーツに排泄なんて、完全に人間以下の動物扱いだ。
「お尻広げて、浣腸入れてくださいっておねだりしてごらん」
「ええ、おねだりなんてやだぁ」
「おねだりできなかったら、浣腸一本じゃなくて三本にしちゃうよ。お腹痛くて動けなくなっちゃうよ」
「うう……、ひでーよ、おっさん」
お金を積まれているからオレの方が立場が下だ。素直にケツを広げる。
「か、浣腸ください……」
「どこに?」
「う……、ケツの穴ぁ」
ケツの穴以外に浣腸液を入れるところなんてない。
しばらく待っていると、お尻に軽い刺激があり、そのすぐあとにひどい便意が襲ってきた。
「うっ、うおお。やべぇ、もう出そう」
「まだ我慢だよ」
「やだぁ。もう出るうう!」
駄々をこねていたら渕上さんが手を握ってくれた。強烈な便意を抱えた尻を振りながら、うんこ座りでパンツ一枚のおっさんに縋っているなんて、我ながら情けない。
「いつからうんちしてないの?」
「昨日の朝からしてない……」
「便秘気味なの?便通良さそうに見えるけど」
「い、いつもはすぐ出るよう。今日は朝早かったから!」
「そっかぁ、ごめんね」
適当にあしらわれ、頭を撫ぜられた。そんなことでお腹の痛みは変わらない。
「じゃあ、航平くんのお腹の中には、一日分のうんちが溜まってるんだね」
そう言うと、渕上さんはオレの頬にパンツ越しにチンコを擦り付けてきた。硬さもあるし、三十九歳にしては角度もいい。
「おっさん、もうやだぁ、腹いてぇよぉ」
「ふふふ、かわいいなぁ」
人が腹痛に苦しんでいるさまをかわいいと評するなんて悪趣味にもほどがある。
「あと少し我慢したら出していいからね」
「う、うう、無理、ウンコ出したいっ」
「うーん……、じゃあ、うんちさせて下さいっておねだりできたらいいよ」
「やだぁ、恥ずかしいよお……」
オレが言うと、渕上さんはオレの髪を優しく撫ぜた。
「大丈夫だよ、ここにはボクしかいないんだから」
チンコをギンギンに勃起させながら言われても、全然大丈夫ではない。だが、三万円の為には、恥ずかしいのも我慢しなければならない。渕上さんはオレを思い通りにする為にお金を出しているのだ。
「うんちしたい?」
「うん……」
胸がドクドクと動いて痛い。目の前にずっとある、布越しの勃起チンコのせいもあると思う。オレがうん、と言うだけで、布の中でピクンピクン、と動くのだ。
「おねだりして」
「う、……うんち、させて下さい……」
「よしよし、おねだりできたね。出していいよ」
渕上さんの声で、括約筋が完全に緩む。一気に浣腸液が垂れ、入っていたウンコがブリブリと汚い排泄音を立てて一気に落ちてきた。
「わぁあ……、いっぱい出てるね、航平くんのうんちしてるところ、すっごくいやらしいよ……」
「う、うう、やだぁ、恥ずかしい……!」
浣腸で無理矢理出されたウンコは量が多く、ボトボト嫌な音を立てながらペットシーツに落ちていく。悪臭も漂う。顔を赤くさせて息を荒げるオタク臭いおっさんの前で汚いウンコを垂らして、情けないやら恥ずかしいやらで涙まで出てきた。
「なんで泣いてるの?すごいかわいいよぉ」
パンツ越しにチンコを擦りながら、見当違いのことを渕上さんが言う。この人は多分、変態だから、普通の人間とは感覚が違うんだろうと俺は思った。
ウンコを出し終わると、渕上さんはオレの頭を撫ぜて、おでこにキスをした。どうやら頭を撫ぜるのはくせのようなものらしい。
「うんちいっぱい出ちゃったね」
嬉しそうに耳元で囁いてくる。熱い吐息とねちっこい声に鳥肌が立った。
「航平くんはこんなにカッコいいのに、あんな臭くて汚いうんち出しちゃうんだ」
「や、やめてよう」
「ニオイ、ボクの方まで届いてたよ?体育会系の子のうんちはクサイんだよね。お肉いっぱい食べるから」
「そ、そんなにウンコ見まくってんの?」
「嫉妬してるの?航平くんのうんちがいちばん臭くてえっちだったよ……」
そんなことを言われても全然嬉しくないし、まず他人のウンコに嫉妬なんかしていない。ただ、このメガネのオタクが、若い男の子のウンコを見まくっているなんて、考えるだけでおぞましいと言うだけのことだ。
「ボクの前でうんち出して興奮しちゃった?」
「は、はぁ?興奮なんかしてないし!」
「でも、おちんちん大きくしちゃってるよ」
「嘘っ!?」
慌てて股間を触ると、確かに勃起していた。
有り得ない。
ウンコするところを見られて、チンコを立たせているなんて……。
唖然とするオレをよそに、渕上さんはオレのウンコを手際よく片付け始めた。中身はトイレに流し、シーツはゴミ袋に入れて包む。そのあと謎のスプレーを部屋中にかけると、強い匂いはすぐに消えた。
「うんちしてるとこ見られて、ムラムラしちゃったんだね。もっと気持ちいいことしようね」
「う、うう……」
「そ、その前に、うんちで汚れちゃったお尻、ちゃんと綺麗にしようね」
渕上さんはパンツ一枚のまま、全裸で放心しているオレを浴室に連れて行った。
***
脱衣所に行くと、渕上さんはパンツを下ろしてチンコを出した。綺麗に整えられた陰毛に囲まれたチンコは、今まで見たチンコの中でも最大レベルの大きさで、尿道からは濃い我慢汁がどっぷりと垂れている。だが、それよりも驚きなのは、カリの部分に付いているイボだった。
「な、なにこれ、性病!?」
性病のチンコは勘弁だ。イボは尖圭コンジローマと聞いたことがある。
「性病じゃないよ。これは真珠。聞いたことない?」
「あ、ある……、ホントに真珠が入ってるの?」
「真珠なんて勿体無くて入れないよ。中に入ってるのはシリコン。整形手術と同じだよ」
渕上さんはチンコをおっ立てたまま風呂場に行き、チンコをおっ立てたままオレのケツの中を洗った。それから、ボディーソープをつけてではあるが、オレのケツを直接手のひらや指でいじって綺麗にする。
「あー、航平くんのお尻、エッチするための形になっちゃってるねえ」
「え、そんなことないよ!」
「一度でもおちんちん入れると、分かる人には見て分かっちゃうんだよ」
渕上さんの虚言だと思いたい。
「今から航平くんのうんち穴を、セックスできるトロトロのオマンコにしちゃうからねぇ」
オレが浴槽の縁に手を突いて膝立ちになると、渕上さんはローションをたっぷりと手のひらに垂らした。そのまま、オレの尻穴を指の腹でさする。
「ん、んん……」
渕上さんの触り方はなんだか焦ったかった。尻を振ると、クスクスと笑われる。童貞くさい男のくせに、と思うとムカつくのに、気持ち良くてつい感じてしまう。
「ふ、渕上さん、お尻っ」
「お尻がどうしたの?」
「お尻に指入れてぇ……」
「はぁぁぁ、かわいいなぁあ……」
指がゆっくりと入ってくるのを感じる。低く響くような声が、鼓膜を静かに揺らした。渕上さんの太い指はくねるように動き、敏感な部分を的確に刺激してくる。自分でもいじっているし、色んなおじさんにやられてきたが、こんな的確に触れられたことはなかった気がする。
「あ゛ッ、あぁ……」
「気持ちいい?」
優しく囁く渕上さんのメガネが、湿気で曇っている。薄っぺらい鼻も面白みのない唇も、さっきから変わらないのに、妙に自信のある感じが見えた。
「きっ、気持ちよくない……」
「気持ちよくないの?じゃあ、もっと激しくしようかなぁ」
