ノンケ三十路リーマンと即アポ即エッチ
最近仕事が忙しく、ご無沙汰で欲求不満だったので、久しぶりに出会い系サイトを開いた。
男性のみが登録可能なサイトで、清い交際から即アポまで色々な出会い方がある。勿論、俺が望んでいるのは即アポの方だ。
サイト内の掲示板を見て、今すぐに犯されたいと思っているような男を探す。どこに出しても恥ずかしいような淫乱な言葉が並ぶ中、目に止まったのはこんな投稿だった。
今すぐ M.K 30代前半 サラリーマン 中肉中背
ノンケだけどケツを犯されたい。
キスとかフェラとかは出来ないですが、
都内でAFしてくれる方募集してます。
頭の中に、働き盛りのノンケのサラリーマンを思い浮かべる。前戯も愛撫もそこそこに、スーツの下のプリッとした尻をガンガンに犯すのを考えると興奮した。
俺は、早速このM.Kという男に連絡を取った。M.Kというのは、恐らくは彼のイニシャルだろう。この、飾らない感じも好感が持てた。
Re:今すぐ タカ 40代後半 自営業 熊系
こんなおじさんでもよければ今からどうですか?
竿貸してあげますよ。
返事はすぐに返ってきた。
是非 M.K 30代前半 サラリーマン 中肉中背
会ってみたいです。今新橋にいます。
どこか指定して下されば向かいます。
黒いコートで、眼鏡を掛けています。
意外と行動的な男だ。
俺は、今いる場所からも新橋からもそれほど離れておらず、ホテルも沢山ある鶯谷を指定した。
駅まで向かって少しの間待っていると、彼から、着いた、と連絡があった。期待と少しの不安を持ちながらきょろきょろと辺りを見回していると、少し背を曲げた姿勢でスマートフォンを弄っている、黒いコートを着た眼鏡の男性が目に入った。くりっとした黒髪で、俺より少し背が高い。目測では172cmほどだった。
「M.Kさん?」
俺が尋ねると、彼は緊張したような面持ちでコクコクと頷いた。
黒縁の眼鏡の奥に、色素の薄い一重のアーモンド・アイが光る。少し芋っぽいところはあるが、思っていたよりも綺麗な顔立ちだ。
「ほ、ほ、ホントに、来てくれたんですね」
「当たり前だろ。ほら、とりあえずホテルに行こう」
「はい……」
ホテルまで向かうまでの道のりで、彼は名前をマサヒコと言うのだと教えてくれた。雅に彦で雅彦。苗字は、恐らくか行から始まるのだろう。
適当なホテルに入り、適当な部屋を選んで向かう。雅彦はかなり緊張しているようで、エレベーターの中では一言も喋らずただ肩を窄めていた。
「雅彦くん、とりあえずシャワー浴びておいで」
部屋に入ると、俺は緊張をほぐす意味も込めてそう勧めた。
雅彦は、恥ずかしそうに頷くと、そのまま浴室へと向かった。俺はあまり雅彦の方に意識を集中させないように、テレビをつけて画面をぼーっと見ていた。
***
つまらないテレビにいい加減眠りそうになっていたところで、ようやく雅彦は部屋に戻ってきた。眼鏡を掛け、ボクサーパンツだけを履いた格好だった。
ボクサーのゴムの上に、軽く肉が乗っている。そういうところも、なんとなくエロチックに見えた。
「俺もシャワー浴びてくるね」
「は、は、はい」
「テレビでも見てゆっくりしてな」
逸る気持ちを抑えつつ、シャワーを浴びる。キスもフェラもしないとのことだったが、一応チンコを念入りに洗い、マウスウォッシュもしておいた。
腰にタオルだけ巻いて部屋に戻ると、雅彦はベッドに座ってスマートフォンを弄っていた。こうして見ると、贅肉こそついているが男らしくがっしりとした体つきだ。腿もしっかりと太い。この体躯を、いつもはスーツにぴっちりと収めているのだと思うとそれだけでたまらなかった。少し色白なのも気にならない。
「お待たせ、雅彦くん」
言いながら、雅彦の隣に座る。シャワーでも落ちない、青壮年の男の溌剌とした匂いが鼻腔を刺激した。
「雅彦くんは、奥さんとか彼女はいるの?」
