「あっ……」



　部屋に入るなり、俺は涙をベッドに放り投げた。そして、一気に下を脱がせてやる。涙の勃ったものがぷるんとふるえれば、涙は恥ずかしそうに顔を手で覆い隠した。



「ま、まって……ゆき……」

「なんで？ エッチしたいんじゃないの？」

「やっぱり、はずかし、」

「何を今更」

「へっ……ひゃっ、ひゃあっ……」



　勃起しちゃってるものをみられることに、抵抗があるようだ。口を塞いだりチンコを隠そうとしたり、涙の動きは忙しない。そうされるとやっぱり、もっと恥ずかしいことをしてやりたいって思って。俺は、ぱかっと涙の脚をM字に広げて……そして、股間に顔を埋めてやった。



「んっ、やぁあっ、」

「きもちい？」

「やだっ、きたないっ、」



　勃ったものを、下からつうーっと舐め上げてみる。そうすると涙は俺の頭をぐいぐいと押して抵抗してきた。「やだ、やだ、」とひたすらに言っているけれど……もう一度、もう一度、と舐めていけば涙のものの先っぽにぷくりと透明な液体が出てくる。



「だめっ……ゆき、おねがい……きたない、幻滅しちゃうから、」

「幻滅とか、しーません」

「あっ、あぁっ……！」



　どうやらチンコを舐めて汚いと俺に思われて嫌われるのが怖いらしい。本当に、こいつは幸せに対して臆病だ。そんなこと気にしていたらエッチなんてできないんだからさ……そう気付いて欲しくて、俺はぺろぺろと涙のものを丁寧に舐めてやる。

　次第に、涙は脚をもじもじとし始めた。そして、腰も仰け反り気味になる。かんじてるようだ。「やだ」も減ってきて、声も蕩けてくる。



「あっ……ああ……」

「ほーら、イッちゃえ」

「んやああっ」



　鈴口のところを舌でぐりぐりとしてやれば、涙は甲高い声をあげてびくんびくんと震えた。先っぽからはどんどんぬるぬるとした液体が溢れてきて、口の中がエッチな味でいっぱいになる。俺もフェラなんてもちろん初めてなわけだけど……こんなに興奮するとは思わなかった。自分にもついている器官な分、気持ちいいところも完全に知っているわけで、好き放題涙が感じるところを責められる。ぐうっと吸い上げてやれば涙は息を詰まらせているような声で、「だめぇー……」なんて悶えていた。



「でちゃっ……でちゃ、う……やめて、……やだっ、ゆきっ……」

「んー？ なあに？」

「あっ……いやっ……」



　涙が必死に射精を我慢している。脚がばたばたしていて、身体もくねくねと動いている。出せばいいのに、って催促するように、俺は手を伸ばして涙の乳首をつまみ上げた。ぎゅーっと引っ張って、そのままこりこりこりこりと激しく刺激してやる。フェラをされて感じていたのか涙の乳首はぷっくりと膨れていて、弄りやすい。フェラと乳首弄り、両方が楽しくて仕方なくてどんどん激しくしていけば、涙がぎゅっと太ももで俺の頭を挟んでくる。



「も……いっちゃ、う……」



　吐息交じりにそう呟かれた瞬間、俺のなかの何かがぷつんと切れた。さらに責めを強くしていって、フェラの音もわざと立ててやった。ちらりと涙の顔を見上げれば、ぐっと仰け反っていて喉が思いきり晒されている。「あ……あー……」と声が溢れてきて、それはそれはいやらしくて。ドキドキして、加減が効かなくなって、俺は思い切り涙のものを吸い上げてしまった。



「あっ……あぁあぁっ……」



　そのせいか。涙ももう我慢できなくなって……泣き声のような声をあげながら、俺の口の中に吐精した。

　どく、どく、と涙のものから精液が溢れ出す。他人の精液なんて絶対口にしたくないと思っていたが、涙のこれは全く不快じゃない。むしろ興奮してきてしまって、俺はそれを飲み込んだ。



