だってあついから・2







「あづい」


「うるさいよトリコ」
「風〜」
「窓はココさんが全部開けてくれたよ?」
「こないだみたいな風吹かないかな〜」
「今の季節はそんな強風は吹かないよ」
「マジか」
「マジだよ。残念だねトリコ」
「ホントに残念だよココ。・・・そう言えばめくれる物も無いな」
「・・・・・・」

ココの眉がピクリと反応した。
ココの恋人である蒼衣は、買い物をしてからこちらへ来る事になっていた。

「ちょっとトリコくん?!」
「誰も蒼衣って言ってねーだろ」
「ふーん?」
「なー蒼衣の買い物って何?ミニスカート?」
「・・・死にたいの?」
「ちょ、ココさん?」
「あぁ、ゴメン。ちょっと気が乱れて」

ココは額に滲み出た色をにっこり笑って拭った。

「フリフリとかスケスケとかが良いなー」
「・・・・・・」
「・・・せめてレースとかシフォンとか・・・」
「うん、暑さで頭が溶けたみたいだね?」
「ちょ、その指やめろって」
「そのとろけきった頭に塗ってあげるよ?」
「パパっとやっちゃって、ココさん」
「ちょ、燈子?酷すぎやしねぇか?」
「当然でしょ。その脳みそ何とかしてもらったら?」
「何とかねぇ・・・」
「え、ちょ!マジで止めろよ?!・・・ってココ?何その顔」

ココは残念かつ憐れな物を見るような目でトリコを見ていた。

「燈子さん。申し訳ないんだけど」
「え?何ですか?」
「こればかりはボクにも何ともしようが無いと言うか」
「これって何だよ?」
「あぁ・・・死んでも治らないナントカ?」
「ナントカっておま・・・!!」
「そう!流石燈子さん、頭の回転が速くて嬉しいよ」
「薄々気が付いていたので(ニコっ)」
「何だよそれ!まるでオレがバカみたいじゃねーか!」
「あ、認めた」
「認めてねぇよ!」
「じゃあ今までの発言をちょっとは反省したら?」
「しょーがねーじゃんか。暑いから余計な事言っちゃうんだよ」
「暑いからねぇ・・・?」
「そう。暑いから!」
「ふーん?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・そんなに言うなら冷たくしてあげようか?」
「部屋?」
「飲み物?」
「ううん、身体。」
「・・・・・・洒落になってねーよそれ」
「今更遠慮するなって」
「・・・ってその指しまえよ!!」








▼Topへ  ▼戻る


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -