ストーカーのお兄さんを捕まえたので犯してあげました

数ヵ月前から、誰かにつけられているように感じたり、郵便物の中に心当たりのないプレゼントが紛れ込んでいたりというようなことが続くようになった。おおかた昔付き合っていた女だろうと思って、被害もそれほどないので放っておいたのだが、今日になって、ようやくそいつの正体を捉えることができた。

なんということはない、コンビニから帰ってきたときに、俺の郵便受けを漁っていたヤツを捕まえたというだけのことだが……。

「おい。いつも俺のことつけてたの、おまえだろ」
「いや……、あ、あはは」

黒のチノパンにワイシャツをインさせ、ボックスリュックを背負った、礼儀正しそうな若い男。
俺よりも10pは低い身長、綺麗なビーバー歯に温和そうな目、平べったい鼻、分厚い涙袋、幼く見える顔立ち、優しげな低い声。この人畜無害そうな男が、まさか俺を数ヵ月にわたってストーカーしていたとはとうてい思えなかった。だが、現行犯なのだから疑う余地はない。

「あ、あの、この時間は授業じゃなかったんですか?」

ストーカーらしく、俺のスケジュールは把握しているらしい。だが、肝心なところで抜けている。

「バーカ。もう夏休みだよ」
「ああーっ!あ!あー!そうだ!」

思ったよりも間抜けなヤツだった。おまけに、逃げ出す素振りもない。でかいボックスリュックに何が入っているかは知らないが、武器なんかも持っていそうな感じはしなかった。

「おまえ、麗美の知り合いか?」

別れた女の中で、いちばんひどい振り方をしたのは麗美だった。嫌がらせを仕掛けるなら彼女だ。他に、誰かから恨みを買われるようなことをしたおぼえはない。麗美がこいつに依頼して、嫌がらせをさせていたのかもしれない。

「麗美のことは知ってるけど、知り合いじゃないです」
「じゃあ、何か俺に恨みでもあるのか」
「恨みなんてないですよ、嫌がらせするつもりはなくて、でも、僕にはこうするしかなかったっていうか」
「何言ってるか分かんねえよ」
「あの、悪意はないんです。悪意はないっていうか、悪いことしたと思うけど、奥井さんに迷惑かけようとしてやったことじゃないんです」

つまり、嫌がらせ目的のストーキング行為ではないということだろう。よく分からないが。

「まあ、とりあえずおまわりさんにゆっくり話聞いてもらおうな」
「えっ!け、警察はやめてください!何でもするんで、警察だけは勘弁して下さい!」
「あっ、おい、やめろよっ」

男が地面に手をついて土下座をしようとしたので、慌てて阻止する。
こんなところを誰かに見られたら困る。見ようによっては高校生に見えるほどの童顔で、おどおどした態度の男を土下座させただなんて、近所の人たちに知られたらもうここには住めない。

「分かった、警察には通報しないよ。でも、説明はちゃんとしてもらう」
「は、はい……、すんません、ありがとうございます……」
「一旦部屋入ろう。おまえも、誰かにばれたら困るだろ?」

住所もばれていることなので、優しく諭しながら部屋に入れる。悪意はないらしいし、たぶん喧嘩をしたら俺の方が強いだろうから、特に心配はしなかった。現状は、俺の方が立場は上だ。

「おまえ、いくつなの?仕事は?」
「二十一歳です……、ど、ドライバーです」

俺よりも二歳年上だ。

「ちゃんと仕事してるんじゃん。免許貸して」
「へっ、何でですか」
「これ、コピーさせてもらうから。何か変なことしたら、警察もってくからね」
「はっ、はい……、すんません……」

男は財布から運転免許証を取り出した。名前の欄には、「橋本正宗」とある。住所は埼玉の草加。まだ二十一歳だというのに、大型免許を持っていた。取得できる最低年齢だ。

「橋本さん?」
「へ、あ、はい、橋本です」
「何で俺のことをストーカーしてたわけ?」

言いながら、見せつけるようにスマートフォンで免許証の写真を撮ると、橋本さんは慌てたように姿勢を正した。弱みも個人情報も握られて、今橋本さんは俎上の鯉そのものというわけだ。

「そのう、お、奥井さんってコンビニでバイトしてますよね?あの、六丁目の……。僕、そこによく行くので、奥井さんのこと見てたんですよ」
「うん」
「それで、か……、かっこいいなあ、って思って……」
「……それだけ?」