「あっ、ん゛ぁああぁッ、あ゛、あ、だめっ!だめっ!」
女の子に手マンするときみたいな手の動きに翻弄される。散々頭で馬鹿にした男にされて気持ちいいなんて認めたくないが、渕上さんには気づかれているだろう。媚びたような変な声が浴室の中に響く。女のような高い声ではないから、自分では気持ち悪いと思う。恥ずかしくてたまらない。
「いやぁあぁ、だめ、だめ、おっさん、おかしくなっちゃうっ!」
「まだ指でちょっと触っただけだよ。こんなんでおかしくなっちゃうの?」
「うー、うう、やだぁあ、あ、あ!なにこれ!こんなの知らねえもん!」
指を二本に増やされ、拡げるように弄られる。オシッコを限界まで我慢して、一気に放出するときの気持ちよさを十倍にしたみたいな気持ちよさが体をぐるぐると回る。鼻息も荒くなるし、ヨダレも垂れるし、もう犬になったみたいだった。
「やだぁぁぁぁ、おっさん、そこいじっちゃだめぇ、変な声出ちゃうぅう」
「だめじゃないでしょ?気持ちいいんでしょ?」
「ん゛ぅうう……、やだぁ、あ゛、あ゛、お゛、お゛ぉおお!」
「うんちした穴でこんな気持ちよくなっちゃって、変態だねぇ」
変態は渕上さんのほうだ。
「中にオモチャ欲しい?」
「う、うう、う……」
「言ってごらん」
頭を優しく撫ぜられる。もう、気持ちよくて恥ずかしくて、どうしたらいいかわからなかった。オレに下手くそなキスをしてきた、あの渕上さんと同一人物だとは思えない。
「オモチャちょうだいって、かわいくおねだりして」
「お、オモチャ、ちょうだい……」
「いい子だねえ」
頭を撫ぜられ、お尻にチンコの形に似たオモチャをゆっくりと入れられる。太くて、少し苦しいが、お尻の筋肉がほぐれているのか物理的には割とすんなりと入ってくる。渕上さんはそのまま立ち上がり、オレの頬にチンコを擦り付けてきた。オモチャをいじる手も止めない。
「ほら、おじさんの汚いおちんちん舐めてごらん」
「ん、んむ……」
「あー、えらいね航平くん……、気持ちいいよお……」
いつもは我慢してしゃぶっているはずのチンコなのに、なんだかしゃぶるのを心待ちにしていたような気がする。さっきから自分がおかしい。ウンコしているところを見られるのなんて屈辱的なはずなのに勃起してしまったり、お尻で感じすぎてしまったり、フェラチオを望んでしまったり、オレは渕上さんのせいで淫乱になってしまったのかもしれない。
「う゛、ううう……、んんん」
「航平くん可愛いね。お尻気持ちいいねえ」
「んふぅう、う、う、うー」
グリグリとオモチャで雑に弄られると、お尻がどんどん切なくなっていく。さっき指で弄られていたときみたいに、的確に気持ちいいところを突かれたい。
「ふ、ふちがみさん……」
「ん、どうしたの?」
「もっと、お尻気持ちよくして欲しい……」
ついに恥ずかしさを振り切って、渕上さんにおねだりしてしまった。渕上さんはニヤニヤしながらオレの頭を撫ぜる。
「どういうふうにして欲しいの?」
「さっきの気持ちいいとこもっといじって……」
「どうやっていじって欲しい?」
渕上さんが何を望んでいるか知っている。そして、心の底では、オレもそれを望んでいるのだ。
「渕上さんのチンコで、オレのお尻いじって下さい……」
渕上さんの喉が、ごくん、と上下するのが分かった。
***
オモチャを抜かれると、渕上さんに連れられて寝室まできた。ふたりとも裸で、渕上さんはメガネだけ掛けている。オレは渕上さんのヒョロヒョロの肉体に擦り寄り、自分からキスをした。
渕上さんは舌を入れてきたが、興奮したようにオレの口の中で暴れて困った。どうやらキスは本当にヘタクソだったようだ。