「ゆ、ゆき……やだ、だして、それ」

「えっ、飲んじゃった」

「……ご、ごめんなさい……だして、ごめん……」



　涙はイッたばかりの気だるそうな身体を起こして、俺に泣きながら縋り付いてきた。俺の口の中に出してしまったことを、本気で申し訳ないと思っているらしい。フェラ始めたの俺なのになぁ、なんて思いながら俺は涙の頭を撫でてやる。



「フェラでイッてくれるのは嬉しいからねぇ。涙はいっぱいイッていいんだよ」

「で、でも……」

「そんなに恥ずかしい？ もっと恥ずかしいことする？」

「へっ……やっ、……だめっ……」



　涙はエッチなことをするのに慣れていない。これは慣れるしかないかなあ、と俺は涙の腰をグイッと持ち上げてクッションに乗せてやり、脚をまた開いてやる。涙はバランスを崩してばふんと上半身を倒してしまって、思い切り俺に股間を見せつける体勢になった。



「おー、すごい、綺麗」

「やだっ……ひ、広げない、で……」



　お尻の穴を、ぐにーっと広げてやる。つるつるしていて、薄いピンク色をしていて、涙のここは綺麗だ。セックスするときはここに挿れるんだと考えるとドキドキしてくる。

　涙はそれはもう恥ずかしがって、穴を手で隠そうとしてきた。「やだ、やだ、」と仕切りに言っては、穴を覆おうとする。正直、その仕草がかなりいやらしいんだけど、とは言えず俺はしたり顔をするだけ。涙の手はぺいっと払ってやって、穴の形にそってゆっくりと指先で撫でてやる。



「ふ、ぁっ……あぁあ……」

「お、気持ちい？」

「や、……そんなとこ、さわっちゃ、だめ、ぇ……ひぁあ……」

「んー？」

「あーっ……」



　蕩けたような、力が抜けたような……そんな声をあげた涙の様子にほっとひと安心。ちゃんとここで感じることができそうだ。ぐぐっと指を押し込んでやれば、びくびくっと身体は震えだす。



「ここに挿れるんだぞ、涙。恥ずかしがんなって」

「んひゃっ、……」

「んー、でも、今日はもうできないけど。音で家族にバレるし」



　ぐい、ぐい、と穴を弄るたびに、涙は甘い声をあげた。穴がヒクヒクとしていて、挿れてほしそうにみえる。でも、残念ながら今セックスをしたら家族にバレてしまうから、挿れられない。このベッドは結構軋みやすいうえに、部屋の壁も薄いのだ。だから、できるのは明日以降。今日は……



「指だけ、挿れてみる？」



　ちょっとだけ、おためしになかに指を挿れてみたい。



「へっ……え、ええっ……」

「やだ？」

「……」



　尋ねてみれば、涙はぷいと顔を俺から逸らして頬を染める。抵抗してこないってことは……オッケーかな？と思って俺はさっそく準備を始めた。

　買ってきたばかりのローションの封を切る。キャップを外し、液体を指先に。思ったよりもひんやりとしていたから、しばらく指先でいじって人肌に温める。

　涙はそんな俺をちらりと見つめて、ぽーっとしていた。本当に挿れられちゃうんだ……とか考えているんだろう。



「はい、じゃあさっそく」

「ほ、ほんとうに、そこに……挿れる、の？」

「そうだよ。ほら」

「ん、ゃっ……！」



　温めたローションを、涙のお尻の穴にぬとっと塗りつける。そして、三本の指でくるくると円を描くように撫でてやった。涙は「あっ、ひぁっ……」なんて蕩けた声を出して、目をとろんとさせている。



「撫でてるだけでも気持ちよさそう。なかも、イイんじゃない？」

「そんな……」



　指の腹で、とん、とん、と穴のいりぐちを叩いた。ひくんっ、ひくんっ、と涙の腰が揺れる。ぬるぬるになったそこは叩くたびに糸が引いていやらしくて、まるで誘っているようだ。はくはくと息をするように動く穴に触れるたび、涙は「んっ、んっ、」と鼻から抜けるような声を出している。