確かに俺は容姿が整っている方かもしれない。だが、絶世の美青年と言うほどでもない。

「まあ、いや、なんというか、一目惚れ、みたいな感じで……。お、奥井さんのこと、もっと知りたくなっちゃって……、すんません」

そう言うと、橋本さんは顔を赤らめながら俯いてしまった。

「なに、橋本さん、ホモなの?」
「はい……」
「俺に惚れてるんだ」
「すんません……」

おどおどしながら謝り倒す橋本さんは、どう頑張っても年上の社会人には見えなかった。ワイシャツと黒いチノパンも、橋本さんが着ると夏の学生服のようだ。

「橋本さん、警察に通報されたくないよね?」
「は、はい」
「家族や職場にもバレたくないでしょ?」
「できれば……」
「じゃあ、俺の言うこと聞ける?」

橋本さんの肩は、びくっ、と盛大に跳ねた。何を言われるか分からずに怯えているのだろう。

「どういう、ことですか?」
「聞けるか聞けないか訊いてるんだけど。それとも警察に来てもらう?」
「わ、わかりました。言うこと聞きます」
「何でもする?」
「はい、何でも、します……」

橋本さんは、か細い声で呟くように言った。自分よりも年上の男を支配しているという優越感に、胸の奥がぞくぞくと疼く。

「じゃあさ、橋本さん、俺の性欲処理してよ」
「せ、へ、はい?」
「ここに溜まってるの、処理して欲しいんだけど」

橋本さんの腕をつかみ、無理矢理股間を触らせる。橋本さんは驚きと焦りの混じった顔で背中を逸らしながらも、五本の指を軽く動かして俺のチンコの形を確かめるようなそぶりを見せた。見た目の割にスケベなようだ。

「え、あ、あ、お、おおお、奥井さん、男もいけたんですか?」
「そんな細けえこたあいいんだよ」
「へ、は、はい」

俺は女としかセックスしたことはないが、男の体は気持ちいいと聞くから、一度試すくらいはしてみたかった。橋本さんなら相手にちょうどいい。なんといっても、大抵のことは拒絶しないだろうから。

「今日は休みなの?」
「はい、そうです」
「じゃあ、思う存分楽しめそうだな」

俺が言うと、橋本さんは不安とも喜びともつかないような微妙な顔で、にへっ、と笑った。

***

部屋の隅にあるベッドに腰掛け、カーテンを閉める。橋本さんは、切腹をするかのような物々しさでベッドまで来ると、俺の目の前に正座をした。手は固く握り締められていて、どうやら緊張しているようだ。

「あ、あの、ぼ、ぼく、どうすればいい?」
「とりあえず、チンコしゃぶってよ」
「へっ、へあ、は、はあ」
「橋本さんも、しゃぶりたいだろ?惚れてる男のチンコだぜ」

囁くようにそう言うと、橋本さんは顔を赤らめながら、漫画のようにじゅるりとよだれを垂らした。分かりやすい男だ。履いていたハーフパンツを下ろすと、鼻の穴を膨らまし、ふんっ、と変な息を吐く。視線は俺の股間に釘付けだ。

「さ、触ってもいいんですか?」
「触らないとしゃぶれないだろ」

橋本さんはゆっくりと俺のボクサーパンツの膨らみに手のひらを重ねた。そのまま、優しくさすったり、指先で確かめるように触ったりを繰り返す。

「す、すごい。奥井さんのおちんちん……」
「おちんちん触れて嬉しいの?」
「嬉しいです!」

女の子とエッチするときに、これほどまでに熱烈に求められたことはない。童貞と対峙する女の子はこんな気持ちなのかもしれないな、と俺は思った。というか、実際性別が違うだけで、そのものなのかもしれない。

「早く咥えてよ」
「あ、へ、は、はい」

橋本さんは、震える手で俺のボクサーを下ろした。まだほとんど勃起していないが、触られていたので少しかたくなっている。

「じゃ、じゃあ、しゃぶります」

そう言うと、橋本さんは口を大きく開けてチンコを咥えた。たっぷりと唾液を含んだ口内と滑らかな舌は、殆ど女のものと変わらないように感じた。口の中で、少しずつチンコが勃起していくのがわかる。

