ジーナ……語り部。天涯孤独。両親は幼い頃に、祖父母は近年に他界。祖父母の営んできたカフェ(アンティーク収集と販売も兼ねる)を継いだ。
ホロウくん……探偵として活躍するところがとてもかっこよかったのでちょっと不思議ミステリをホロウくんらしく解決してくださいそんな話を読みたいですお願いします。

猫時計
「ご無沙汰しております……おや?貴女は……そうですか、先代は……」のような出会いを兼ねた1stエピソード。
祖母の遺品整理をしていたところ古い鳩時計のようなものを見つける。猫をモチーフにしている。動かしていないのにニャーニャー聞こえることがある。
とある職人が愛猫の想い出を永遠にと銘打ち遺骨を用いて作ってきた品のひとつ。腕の良い職人が模倣した愛猫は本物に限りなく近く、大切に扱われた分置いて行かれた今が辛いのでしょう……
解体して遺骨を用いたパーツを分離。時計部分はふつうに使えるので形見として使っていく。猫の魂とも言える遺骨パーツを纏めたものを墓に供える。
「また何かありましたら遠慮なく、解体士ホロウを呼んでくださいね」

螺巻く額縁
良い絵画を買ったと思ったら螺が付属品だった。どうやら額縁に仕掛けがあるようだが構造がわからない。いずれは販売する物なので解明したい。
絵……筒状の布に刺繍されている。大きな木、妖精?、人?、黒い妖精?、黒い妖精に絡まる大きな木の枝
螺を巻くとくるくるゆっくり絵が回る。一連のストーリーのようにも見えるし、巻いた数で止まる位置がズレるので占いのようにも思える。

涙入れ
蓋のティアーズカットの模様が煌めく小物入れ。鍵穴があるのに鍵がない。ビロード張りの内部にはイヤリングとネックレスを収納できそうなくぼみ。蓋が動きそうだが錆びていて無理に動かせない。
鍵穴に鍵をさしながら蓋を一定の手順でずらす(動かす)と満月模様に変化する。二重底になっていた秘密箱部分にはよれよれになった小さなメッセージカード。滲んでいたり褪せていたりするがなんとか読める『愛してる』というメッセージと、ハッキリ読める別の筆跡の『バカ!』というメッセージだけ書かれている。小さな鍵も一緒に入っていた。
おそらく、叶わぬ恋をした職人が愛を込めて作って渡した品。受け取って、どうにもならない程月日が経ってから秘密箱に気付いた人の涙で錆びていたのだろう。二人だけの秘密になるように鍵と想いを閉じ込めたと思われる。
「商品にできないものばかり不思議と集まる……」
「案外、妖精の加護かもしれませんねえ」
「加護ねぇ…………今のところのご利益は、キミのかっこいい姿が見れる、かなぁ……」
「えっ」
絡繰×ミステリ×解体士

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