「じゃ、挿れるからね」

「ひっ、……き、きたない、ってば……」

「はいはい」

「あっ……あぁっ……！」



　ずいぶんと穴がヒクついていて物欲しそうにしていたから、つぷんと指を挿れてやった。そうするとめくれあがりたぐまったシャツを胸元でぎゅっと握って、ぴくぴくっと震えだす。

　そこは、思った以上に抵抗してこなかった。するんと奥まで挿れることができて、中はつるつるとしている。中に指を挿れると、びくっ、びくっ、と動いていて、涙が感じているってことがダイレクトに伝わってきた。



「なかにはいってるの、わかる？」

「ゆきの……指、……俺のなかに……？」

「そうだよ、ほら」

「んぁっ……！ あっ……すご、い……俺も、ちゃんと……受け入れられるんだ……ぁんっ……」



　なかの肉壁をくりくりとこすってやると、涙の身体から力が抜けて行く。甘い声をあげながら身体をくねらせていて……気持ちよさそうだ。涙はなかに俺の指がはいったことに感動しているのか、ぽーっとしばらく虚空を見上げていた。そして、ぽーっとしながらゆっくりと手を下腹部に伸ばしていく。指でつうーっと自分のお腹を撫でて下の方へ。俺の指がはいっているあたりをこすこすと擦ると、とろんと幸せそうに目を蕩けさせた。



「……はいってる……ゆきの、ゆび……」

「……ああ、ほら。もっとはいってるって感じろ」

「あっ、あぁあっ……！」



　なんて、卑猥な台詞。でも、それなのに涙が言うと純情に聞こえてくる。その、なんとも言えない乖離に俺は自分でも怖いくらいに興奮した。なかに挿れた指をぐりんぐりんと動かして、ローションをくちゅくちゅと音をたててやる。



「あぁっ、んっ、うっ……」

「感じる？ なかに挿れられてるっていうの」

「結生の、ゆび……あっ、……だめっ、そこ……！」

「ここ？ 」

「ひぁっ……あぁあっ！ そこ、感じちゃ、……やだっ、あっ、」



　なかの、すこしぷくりとしたところをこすると、涙は一際甘い声をあげて悶えた。ここが、男がなかで感じる場所って言われている前立腺らしい。ぐいっ、ぐいっ、とそこを揉み込んでやれば、涙はなかをきゅうきゅうさせて、身体をビクンビクンと震えさせた。

　可愛い。外側を触った時も、涙は敏感だから可愛い反応をみせてくれたけれど、こうしてなかを触るとそれ以上にとろっとろになって可愛い。どうしようもないといった顔でぷるぷると震えて、なみだを流している。



「柔らかくなってきた」

「あぁ……あー……」

「触ってみる？ ほら、涙。手、貸して」

「やっ……」



　俺も、ぼろぼろと理性が崩れていった。涙の手を取って、指を挿れている最中のお尻の穴を触らせる。「やだ……」って言っているから、涙がそうとう恥ずかしがっているのを感じていた、はずなのに。もっと恥ずかしいことをさせたい……その思いがまさってゆく。



「あっ……」

「どう？　とろとろだろ？」

「……う、ん……」

「なか、挿れてみる？」

「え、……？」

「ほら」



　ただ、涙は嫌がっていない。恥ずかしがって、抵抗は見せるけれど嫌だとは思っていない。呆けたその表情に俺は確信した。

　片方の手で涙の指を穴へ誘導して、なかへ挿れてゆく。すでに一本俺の指がはいっているそこは、簡単には涙の指を呑み込もうとはしなかったけれど、涙は痛がる素振りも見せず、俺に従っていた。指を、自分のなかへ挿れてゆく。



「あ、つい……」

「どう？　自分の、なか」

「……やわら、かい……ゆきの……ほんとうに、挿れられそう、……」

「だろ？　俺、涙のなかに入るの楽しみだよ」

「……ほんと……？」

「ああ」



　涙は、自分の穴に指を挿れながら、嬉しそうに目を細めた。本当にここに俺のものが挿れられるのか、不安に思っていたんだと思う。やっていることはものすごくいやらしいのに、その想いはいじらしくて。本当に愛らしくて、俺は体勢を変えて涙に覆いかぶさった。ちゅ、と軽くキスをして、その濡れた瞳を覗きこむ。