「ん……、んふ、んふぅ……」

橋本さんは目を細めると、ゆっくりと顔を動かしはじめた。その途端橋本さんの、他の人よりもややはみ出た前歯が、ゴツ、と亀頭にダイレクトに当たった。

「いって。いてえよ、橋本さん。前歯当たってるよ」
「あ、ああ、ごめんなさい!僕、前歯デカくて」
「見りゃ分かるよ。あのさ、顔、無理に動かさなくていいから、舌動かして気持ちよくしてよ」
「す、すみません……!」

橋本さんは慌てたようにチンコを喉奥まで咥え込んだ。サオの辺りを、柔らかく温かい舌がナメクジのようにねっとりと這う。鼻の穴をヒクヒクと動かしながら、懸命に俺のチンコに奉仕する橋本さんはおそろしくぶさいくだったが、大好きな俺に気持ちよくなって欲しいのだろうと思うと、妙に愛おしくも感じた。

「橋本さん、結構フェラうまいじゃん。男の方がフェラ気持ちいいってほんとうなんだな」
「ふん……、んん」

嬉しいのか、橋本さんの鼻の穴が激しく動く。家畜の豚のようだと思ったが、さすがにかわいそうなので口には出さなかった。

「俺のチンコ美味しい?」
「ふんん、ふぁい、おいひぃれす」

橋本さんが口を離すと、我慢汁と唾液が混じってローションのようになった汁が唇から垂れ、陰毛の辺りに落ちた。橋本さんの瞳はうつろで、その表情からは、興奮が容易に見て取れた。獲物を捕らえるときの野獣のようだ。

「ちゃんとしゃぶれてえらいじゃん」
「は、はひ」

頭を撫ぜると、橋本さんは鼻息を荒げながらぎこちない顔で笑った。年下の学生に『えらい』なんて言われて頭を撫ぜられているのに、屈辱を感じているようなそぶりは微塵もない。

「えらいから、ご褒美にチューしてやろうかな」
「は、ふ、へへ、あ、あ、あ、ちゅ、ちゅう……」
「してほしい?」
「したい、あ、あ、ちゅう、して欲しいです……」

ぞくぞくした。
ほんとうは適当にオナホとして使ってポイしようと思っていたが、こうまで求められると、もっといじめたいと思ってしまう。
過度の興奮からなのかチワワのようにふるえる橋本さんの耳をひっぱり、ベッドに上げる。予想通り、その股間は苦しそうなほどに膨らんでいた。

「俺のチンコしゃぶって興奮しちゃったの?」

突起の先端を、布越しに指で確認しながら言う。かたく、熱を持った男の性器だ。これほど温厚で人畜無害そうな童顔の男にもしっかりと性器があり、性的興奮を覚えて勃起をすることがあるのだと思うと、不思議なようでもあったし、当然であるとも思えた。

「は、はひ、こ、こうふん、しちゃいました……」
「橋本さん、やらしいんだね」
「あっ、あ、あ、あひ、ごめんなさい」

謝りつつも、橋本さんは心なしか嬉しそうだった。

「キスしてやるから、舌出せよ」
「へ?」

橋本さんは、背中を逸らして軽く後ずさりながら舌を垂らした。
頬に手を触れ、ふっくらとした柔らかい舌を咥えながら、薄い唇にキスをしてやる。橋本さんの舌は、網に打ち上げられた魚のように激しく動いて俺の舌に絡んだ。唾液が口内を滑り、喉の奥にどろりと入り込んでくる。性感を刺激する、濃厚で情熱的なキスだ。男同士でも変わらない。俺はノンケじゃないかもしれないな、と、自分自身のことなのにどこか客観的にそう思った。

「ふ、ふへ、へ、へええ……」

散々舌をしゃぶってやってから唇を離すと、橋本さんは眉毛をへにゃ、と下げた間抜けな顔でベッドに崩れ落ちた。背は低いが、こうして見ると大柄だ。腕や脚はがっしりとしていて太いし、肩幅も広い。おどおどしていて腰も低い橋本さんだが、やはり男なんだな、と思う。

「そんな気持ちよかった?」
「は、はひ……」

経験は多いほうだと思うが、こんなに分かりやすく腰が砕けた人を見たのは初めてだ。気持ちよくなってもらえたら悪い気はしない。
ベッドに倒れたままの橋本さんの体に乗り、その唇を無理やり奪う。舌で唇をなぞり、ぽっかりと口が空いたところで、特徴的な前歯に舌を這わせる。橋本さんは、理性を失った野獣のような虚ろな瞳で俺を見つめたまま、はあ、はあ、と、静かに息だけを吐いていた。