俺が尋ねると、雅彦は意外だとでもいうような顔を浮かべた。
「いませんよ。いたらこんなことしてません」
「そっか。じゃあ、今はセックスもあんまりしてないの?」
「そうですね」
悪いことだとは思うが、俺は奥さんや彼女がいる男に手を出したこともある。体だけと割り切ってすることが多かった。でも、そんなことを雅彦には言わない。お互い体目当てだとして、それをわざわざ伝えることになんの意味もない。
「男とは、どれくらい経験ある?」
「それは、その。は、……初めてなんです」
「初めて?」
雅彦は申し訳なさそうに背中を丸めた。
ノンケの処女を奪えるのだと思うと、なおさら気分が高まってくる。申し訳なさそうにする必要などない。
「あの……、もともとアナルで遊ぶのが好きで、風俗で、女の人に、あの、ペニバンですか?あれでやってもらったことはあるんですけど、その……、あんまり満たされなくて……」
「本物が欲しくなってきちゃった?」
「はい……、お恥ずかしながら」
穏やかそうに見えて、ずいぶん淫乱だ。エロいことに興味津々なのだろう。Mの気質もありそうだ。
「女とは経験あるんだろ?」
「は、まあ、はい、ありますよ。少ないですけど……」
「少ないって、どれくらい?」
「風俗除いたら、五人くらいかな。……なんだか面接みたいですね」
どうやら雅彦は俺の質問攻めにうんざりしてきたようだった。
普段は女を抱いているノンケが男に抱かれる、という事実に俺は興奮していたのだが、雅彦としてはそんなことはどうでもよく、早く尻穴をいじって欲しくてたまらないのだろう。
「もうやりたくなった?」
直接的な言葉で尋ねると、雅彦は恥ずかしそうに頷いた。そんなふうに恥ずかしそうにしていても、その奥にある卑猥な欲望は隠せていない。
「あの、ボク、キスとフェラは……」
「分かってるよ。でも、俺が舐めるのはいいんだろ?」
俺は雅彦の薄い唇に自分の唇を重ねることもなく、少し中心が膨らんだボクサーパンツに手をかけた。ゆっくりと降ろしていくと、まだ皮を被ったままの、半勃ちのチンコがボロン、と出てくる。優しげな顔立ちに似合わず、結構な巨根だ。多分全く整えていないのだろう陰毛もすね毛も、黒々としていて男らしい。シャワーを浴びてきたはずなのに、汗の匂いとチンカスの匂いが混じった独特の匂いが鼻を刺激する。臭い、と形容できる匂いだったが、俺はこの匂いは嫌いではない。何度か匂いを嗅いでから、ゆっくりと雅彦の雄を咥える。しょっぱくて男くさい。舌と唾液と唇を使って愛撫していると、少しずつ硬さが増してくる。
「あー、すっげ……」
雅彦は、目を瞑って気持ちよさそうに腰を揺らしている。女にしゃぶられる想像でもしているのだろう。だが、実際にしゃぶっているのは髭面の太ったおじさんなのだ。
散々舐めしゃぶってフル勃起させてから、舌を降ろしていく。毛のはえたぷりぷりのキンタマから、汗の蒸れた匂いがして興奮した。
「う、んふうううう……」
雅彦の腰が揺れる。もどかしいのかもしれない。
「脚開いて」
「あ……」
雅彦は顔を赤くしながらも、素直に脚を開いた。
むっちりとした尻肉のその中心には、黒い蓋がされていた。これはアナルプラグだろう。
「やる気満々だね」
「いや、これは、あのう……」
「仕事中もずっとつけてたの?」
「ご、ごめんなさい……」
ごめんなさい、は上司に言って欲しい。
俺としては、こんな淫乱なノンケが捕まえられたということが嬉しくてたまらなかった。
持ってきたローションを垂らして滑りを良くしてから、雅彦の尻穴を塞いでいたプラグをゆっくりと引く。ぷくっ、と、プラグの幅に合わせて広がるアナルがいやらしかった。
全て抜き去ってしまうと、雅彦のアナルはぽっかりと開いたままぱくぱくと新しい刺激を求めて疼き始める。そのさまはあまりにもエロチックで、うんざりするほどだった。ローションを使って軽く指を入れると、俺の指は全く抵抗なくするりと入り込んでいった。