「エッチな子だねぇ。いつも色んなおじさんにそうやって甘えてるの?」
「何のこと?」
「とぼけちゃって、かわいいなぁ」
渕上さんは布団の上にあぐらをかき、真珠の付いたチンコにホテルのゴムを着けた。痩せただらしのない体なのに、ゴムを着けているところを見たら何だかカッコいい気がしてしまった。女の子はこういうふうに騙されるのかもしれない。
「自分で入れてごらん」
「あ、あう」
取り敢えず、勃起したチンコの上に跨る。ケツの中はもう渕上さんの執拗な責めでトロトロだったが、怖くて腰を下ろせないでいると、無理矢理グッ、と掴まれた。
「あぁっ」
先っぽにぬるりと当たる。ローションで、くちゅくちゅといやらしい水音が立つのが恥ずかしい。
「自分で挿れたことない?」
「な、ないよお……」
「そっか、じゃあ、ボクが挿れてあげるね」
渕上さんは、まるで陸に上げられた魚のように腰を浮かせた。その途端、先っぽがぬるり、と入り込む。
「ゆっくり腰下ろしてごらん」
「う、うう……」
「ほら、がんばれ、がんばれ」
「ん゛ぅうううう」
真珠入りのデカいチンコが体に入ってきて、圧迫感で声が漏れる。渕上さんは犬のように、ふんっ、ふんっ、と鼻息を漏らしながらオレの腰をさすっている。
「ふぅう……」
「あ、あ、おっきぃいい……」
「おっきい?今までのおじさんの中で何番目くらい?」
「い、いちばんおっきいよう」
一番じゃないかもしれないが、取り敢えず一番と言っておく。チンコが奥へと進むたびに快感が増していくのが分かる。もっと、もっと、と思ってしまう。肩に腕をかけて薄い唇に再びキスをすると、渕上さんの方も興奮したようでオレの背中に腕を回してきた。
「ん゛ぅううう、ふぁっ、あ、あ、あ!」
最奥まで、ずぷっ、と入り込む。尻の皮膚に、渕上さんの陰毛がもっさりと当たった。
「奥まで入っちゃった?」
「あ、あ、あ、奥ぅ、いっぱい入ってるぅう」
気持ちいいところに、渕上さんのおちんちんがコリコリと当たる。たまらなくふんふんと声を上げると、頭を撫でられながらキスをされた。
「気持ちいいの?」
「ん゛、ん゛、んんん……、きもぢぃ……」
「うんちした穴におちんちん入れて気持ちよくなっちゃってるんだ」
囁かれて、そのまま耳に舌を入れられる。気持ち良さに体がゾクゾクと震え、甘えたような声が出る。
「航平くんのうんち穴、トロトロなのにキツキツだねえ、すごく気持ちいいよ」
「ふぁ、ん゛、ん゛、あ゛んんっ、あ゛ぁん」
「すごくエッチな穴だね、男の子のうんち穴は、おちんちんで気持ち良くなるとオマンコになっちゃうんだよお」
そんなルールはないと思うのだが、何か言う気力は一切ない。オマンコ、とかおちんちん、とか、卑猥な言葉を言われると、それだけで、脳が痺れるみたいに興奮してしまう。
「自分で気持ちいいとこ当ててごらん」
「ん、んっ、あ゛、あ゛あ゛……、やぁあん!あんっ、う゛うううう」
自分から腰を揺らしながら、渕上さんの真珠チンコを奥に押し当てる。こんな的確に気持ちいいスイッチを押してくれるチンコは初めてだ。媚びた声がとめどなく溢れてくるのが分かる。恥ずかしいが止められない。
「ここが気持ちいいとこなんだ、オマンコぎちぎちに締めてくるから分かるよ、いやらしくて可愛いね」
「あ゛、あう」
渕上さんは、今度はオレの乳首に吸い付いてきた。おじさんたちに散々いじられて開発された乳首は、どんな責めも快感として受け入れてしまう。ママのおっぱいにしゃぶりつく赤ちゃんみたいにちゅーっ、と強く擦ったり、舌でレロレロと舐めたり、何をされても気持ちがいい。乳首を弄られると、連動するようにケツ穴の方まで感じてしまう。