「可愛いね」
「ひっ、ふ、うううううう……!」

耳元に唇を寄せ、温かい息をこぼしながら呟く。耳の穴に舌を入れると、橋本さんは興奮したのか俺の太ももに下半身を擦り付けるように腰を振った。
可愛い、と言ったのは、本心からだった。どんなことをしても気持ちよさそうに鳴いてくれる橋本さんを見ていると、つい、そう思ってしまうのだ。

「耳も感じるんだ」
「あ、あぁああ、あ……、あ」
「腰揺れちゃってるよ」
「くふぅううううう、ううう、ん、ん」

耳を舐めながらシャツのボタンを外していく。日にやけた肌に、玉のような汗が浮かんでいる。少しずつ露わになっていく橋本さんのガタイは想像よりもはるかに鍛え上げられていたが、それよりも目を引くのは、その乳首だった。
橋本さんの乳首は、色こそ普通だが、突起も乳輪も男の乳首ではありえないほどに肥大していた。ぶ厚い胸板の上に乗っているから男の乳首だと分かるが、乳首だけの写真を見れば、少し黒ずんだ女の乳首だと思うだろう。

「なに、この乳首。すごいでかくなっちゃってんじゃん」
「あ、お、お、オナニーのしすぎで……」
「オナニー?」

軽くつまんでみると、びくびくと橋本さんの身体が跳ねる。まるでネジを巻くと動くおもちゃのようだ。

「いつもここいじってオナニーしてるの?」
「うん、ん、あ、あ、あ……っ、んやぁあっ」
「めっちゃビンカンだね」

クリクリと指の腹で弄ったり、引っ張ったり、何をしても橋本さんは気持ちよさそうに喘ぐ。唇で食み、赤ちゃんがするように吸ってみると、鼻息を荒げながら腰を揺らし始めた。

「あ、あ、あ、んぃいいいっ、ん、ん、んぅ、ふうっ、う、ううううっ」
「こっちも出しちゃおっか。苦しいでしょ?」
「ん、んあ、はい……」

橋本さんは自分からベルトを外し、チャックを下ろした。イチゴの写真がプリントされた可愛いボクサーパンツだが、触ってみるとぐっしょり濡れている。

「びちょびちょじゃん。フェラとキスだけでこんな濡らしちゃったの?」
「はい……」
「女みたいだな」

焦らす気もないので、チノパンもボクサーも一気にずり下ろす。温厚な顔立ちに似合わない、カリ高で太いチンコがぶるんっ、と勢いよく跳ねた。

「橋本さん、ケツは使えるの?」
「は、はい、洗ったら、ですけど」

そう言うと、橋本さんはボックスリュックからプラスチック製のシリンジとコックリングを取り出した。

「何これ、いつも持ち歩いてんの?」
「は、はい」
「すげー変態じゃん」
「い、いや……、オナニー、するためなんで」

後ろめたそうな顔でイイワケになっていないイイワケをする橋本さんをトイレに案内し、アナルを洗浄してきてもらった。
浴室を貸してもよかったのだが、よその家、ましてや『大好きな奥井さん』の家の浴室で浣腸をするのは抵抗があったようだ。

「あの、奥井さん、ケツ洗えました……」
「いい子だ。戻っておいで」

言いながら、ベッドにバスタオルを敷く。年上に対して『いい子』だなんて言うのは失礼にもほどがあると思うのだが、橋本さんは素直にベッドまで戻ってきた。
今からこの逞しいガタイの男を犯せるのだと思うと、性欲と征服欲がむんむんと湧き出てくる。

「脚広げて、ケツ見せな。ちゃんと綺麗にしたか確かめてやるよ」
「は、はい……」

橋本さんはベッドの上に仰向けになり、脚をM字に広げた。橋本さんのケツは、女の脂肪のたっぷり乗った白桃のような尻とは全く違っていたが、引き締まっていてすごく綺麗だった。アナルの周りや会陰にはびっしりと毛が生えていて、その上にはでっぷりと肥ったキンタマが垂れ下がっている。勃起チンコには、しっかりと銀色のコックリングが嵌っていた。