「あ、ああ、あ、あ……、タカさん、も、もう、だめ……」
「我慢できない?チンポ欲しい?」
雅彦は不自然なほど激しく首を縦に振った。
タオルを剥いで勃起したチンポを見せつけると、細めのアーモンド・アイがぱっちりと見開かれる。雅彦もなかなかだが、俺も負けず劣らずの巨根だ。ほう……、と吐き出されたため息に、少し誇らしくなる。
「でか……」
「今からこれが入るんだよ」
「す、すごい……」
眼鏡の奥の瞳を輝かせ、それでも少し不安を覗かせながら、雅彦が呟く。
「どんな格好がいい?」
欲望を抑えながら、なるべく落ち着いた声で俺は尋ねた。雅彦は、俺から目を逸らしながら、ゆっくりと口を開く。
「よ、四つん這いでしたい……」
「いいよ。じゃあ、四つん這いになろっか」
俺が背中をさすると、雅彦は素直に四つん這いになった。でっぷりとした大きな尻も、未だ疼きの治らない菊門もセクシーだ。
でも俺は、素直にセクシーだよ、と言うこともなく、持ってきたコンドームの封を切った。雅彦が望んでいるのは、言葉や愛ではなく快楽なのだ。
「今から入れてあげるからね」
言いながら、雅彦の内腿にチンコを擦り付ける。雅彦は、声にならないほどのか細い喘ぎを漏らした。興奮してくれているのならば嬉しい。
アナルに亀頭を押し当て、ゆっくりと腰を送る。遊んでいるだけあって、雅彦のアナルはするりと俺のチンコを受け入れていった。
「はぁあっ、あ、あ、あ、おおお……」
「すっごいね、もう全部入り込んじゃったよ」
「ふん゛ん゛おお、おお、お……」
軽く腰を送ると、雅彦の尻がぶるぶると震える。男に犯されていると言うのに、漏れる声は悦びのそれだった。熱くねっとりとした肉壁が歓迎するかのようにぎゅうぎゅうと締め付けてくる。こんな名器をもった青年が、今まで処女でいたなんて思えなかった。嘘なのかもしれない。それでも、俺は雅彦から与えられた情報と肉体を貪ることしかできない。
「初めての男のチンポはどう、雅彦?」
「す、すげえっ……、すげえ気持ちいいっ……!」
泣きそうな声でそう言うと、雅彦は自分から腰を振り始めた。馬のような広く逞しい背中が妖艶に乱れる。
「勝手に俺のチンポでオナニーすんなよ。ほら、ちゃんと動いてあげるから」
雅彦の腰に手を当て、奥を抉るように腰を振る。
きゅうっ、と締まるアナルに興奮する。離したくない、とでも言っているようだ。
「あぁああっ!ほうっ、う゛、う゛ん゛ぉおおぉんん゛っ」
「気持ちいい?」
「きもぢぃいいいぃ、すげー、オレっ、チンポで犯されてるぅっ……」
雅彦は、お世辞にも綺麗とは言えない喘ぎ声をあげながらシーツの上で悶えていた。犯されている、という言葉は正しくはなかったが、雅彦はそんな想像をして興奮しているのだろうと思うと可愛かった。
「ふう゛ぅうううっ、お、お゛ぉおっ、お゛、ん゛ぉおぉお゛っ、そこっ、そこぎもぢいいい……!」
「ここ?」
「あん゛ぅぅうっ!そこっ、そこおおおっ……」
前立腺のある部分を、竿で撫ぜるように優しく刺激してやると、雅彦の声がさらに大きくなる。高くてよく通る声だ。家なんかに連れ込んだら、隣の住人から壁を叩かれそうだった。
「あ、あ、あ、あ、ん゛おおおぉっ、お゛っ、お゛、お゛、お゛ぉおんんっ、もっと、もっと」
「チンポもっと欲しいの?奥に欲しい?」
「奥に欲しいっ……、奥、いっぱいいじめて下さい!」
強請られたらいじめてあげるしかない。
雅彦の尻を掴み、激しく腰を送る。雅彦はシーツに顔を押し付けたまま、ただ声をあげることしかできなくなっていた。肉壁が柔らかく震えて、俺のチンポを扱くように吸い付いてくる。
「ん゛ぁああぁあぁあんんっ!チンポ、チンポすごいいぃいいっ!ん゛っ、ん、ん゛ぉぉおおっ、お゛っ、お゛、あ、あ、あ、やばい、やばいっ……!タカさん、やばい、なんかきちゃうっ……!」