「航平くんのエロ乳首すっごく美味しいよ、男の子なのにプックリ腫れて、見るだけで乳首弄られるの大好きってバレちゃうね」
「や、やぁあ、やだぁ……」
「嫌じゃないでしょ?気持ちいいんだよね、もっとおじさんのおちんちん欲しいよね、ほら、いっぱいあげちゃうよぉ」
「ふんんんんんん!お゛ッ!ほぉっ、お゛、おおおッ」
上から突き上げられ、人間の声というよりも獣の咆哮のような声を上げてしまう。仰け反ると、さっきよりも深く気持ちいいところに当たってお尻がとろけてしまいそうだった。真珠のせいかもしれない。
「こんなとこ、彼女に見られたらどう思われるだろうね、彼氏がうんち穴をおじさんにほじられて感じちゃうヘンタイなんて可哀想だね」
「う、う、う、やだぁ、やめてよう、彼女の話はやだぁ」
「嫌なのに感じちゃうんだ?おちんちんからお汁いっぱい出てるよお、航平くんはドマゾだね」
彼女にこのさまを見られるなんて耐えられない。でも、想像すると興奮するのだ。オレは変態になってしまったんだ、と思う。でも、それにすらも興奮してしまう自分がいた。屈強で逞しく、友人からは男の中の男とまで言われるオレが、本当は、気持ち悪いおじさんに排泄を見られ、犯されて、悦び悶える変態なのだ。
「あぁん、マゾ、マゾです、オレ、ドMのヘンタイですう、もっといじめてっ、うんちの穴もっと犯して、おちんぽハメ穴にしてえ」
いやらしい言葉を言うと、体がぶわっ、と火照り、余計に感じてしまう。皮膚や、その下の肉が、快感を欲しがっている。もっと、もっとと飢えた狼のように鳴きながら、渕上さんの肉体にしがみつく。渕上さんの波のようなピストンがオレの体を圧迫し、快感の渦に抑え込もうとしているのが分かる。陸にいながら、溺れる、と思ったのは生まれて初めてだった。
「お゛ッ、お゛、う、あ、あ、おじさん、いきたい、いきたいよおお、おちんちん、いじっていい?」
「おちんちんは弄っちゃだめだよ、乳首とお尻の穴だけで気持ちよくなっちゃうエロボディにしてあげるからね」
「や、やぁあ、おちんちんいじりたいよう」
お尻を突かれながらチンコをしごくといつもより気持ちいいことを知っているから、ついおねだりしてしまう。だが、渕上さんは許してくれず、代わりにオレを押し倒して腰をガンガンと揺さぶり始めた。渕上さんの腰とオレのケツがぶつかって、パチュン、パチュン、とAVのような音を立てる。
「あ、あぁあんッ、お゛、お゛、う゛ん゛ッ」
「女の子みたいにされるの興奮する?」
「興奮しちゃう……!女の子みたいにオマンコ犯されるの気持ちいい……、あ゛、あ、あ、うぅんんんん」
気持ちいいところに何度も擦れて、勝手に脚が開いてしまう。渕上さんの背中に脚をかけ、体を擦り付けると、ハァ、ハァ、と熱い吐息が耳にかかって気持ちいい。
「お゛、お゛、お゛、あ゛ぁあ、ぎもぢぃいい、きもぢぃようう、ん゛ぁあぁはぁん、ちゅーして、ちゅー」
「かわいいねえ、女の子の気分になっちゃった?」
言われながら、唇を重ねられる。あの暴走する舌が、また入り込んでくる。下手くそだけど、オレの体を必死で求めているのが分かる、情熱的なキス。どちらのか分からないヨダレが口に溜まる。飲み込むと、喉がジンジンしてドキドキした。キスの最中も腰は止まらない。オレも甘えるように腰を擦り付ける。
「ん゛ん゛ん゛ん゛、ぎもぢぃいい、おじさん、きもちいい、おかしくなっちゃう、あ、あ、あ、あぁあ」
「おかしくなっていいんだよ、おじさんのかたいおちんちんきもちいいでしょ?」
「うんっ、ん゛、ん゛、きもちいい、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、もっと突いて、突いてぇ」
体が熱くなる。AVの女みたいな声が出て、恥ずかしいけれど興奮する。熱い皮膚と皮膚を擦り付け、甘えたようにキスをすると、渕上さんの腰の動きも早くなる。
「あ゛!あ゛!あ゛!すごい!すごい!おじさんすごいっ、おぐぎもぢぃいい、もっと激しく突いて!」
「いっぱい突いてあげるよ!ほら航平くん、気持ちいいね」
「あ゛あぁあぁん、すげぇえええッ、すげえ、すげえっ、オマンコ変になるっ、あ、あ、あ、あ、あ、あッ、ん、ん゛ぅううううううッ!」
ぶわっ、と、体に火がついたような快感が走った。脳みそが真っ白になる。叫ぶように喘いでいる俺を見て、渕上さんはゆっくりと腰の動きを止めた。
「航平くん、オマンコでイっちゃったね……」
「あ、あん……、あ……、わかんない……」
「オマンコでイったのはじめて?」
「ん……」
恥ずかしくて、渕上さんを抱き締める。マンコでイクなんて女じゃないんだから、と思うが、あの湧き出すような気持ち良さを考えると納得がいく。オレのケツ穴は、渕上さんの言うようにオマンコになってしまったのかも知れない。
「ぼくも出したいから、もうちょっとガマンしててね」
ローションを継ぎ足され、再び奥まで入れられる。ふんんん、と渕上さんの鼻息が顔にかかった。鼻息の荒い男だ。
「はぁあ……、航平くんのオマンコぬくぬくして気持ちいい……」
「ん゛、ん゛、ん゛ぅうう……」
「ずっと入ってたいなぁ」
渕上さんはオレの頭を撫でながらゆるく腰を動かしていたが、そのうちオレに覆いかぶさり、
「激しく動くね」
と囁いてきた。
「うっ、うんっ……」
「ごめんね、もう我慢できない」
渕上さんは溜息をつきながら眼鏡を外し、シーツを掴んで激しく腰を振り始めた。はぁ、はぁ、と腰を動かし、チンコをケツ穴に擦り付けてくる渕上さんは、AVの男の人と変わりなかった。
「あーっ、気持ちいいっ、航平くんのオマンコ気持ちいい、あー、すごい、いきそう、いきそうっ……」
「あ、あ、あ、いって、いってっ」
「イクよ、航平くんのオマンコに精液いっぱい出しちゃうよ、あー、出る、出るっ……、イクッ!」
甘い声で囁かれ、そのすぐあとに、お腹の中で渕上さんのチンコが冗談みたいに脈打ち始めた。
「あー、出る……、出てるよ……、出てるのわかる?」
「わかる……、ビクビクしてる……」
「濃いザーメンいっぱい出ちゃってるよぉ」
渕上さんはしばらくオレを抱き締めていたが、少し経つと射精が終わったのか、ゆっくりと腰を引いた。
「すごい気持ちよかったよ」
おデコにキスをされる。渕上さんは手探りで眼鏡を探して掛けると、ゴムを縛って捨て、再びオレの髪を撫ぜた。
「お、オレも気持ちよかった……」
「ふふふ、可愛いなぁ」
しばらく、キスをされたり肌をさすられたり、後戯のようなじゃれ合いをしていたが、眠たくなった頃に浴室に向かった。渕上さんは、浴室でも眼鏡は外さない。
「航平くんの体はガチガチですごいね」
そう言いながら、渕上さんはオレを後ろから抱きしめ、体を触ってきた。胸まで揉んでくる。女のおっぱいを揉む時のような、いやらしくねちっこい触り方だ。
「航平くん、もう一個ボクのお願い聞いて欲しいんだけど」
「なに?」
「航平くんのお尻の中に、オシッコ出してもいい?」
「えっ、オシッコ?」
渕上さんの手がお尻に移る。ローションは渇いていたが、穴を指の腹でさすられると声が出た。
「航平くんの可愛いお尻の穴から、おじさんのオシッコが出てくるところ見たいなぁ……」