「ケツ弄るときはいつもコックリング嵌めてんの?」
「は、はい……、あの、恥ずかしいので、もういいですか?」
「何言ってんの、まだだよ」

ローションを手のひらに垂らし、橋本さんのケツ穴に指を這わせる。その途端、橋本さんは驚いたように肩を跳ねさせ、軽く後ずさった。

「そっ、そんなとこ、汚いですよっ」
「洗ったって言ったじゃん」
「でっ、でも、奥井さんが触るなんて……」

橋本さんの言葉は無視して、窄みを解すように何度も指の腹でさする。そのうち、物欲しそうにひくひくと動き始めたので、傷つけないように注意しながら、ゆっくりと指を挿入した。

「ふ、ん゛んっ」
「苦しくない?」
「あ、あ、は、はへ、ひ」

ローションを継ぎ足しながら、指を軽く動かしていく。女の子に手マンするのと同じように、指先で感じるところを探りながら抜き差しを繰り返していると、橋本さんは低く甘い喘ぎ声を漏らしながら腰を振り始めた。

「ん゛、あ、あ、そんな、動かしちゃ、や、いやぁぁっ」
「だめじゃないでしょ?」
「あ、あ、ん゛、あ、あ゛、そこ、そこ、ん゛ゃぁあぁあ、だ、だめっ」

指を折り曲げた時に当たる、ぽっこりと膨らんだところが気持ちいいらしい。女のGスポットのようなものかもしれない。軽くクリクリと弄りながらリング付きのチンコをしごいてあげると、我慢汁を垂らしながらよろこんでいる。

「橋本さん、指増やしてもいい?」
「は、はひ……」

二本目の指を入れる。中は少しきつかったが、痛がる素振りはなかった。

「とろとろだね。普段からここ使ってんの?」
「はい、休みの日はいつもひとりで弄ってます……」
「ひとりで?」

橋本さんは恥ずかしそうに頷く。

「誰かに弄られたり、掘られたりはしないの?」
「あ、あんまり、しない、です」
「ふぅん、じゃあ、オナニーばっかしてるんだ」

言いながら指の本数を増やす。指を入れたまま、耳朶をしゃぶったり首筋に舌を這わせたりしていると、気持ちいいのか、俺の指をギュッ、と締め付けてくる。女の子は愛撫されながら手マンされるのが好きな子が多いが、男もそういうものなのかもしれない。

「すごい締め付けてくるよ。エッチだね、橋本さんのここ」
「ふぁ、あ、あ、ゆ、わ、わかんない、です……」
「こんなエッチな体なのに、オナニーばっかじゃ勿体ないよな」
「へ、へふ、はぅ……」

橋本さんは泣きそうな顔で俺の方を向く。唇はむずむずと物欲しそうに蠢き、熱く甘い吐息が、途切れることなく溢れてきている。

「俺にケツ犯されたかったんだろ?」
「あ、あ、ああ、ん、ん、は、はい……」
「じゃあ、おねだりしてごらん。ちゃんとできたら犯してやるよ」
「あ、あ、あああ、んんん、ん」

腹を撫でると、呼応するようにびくびくとチンコが動いた。
硬い腹筋の上に、もっちりとした肉が乗っている。いい体というのよりは少し太っているのかもしれないが、興奮するいやらしい肉体だ。

「お、犯してください」
「どこを犯して欲しいの?」
「ケツ穴……」
「ちゃんと言って」
「ケツ穴を犯してください……」

橋本さんは興奮しているようで、ひっきりなしに腰を揺らしていた。
もっといじめてやろうと思ったのだが、可哀想になってきたのでコンドームを開ける。しごいて大きくしていると、橋本さんは物欲しそうに俺の方を見つめた。

「欲しい?」
「はい、ほ、ほしいです」
「今ゴムつけてあげるからね」

髪を撫ぜると、橋本さんは猫のように目を細めた。

「どういうかっこがいい?」
「あ、あの、正常位……、でも、いいですか?」
「いいよ。脚広げて」

ゴムを着けながら言う。橋本さんは恥ずかしそうに眼を伏せながら、それほど長くはない、すね毛の生えた脚を開いた。

「入れるよ」
「あ、ん、んん、あい」
「力抜いて」

亀頭を擦り付けると、橋本さんの茶褐色の肉穴は物欲しそうにヒクヒクと疼いた。
ローションを使って滑りをよくしながら場所を定め、そのまま、ゆっくりと腰を押しつけていく。キツイと思ったのは入口のほうだけで、奥の方は、ねっとりとしてとろけるような肉感があった。橋本さんが特殊なのか、アナルとはそういうものなのか知らないが、女の膣よりも熱く、チンコが溶けるような感覚さえある。