「ケツマンコいっちゃいそうなのかな?いいんだよ、いっぱい感じてお尻でいっちゃいな……」
「嘘っ、あ、あ、ああ、あ、ん゛っ、だめ、くるっ、くるっ、う、あ、あ、あ、ん゛ぁああぁあああぁんんんんんっ!」
雄膣が、ビクビクと大きく跳ねる。雅彦ははあはあと苦しそうに息を吐いていたので、刺激に疲れたのだと思い、一旦腰を引いた。
汚れたゴムを、雅彦が見る前にティッシュに包んで捨てる。広い草原のような背中を撫ぜてやると、雅彦の体はゾクゾクと震えた。ドライオーガズムの後で敏感になっているのだろう。
「すぐいっちゃったね……。すごく可愛かったよ」
雅彦が喜ぶ言葉を選別するよりも先に、思っていたことが口に出る。もうそれは、事実だから仕方のないことだった。
「はう……」
「初めてなのに、いっぱい感じちゃったね。おじさんのチンポそんなに良かった?」
「はい……、気持ちよかったです……」
そう言うと、雅彦は体を起こし、俺の腕に縋った。チンコは萎えていたが、乳首はビンビンに勃起していた。少し鼻息が荒い。
「どうしたの?」
「あの、……もっと、して欲しいです……」
「あはは、可愛い顔して淫乱だな」
俺が笑うと、雅彦は顔を赤くして俯いた。ただの快楽以上の興奮を求めていることが、眼鏡の奥の瞳に見えた。
竿を貸すだけ、なんて、本当はできるはずがない。裸になって体を重ねた時点で、もう、それはセックスなのだ。
***
軽くベッドの上で休憩をしていると、雅彦は再び俺の腕にしがみついてきた。会ってすぐのときにはシャキッとしていたアーモンド・アイが、溶かされたようにトロンと垂れている。頭を撫ぜてやると、嫌がることもなく鼻から甘い息を吐く。一回絶頂を迎えて、淫乱なことしか考えられなくなっているのかもしれない。
「もうしたくなっちゃったのかな?」
「うう、はい、したいです……」
「正直で可愛いね……」
雅彦の肩に手をかけ、ゆっくりと押し倒す。顔がしっかりと見える体勢は嫌がるかもしれないと思ったが、雅彦はただ甘ったるく蕩けた顔のまま、俺の方をぼんやりと見つめているだけだった。
「タカさん、早く、チンポください……」
「まだダメだよ。その前に、雅彦の体をたっぷりいじめてあげるからね」
そう言うと、俺は雅彦の耳に舌を這わせた。
「ひゃ、はううう……」
「おじさんに舐められて、嫌じゃない?」
「はい……、気持ちいいです、もっとして下さい……」
素直な雅彦が可愛くてたまらなかった。
耳を何度も舌で舐め、首筋や鎖骨も愛撫していく。男に舐められている、ということなどどうでもいいというように、雅彦は気持ち良さそうな顔で喘いでいた。
「すっごい敏感だね。こっちはどうかな?」
「あっ、あ、あ、好きっ、そこ好き!」
ぷっくりと勃起した乳首を指で摘むと、嬉しそうな声で雅彦はそう言った。何度か指の腹でぐりぐりと弄ってから、舌で舐める。気持ち良さそうな顔の雅彦を見ると、興奮する以上に、愛おしさが増してくる。
「あぁんっ、あんっ、気持ちいいっ、あ、あ、タカさんっ……!」
「何?」
「もう、ガマンできません。タカさんのチンポ、中に欲しいです……!」
そう言うと、雅彦は俺の背中に手を回してきた。優しげで穏やかそうなサラリーマンはもうすでに身を潜めていた。そこにいるのは、淫乱でわがままな、1匹の雄の獣だった。
「仕方ないなあ。じゃあ、さっきみたいに脚広げてごらん?」
「はい……、ん、んう……」
雅彦は素直に脚を広げた。可愛らしい茶褐色のアナルが、刺激を求めてひくひくと疼いているのがはっきりと見える。
二個目のゴムを装着し、ローションを垂らして滑りを良くしてから雅彦のいやらしいアナルに亀頭を擦り付ける。そのまま力を込めると、俺の巨根は容易く雅彦の雄膣へと入り込んでいった。
「はうん゛っ」
奥まで突っ込むと、雅彦の肉壁が、痙攣するように動く。