変態的なのに、何だかそう言われるとだんだん興奮してきてしまった。オレが頷くと、渕上さんはローションを使ってお尻をほぐしてくれた。さっきまで使っていたお尻は、軽く弄るだけですぐに拡がった。
「こ、航平くん、おちんちん入れるよぉ」
「ん、んふ……」
半立ちくらいのチンコが入ってくる。渕上さんは、何回かピストンをすると、ギュッ、とオレを抱き締めてきた。
「オシッコ出すよ」
「う、うんっ」
「ふう……」
お腹に温かいものが入ってくる感覚があった。渕上さんは気持ちいいのか、オレの耳やうなじにキスをしながら、喘ぎの混じった吐息を漏らす。
お腹が苦しくなってきて耐えられなくなりそうなところで、ようやく渕上さんはチンコを抜いた。
「まだお尻締めててね」
「う、う、は、はう……、おなかいたい……」
「お腹痛い?無理そう?」
「うん、出ちゃう……」
お尻を締めながら、よたよたと床にうんこ座りになる。腹を下していて、今すぐにでも下痢が漏れそうなときに似た感覚だった。
「出していいよ」
「うっ……、ふんんんっ!」
空気とオシッコの混じった、ぶぴっ、という汚い音が立ち、出されたオシッコがケツから漏れ始めた。渕上さんはそんなオレをニヤニヤと笑いながら見つめている。屈辱や恥辱という真っ当な感覚の中で、変態性欲がぐるぐると渦巻いているのが分かった。
「あ、あ、あ、は、恥ずかしい……」
「可愛いよ、航平くん」
「う、ううう……」
出せるだけ全部出すと、渕上さんはオレのケツにお湯を入れて洗ってくれた。そのあと、ボディーソープでお互いの体を洗いあった。泡だらけの体を渕上さんの体に擦り付け、ソープごっこ、と戯けて言ってみたが、素人の男の子にしか興味のない渕上さんには通じなかった。
***
浴室を出て、寒いと感じる前に急いで布団に潜り込んだ。渕上さんも、寒い、寒い、と言いながらオレの隣に寝る。腕を差し出されたので恐る恐る頭を乗せると、啄ばむようなキスをされた。やっぱりキスはヘタクソだった。
「腕枕されるなんて初めて」
「どういう感じ?」
「枕の方が寝心地いいって感じ」
「そ、そ、そうだよね」
渕上さんは照れ臭そうに笑った。
「あ、そうだ、お小遣いあげないとね」
「う、うん……」
「色々お願い聞いてくれてありがとうね」
渕上さんは、財布から万札を十枚、渡した。オレの夏休みの一ヶ月のバイト代と同じだ。こんな大金は荷が重い。
「こんなに受け取れない」
「ボクみたいな気持ち悪いおじさんとエッチしてくれてくれたんだから、あげるよ」
「い、いらない。三万円でいいよ」
「じゃあ、せめて半分は受け取って」
結局五万円を財布に入れた。渕上さんは素人の生意気な大学生に、十万円をひょいと渡せる経済力も精神的余裕もあるんだと思ったら急に恐ろしくなった。
「こ、航平くん、ま、また連絡してもいい?」
「うん、連絡して、いつでも」
オレはお金の入った財布をカバンにしまった。今日のことはお金と体の等価交換でおしまいだと思うと虚しいから、また連絡して、の一言がすごく嬉しかった。世の中に存在する感情の中で、セックスを介在する感情が恋愛感情だけではないことを、オレは初めて知った。
「おじさんのせいでヘンタイになりそうだから、ちゃんと責任取ってね」
「そ、そんな、ボク、お世辞も冗談も分からないから、本気にしちゃうよ」
「三分の一くらいなら、本気にしてもいいよ」
渕上さんは戸惑ったように目を瞬かせた。多分、どこが本気なのだか考えているのだろう。
「次、おじさんに会うの、楽しみにしてるからね」
頬にキスをする。渕上さんは嬉しそうにニヤつきながら、オレの頭を何度も撫ぜてくれた。