「ん゛、んあ゛ぁああ……」
「苦しくない?」
「ん、ん、ぎ、ぎもぢい」
「入れただけで気持ちいいの?」
「は、はひ」

橋本さんは、目に涙を溜めながら呟くように言った。唇から垂れるよだれは白く泡立っている。舐め取るように濃厚なキスをすると、中をぎゅう、と締め付けられた。といっても、穴を締めるので、サオ全体ではなく付け根だけが締まる。不思議な感覚だった。

「動いてもいい?」
「はひ……、……お゛、お゛ッ、ん゛ぉっおおお」

奥を突くたびに、橋本さんは低い喘ぎ声を上げる。
優しげな顔は、苦痛とも快感ともつかない歪んだ顔に変貌し、ビンビンに勃起した乳首は小豆のように逞しい胸の上でふるふると震えている。キスをしながら乳首をつまんでやると、喘ぎ声はそのぶん大きくなる。まるで音量を調整するツマミのようだ。

「女より乳首感じてるじゃん。やらしー」
「ふゃ、あ、あ゛ぁあ……、あ゛、ん゛ぁあぁっ」

耳元で囁くと、橋本さんは体を震わせて甘い声で喘いだ。
嗜虐心が、ぞくぞくと刺激されるのが分かる。もっと、このいやらしい肉体をいじめたい、と、本能が叫んでいる。

「おら、もっと激しくしてやるよ」
「はひ、ひっ……、は、はっ、あっ、あ、うっ、ん、ん゛、ん゛!ん゛ーっ」

腰を乱暴に揺らすと、橋本さんは腕で顔を隠しながら気持ちよさそうに鳴き始めた。大きく開いた口に白い前歯が光る。顔を隠す腕を無理矢理退けると、橋本さんの顔はよだれと涙でぐちゃぐちゃになっていた。

「すっげえエロい顔……、めちゃくちゃ感じてんじゃん」
「は、はふっ、ふんっ、ふうぅっ、ふうう、う」
「おい、誰が声抑えていいって言ったよ。もっとスケべな声聞かせろ」

橋本さんは、口をパクパクさせながら何かを言いたげな顔を浮かべたが、その口から出てくるのは喘ぎ声とよだれだけだった。耳をしゃぶったりキスをしたりすると、余計に声が大きくなる。

「あっ!あ、あ、ん゛ぁあぁああんんん、もっとっ、もっとお、もっと奥まで突いてえ……」
「仕方ねえな……、おらっ、これがいいのか?」
「あっ、あ、ん゛ああぁあっ、そこっ、そこがいい……っ!」

太い脚を掴んで、奥まで突っ込んだままかき混ぜるように腰を揺らすと、橋本さんは歯を食いしばって気持ちよさそうに鳴く。動くたびに、橋本さんの勃起したチンコがブルブルと腹の上で揺れ、硬い腹筋にべちべちと当たる。

「あ゛あぁああっ、すげえっ、すんげええっ……、う゛ぅううん゛あぁあああぁあっ、いっちゃう!いくっ!いっちゃう!」

橋本さんは俺の背中にしがみつき、チンコを奥に擦り付けるように体を寄せた。腰の動きを一旦止めると、じれったいのか、鼻の穴を広げたぶさいくな表情でうなる。

「いかせてくださいは?」
「いかせて、いかせてください……!」
「いかせてください、お願いします、だろ?」
「い、い、い゛かせてください、おねがいしまずうう……!」
「よくできました」

腰の動きを速めると、橋本さんは眉をしかめて獣のような善がり声を上げ始めた。構わず突き続けると、その声はだんだんと、甘く、低く、大きくなっていく。

「は、あ゛、あ゛、あ゛、奥井さん、いっちゃう、いっちゃいます、いく、いく……!」
「いいよ、いけよ。おら、いけっ!」
「いくっ、あ゛、あ゛、いっちゃっ、いっ……、ん゛ぁあぁああぁあぁんッ!」