「ふふ、甘イキしちゃったね。そんなにチンポ嬉しかった?」
「わっ、わかんない……、嬉しい……」
「可愛い」
雅彦の太い腿を掴み、ゆさゆさと体を揺らすように挿抜を始める。雅彦は、気持ちよさそうな、それでも少し苦しそうな顔を浮かべながら、唇から甘い喘ぎを漏らした。少し長めの黒い髪が白いシーツの上で乱れているのが、たまらなくセクシーだった。
「はぁあっ、あ、あ、うっ、ん゛んっ……、ん゛ぅううっ、あ゛んんっ……!」
「苦しくない?」
「うんっ!んん゛……、気持ちいいっ……!」
そう言うと、雅彦は長い腕を広げて俺の背中にしがみついてきた。顔を近づけると、甘えるように頬擦りをしてくる。頭の中が、いやらしいことと気持ちいいことでいっぱいになっているのだろう。
「どうしたの、そんなに甘えて」
「ん゛、ん、ん、きもちい……、タカさぁん……」
返答になっていない言葉を呟くと、雅彦は俺の顎に噛み付くようなキスをしてきた。まるで誘惑するようなその仕草に、気持ちが昂ってくる。
腰を揺らしながら、そのいたずらな唇に自分の唇を近づけてみる。雅彦に嫌がるそぶりはなかった。
気持ちの思うままにキスをして、唇の隙間に舌を伸ばす。雅彦は、まるで歓迎するかのように俺の舌に自分の舌を絡ませてきた。俺のチンコを包み込む雄膣も、呼応するかのようにぎゅうぎゅうと締め付けてくる。
今、雅彦は、男にキスをされて感じているのだ。
そう思うと可愛くて、愛おしくてたまらなかった。
「キスは嫌なんじゃなかったの?」
「い、いい、タカさんなら、嫌じゃない……」
「そんなに可愛いこと言われると、止められなくなっちゃうよ」
その言葉は、半ば真実だった。
再び太腿を掴んで、激しく腰を送る。シーツの上で、俺にされるがままになっている雅彦は、胸焼けするほどに色っぽかった。
「ん゛ぁあっ、あ、あ、ん゛ぉぉおっ、ううっ、はふぅううっ……!」
「すっごい感じてるね。俺のチンポと、女の偽物のチンポとどっちが気持ちいいの?」
「タカさんの!タカさんのチンポの方が気持ちいい!ん゛っ、んああぁあんんっ!」
「よくできました。ご褒美にもっと気持ち良くしてあげるからね、俺のチンポでしか満足できない体にしちゃうね」
腰を揺らしながら、雅彦の気持ちいいところを探る。一際声が高くなったところばかり突いていると、雅彦の体がぶるぶると震え始める。唇から一筋の涎が垂れていて、それすらも俺には可愛く見えた。
「ん゛ぉおおっ、おっ、お、お、ずごい、そこばっかり、あ、あ、ん゛んんん……!」
「ここ好きでしょ?ここ突くと可愛い声出して感じちゃうもんね」
「ん゛んんんっ、好き、好き、ああ、もう、だめ、だめ……!」
そう言うと、雅彦は自分から腰を揺らし始めた。淫乱な腰を咎めるように掴んで、さっきよりも激しく腰を振る。雅彦の高くて大きい淫らな声が、部屋中に響き渡る。
「ん゛ぁあぁあぁああっ!チンポ、チンポ気持ちいい、お゛、お、お、くるっ、くるっ、いっちゃう、いっちゃうっ!」
「うんうん、気持ちいいね、好きなだけいっていいよ」
「いっちゃうっ、いく、あ、あ、あ、あ、ん゛、んん、ん゛ぉおおぉおおおぉっ!」
再び雄膣が痙攣したのが分かった。雅彦は、快楽の余韻にびくびくと体を跳ねさせながら、涙目で俺を見つめていた。唇を近づけると、少し体を起き上がらせて自分から唇を重ねてくる。さっきまで、キスとフェラはやりたくない、と言っていたとは思えない。
「雅彦、すごくエロかったよ。いっぱい気持ち良くなれてえらいね」
「ふ、ふへ……」
三十路の男に言う言葉遣いではなかったが、雅彦は嬉しそうだった。
「俺ももういきそうだから、いってもいい?」
「ん、あ……、あ、生で出して欲しい……」
「生?」
「だ、ダメ、ですか?」
一瞬、雅彦が何を言っているのか分からなかったが、すぐに理解した。ゴムを外して欲しい、ということだ。まさかそんなおねだりをされるなんて思っていなかったから、脳が追いつかなかった。