「涙もなか……気持ちいいだろ？　ほら」


「んぁっ……」
「俺と涙がセックスできるってことだよ。涙……安心して」

「……う、ん……あっ……あぁっ……」



　なかに入っている涙の指を押し込んで、自分で前立腺を刺激させる。ぐっ、ぐっ、と涙の指をこするようにして押してやれば、前立腺にも刺激がいっているのか涙のなかがまたぎゅーっと締まりだした。涙の指ごと、なかをマッサージしてやるように揉んでいくと、出したばかりの涙のものがまた勃ちはじめる。



「わかった？　ここ、涙の気持ちいいところ。ここ、今度俺のでいっぱい突いてあげるからな」

「……いっぱい、突いて、くれるの？」

「うん。いっぱい。ひとつになって、涙の気持ちよくしてあげる」

「……、うん」



　涙の指が、自ら前立腺をこするようになってきた。俺が指を動かさなくても、涙が自分で気持ちいいところを触りだす。所謂オナニーをしているようなものだけれど……たぶん当人にその自覚はない。初めて知った自分の気持ちいいところを触るのに、夢中になっている。逆に純粋っぽくてそれがまたエロくて、きゅんきゅんとしてきてしまう。
　
　俺は涙の指を押し込んで前立腺を刺激するのは止めて、涙と一緒に直接前立腺をいじり始めた。なかで涙の指とぶつかったりしながら、くちゅくちゅと前立腺を可愛がってやる。その感にも唇はしっかりと重ねて、舌を絡めて、涙の好きなディープキスをしてやった。繋がる場所が増えれば増えるほどに……きっと、涙は感じてくれる。



「んっ……んー……んんっ……」



　涙はぼろぼろと泣いて、喘ぐ。息が乱れてきて、キスをしていると少し苦しそうだ。それでも涙は自ら舌を伸ばしてきて俺のと絡めようとしてくるから、愛おしくてたまらない。

　しばらく、涙の前立腺をひたすらに弄っていた。どんどん締まりがキツくなってきて、涙の動きも弱々しくなってくる。ぐっとのけぞって、ぷるぷると震えてきて……もしかして、このままなかでイけるのかもしれない。絶頂に達しそうになって自らを責め立てるのをやめた涙に変わって、俺は涙の前立腺をこりこりと激しく弄って、そしてキスも深めていった。ふー、ふー、と涙の荒い吐息が耳を掠めて、興奮をさらに煽る。快楽から逃げようと涙がもがくたびに布の擦れる音がして、色っぽい。でも、俺はのしかかってがっちりと涙を抑えているから、涙は逃げられない。涙はどんどん追い詰められていって……そして、



「んっ……！」



　ぎゅううっ、と一際強くなかが締まって、大きく涙の身体が跳ね上がった。ビクンッ、と跳ねて、そしてまたびく、びく、と小さな痙攣を繰り返す。

　……イッた、みたいだ。一気に涙の身体から力が抜けてしまう。



「あ……あ、……ん、」



　指を引き抜くと、涙はくったりとして目を閉じていた。薄く開かれた唇からは吐息がこぼれていて、また唇を奪いたくなる。



「……涙？　大丈夫？」

「ゆ、き……、ぁん……」



　俺も少し加減ができなかった。初めてなかに指を挿れたのにあんなに激しく弄っちゃって申し訳ない、そんな気持ちを込めて頭を撫でてやると、涙はうっとりと表情を蕩けさせて手のひらに頭をすり寄せてきた。

　ぎゅっ、と抱きしめる。頭を撫でながら、イッてくたりとしている涙の身体を抱きしめた。涙もよろよろと腕を俺の背に回してくる。本当に、愛し合っている……そんな感じがして胸がいっぱいになった。



「……涙」

「ん……」

「すっごい、幸せだな」

「……ん、」

「大好き」

「……ん」



　涙の方から、キスをしてくる。ぽろぽろと、涙の瞳からはなみだがあふれていた。




13


△‖▽