俺のチンコを包み込む橋本さんの肉壁が、ビクビクッ、とあり得ないほどにうねる。橋本さんは気持ちよさそうな表情を浮かべながら、シーツを掴んで快感に浸っていた。

「んぁあああぁ……、あ、あ、あ、あ、あ、あ……」
「すごい声出てたね。そんなに気持ちよかったの?」
「うん……」

唇を重ね、そのまま橋本さんの口内に舌を這わせる。橋本さんは腰を揺らしながら、鼻息を荒げて俺の舌を受け入れていた。髪を撫ぜ、耳朶を引っ張ると、嬉しそうに甘い声を上げる。

「僕のお尻の穴、奥井さんのおちんちんでマンコにされちゃいました……」
「うれしい?」
「はい、嬉しいです……」
「可愛い」

唇にキスをしてから、一旦チンコを抜く。ゴムを外してティッシュにくるんでいると、橋本さんは切なげな表情で俺を見つめた。

「ゴム付け替えてるだけだよ」
「うう……、ご、ごめんなさい……」
「もっと犯してやるから、四つん這いになっとけ」

俺が言うと、橋本さんは素直に四つん這いになった。新しいゴムを着けてから、ローションを橋本さんのケツ穴にたっぷりと継ぎ足す。そのまま亀頭を擦り付けると、ぬるぬるのそこはヒクヒクと疼き始めた。

「ふ、あ、あ、あ、う、うう……」
「欲しい?」
「は、はひ、欲しいです……」
「欲しいです、じゃねえだろ?せっかくさっき俺がおねだりの仕方教えてやったのに、もう忘れたのかよ?」

言いながら尻を叩くと、橋本さんは肩を震わせながら、はあ、はあ、と息を荒げた。尻を叩かれるのも好きなようだ。

「ごめんなさい……。お、奥井さんのおちんちんで、ぼくのお尻を犯してください……」
「足りねえな。もっと下品に言ってみろ」
「げ、下品に……」

橋本さんの息はだんだんと荒くなっていく。下品な言葉を言うのを想像するだけで興奮しているらしい。

「お、お、奥井さんのチンポで、ケツマンコ、犯して欲しいです……、チンポください、チンポ、僕のハメ穴にいれてください……」
「やればできんじゃん」
「は、はああ、あ、あ、ちゃんとできましたか……? い、入れてくれますか?」
「ああ、入れてやるよ。ほら、橋本さんの大好きなチンポだよ」

ケツ穴に亀頭を擦り付け、そのまま、一気に腰を送る。
橋本さんは尻を震わせながら、甘い声を上げて俺のチンコを受け入れた。

「は、ああああああ、ぎもぢいぃいぃいいいっ……」
「どこが気持ちいいの?」
「ケツマンコが気持ちいいでずううぅうぅうっ」

再び尻を叩く。

「淫乱」
「は、はひぃいっ」
「言ってみろよ、僕は淫乱ですって。ケツマンコ犯されて感じてる淫乱のオス豚ですって言ってみろ」
「あ、あぁあっ、ぼくぅ、ぼく、い、いんらん、です、ケツマンコ犯されて感じる、淫乱のオス豚です、は、あ、あ、あ、すンげえっ……、ん゛ぁああん」

橋本さんは気持ちよさそうに喘ぎながら、自分から腰を振り始めた。
俺がさっき郵便受けの前で見た温和で大人しそうな男と、腰を振りながら下品に喘ぐ橋本さんの姿がオーバーラップする。人はこんなふうに豹変することがあるんだな、と、どこか他人事のように思う。

「いやらしい言葉言わされて、感じちゃってるの?」
「はい、あ、あ、感じます……っ、ケツマンコ、疼いちゃいます……」
「歳下にいじめられて興奮する変態でいいの?」
「はいっ!嬉しいです……、もっといじめてくださいっ!」

言いながら、橋本さんは激しく腰を振る。広い背中も、肉付きのいい尻も、こうしてみるとすごくいやらしく見えた。思い切り尻を叩いてやると、いやらしい善がり声をあげながら、サオの付け根をキュッ、と締めてくる。

「ケツ叩かれて気持ちよくなっちゃってんじゃん。橋本さんてほんっと変態だな」
「はひ……、ご、ごめんなさい……」
「変態ですげえ可愛いよ」
「ひっ、ひん、はふっ、ふぅううううううん、う゛、うううっ」

罵っても、褒めても、橋本さんは嬉しそうに喘ぐ。四つん這いで鼻息を荒げ、乳首もチンコも、ビンビンに勃起させて、本当に獣の交尾のようだ。

「ふ、あ゛、あ、い、い゛い、あ、あ、ん゛ぁああっ、またいく、いきそう、いっちゃうっ……!」
「もうイクのかよ、淫乱」
「あ、あ、ご、ごめんなさい、ごめんなさい……!」