「中出しされたいの?」
「うん、中出し、されたいです……」
「すごいエッチだね……。いいよ、中にいっぱい出してあげるね……」
一旦腰を引いてゴムを外してから、ローションを加えて挿入し直す。雅彦は、生チンポが入っていることに興奮しているのか、奥まで入れるだけで、また軽く甘イキしたようだった。
「はふ、う、う、早く、出して、俺のケツマンコに、種付けしてください……」
「うんうん、今出してあげるからね」
穏やかそうに見えて随分せっかちだ。
雅彦の腰を掴んで、雄膣でチンコを扱くように激しく抜き差しを繰り返す。気持ちよくさせるためではない、射精のための動きだったが、激しく犯されているようで興奮するのか、雅彦は気持ちよさそうな声をあげていた。そのいやらしい声のおかげか、絶頂はすぐに訪れた。
「はあ、もういきそう……、今種付けしてあげるからね、雅彦のエッチなケツマンコに、おじさんのザーメンいっぱい出しちゃうね、あー、もうイク……っ、イクっ!」
どくどくと雅彦の中にザーメンを注いでいく。雅彦は、気持ちよさそうに顔を歪ませながら俺の射精を受け止めていた。
「はう……、い、いっぱい、出てます……」
「そうだね。雅彦が可愛いからいっぱい出ちゃった」
腰を引くと、ぽっかりと空いた雅彦のアナルから、ドロッ、と濃厚な精液が垂れた。その光景は、あまりにも卑猥だった。俺が20代だったらこのまま襲っていたかもしれない。
「はふ……、んん……」
溢れ出た精液を軽くティッシュで拭いてやる。雅彦は、荒い息を吐きながら、そんな俺をぼーっと見つめていた。
「疲れちゃった?お風呂沸かしておいたから、ちょっと休憩したら一緒にお風呂入ろうね」
「はい……」
そう言って笑うと、雅彦は俺の腕に体を委ねた。
***
風呂が冷めているんじゃないかと俺は少し不安だったが、追い焚きの機能が付いていたのですぐに温かい湯に浸かることができた。ラブホテルの風呂で追い焚き機能が付いているなんて珍しい気がする、と言うと、雅彦は首を傾げた。あんまりホテルには行かないタイプなのかもしれない。
「今日はいっぱい気持ち良くなれた?」
体を寄せ合って浴槽に浸かりながら、俺はそう尋ねた。
眼鏡を外した雅彦は、割と童顔に見えた。20代と言われても頷ける。だが、どことなく漂う色気はやはり三十路のそれだった。
「はい、すごく気持ちよかったです。その、……」
「何?」
「経験豊富なんですね、タカさんは」
確かに、そうかもしれない。今はそれほどでもないが、若い頃は遊んでいた方だと思う。
「他にもいっぱい相手いるんですか?」
「昔はいたけど、今はいないよ。どうして?」
「いや、あの……」
雅彦は逡巡するような仕草を見せた。
「また俺としたいってことかな」
俺が言うと、雅彦は照れ臭そうな顔で肩を窄めた。希望的観測が当たったので、俺は心の内でほくそ笑んだ。分かりやすい男だ。
「連絡してくれたら、また会いに来るよ。やりたくなるたびに掲示板に書き込みするの面倒だもんな」
「そうですね、変な人が来たら嫌だし……、正直、タカさんは当たりでした」
「本人を前にして、下世話なこと言うなよ」
冗談めかしてそう言ったが、この純粋無垢な青年に当たりと言われたのは素直に嬉しかった。
「俺も、雅彦は当たりだったな」
「えっ。そ、そうですか。よく分かんないな」
「すごくエロくて可愛かったよ。久しぶりにめちゃくちゃ興奮した」
雅彦は顔を赤らめて、俯きながら照れ笑いを浮かべた。
その日は、風呂から出た後に宅配ピザを頼み、腹を満たしてから別れた。
スーツを着直した雅彦は、さっきまでの痴態が嘘のようにしゃんとしたサラリーマンだった。そのギャップが、たまらなく色っぽかった。また雅彦から連絡がくることを信じながら、俺は家路を辿った。