橋本さんの背中に乗り、激しく腰を突きたてる。耳の穴に舌を入れ、れろれろと舐めると、橋本さんの熱い肉壁がびくびくと痙攣するように蠢き始めた。

「俺もいきそうだから、もうちょっと頑張れよ」
「は、はひ、はいぃいぃいっ!んっ、ん、お゛、おおおっ、お゛、お゛、お゛ぉおぅうぅうっ!う゛ッ、ぞごっ、ぞごおぉおおおっ」
「ん?ここが気持ちいいの?」
「はっ、はぐぅうう、うう、う、う、そご、ぞご、ぐりぐりされたら、い゛っぢゃうぅ、い゛っぢゃうぅうっ……!」

腰を掴んで思い切り突いてやると、橋本さんの尻の筋肉は面白いほどにうねった。もう、俺も射精したくてたまらない。

「あ、あ、あ、おぐいざんっ、いぐぅっ、いっぢゃうっ、あ、あ、ん゛っ、あ、いぐっ、いぐい゛ぐい゛ぐい゛ぐい゛ッぐぅぅうううぅぅうぅううぅうっ!んぅうぅっ!う!う!」
「はー、俺もいきそう……」
「はっ、は、は、は、ひ、ひ、ひっ、へふっ」
「はぁああああ……、出る、あ、あ、うっ、イクッ!」

橋本さんの背中を抱きしめながら射精をする。
精液は、堰を切ったようにびゅるびゅると溢れ、なかなか止まらなかった。最近オナニーをしていなかったからか、橋本さんに興奮したからか知らないが、ものすごい量だ。橋本さんは肩を震わせながら、俺の大量の精液を受け入れる。

「は、あ、あ、あ、お、奥井さんのあったかいザーメンが、ぼ、ぼくのマンコのなかに……、う、う、うれひい、うれひいれす」
「可愛いな」
「あ、あうん……」

長い射精が終わり、漸く腰を引くと、亀頭の先にタプタプと重たそうな精液が溜まっていた。独特の青臭い匂いがベッドに漂う。

「あー、すげー出た」

ゴムを縛り、ティッシュにくるんで捨てると、橋本さんがそわそわした様子で俺のことを見つめているのに気付いた。コックリングを嵌めたチンコは、ビンビンに勃起したままだ。

「橋本さんも出す?」
「へ、あ、あ、いいんですか?」
「もう我慢できないでしょ」

キスをしながら勃起チンコを扱いてやると、驚くほどすぐに橋本さんは射精してしまった。コックリングを嵌めているからか勢いの良い射精で、俺の胸や橋本さんの顎にまで、ドロッとした濃厚な精液が飛ぶ。しかもかなり量が多い。

「うわ、すげえ飛んだ」
「あ、あ、ごめんなさい」
「いいよ。一緒にシャワー浴びて綺麗にしよう」

俺が言うと、橋本さんはコックリングを外しながら、恥ずかしそうに顔を赤らめた。

「そ、そんなに優しくされたら、勘違いしちゃいますよ」
「いいよ、勘違いしても」
「へ、あ、あ……」
「橋本さん可愛いから、またやりたくなっちゃった」

俺の行動は、かなり危険だと思う。

橋本さんは一見すると大人しく、おどおどした無害そうな男だが、ストーカーをするほどの異常性癖と行動力の持ち主だ。つけあがったら何をするか分からない。そんなやつに安易に優しくするのは、自分から罠に嵌まりに行くようなものだ。

だが、またやりたくなってしまったのも、手放したくないのもどうしようもない事実だった。

「橋本さん、俺のドレイになれよ」
「あ、あ、う、う、は、はひ、奥井さんのドレイになります」
「俺の言うことは、ちゃんと全部聞くんだよ」
「はい……、なんでもききます……」
「いい子だね」

髪を撫ぜると、橋本さんは嬉しそうに微笑んだ。唇を寄せると、戸惑いながらキスをしてくる。

俺は今とんでもないことをしてしまっているんだろうな、と、分かりながらも、抜け出せずにこの獣を手懐けようとしているという事実に、自分で自分が恐ろしくなった。
俺もまた橋本さんのように、手の付けられないような獣を胸に抱えているのかもしれない。




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