「そんな顔、しないでよルーシィ。」
苦笑いするロキにルーシィは何も返す言葉を見つけることができなかった。打ち明けられた事実は、ルーシィの心に空洞を作る。女たらしだしバカだしどうしようもないと最初は思った。だけど彼が時折見せる寂しそうな顔が気になった。優しさに惹かれた…もっと知りたいと思った、大好きになった―しかし、彼を待つ現実はあまりにも悲しい結末。
「……それはもう、どうにもならないの??」
「残念ながら。」
消える運命には逆らえない、と自虐的に決めつけているロキをルーシィはようやく顔を上げて見つめると、笑っている彼の瞳の奥に見えるのは覚悟でも諦めでもない―思わず立ち上がり、ルーシィはそのままロキを優しく抱き締めた。
「…ルーシィ………同情ならいら「同情じゃない、同情なんかじゃないよ。」
ロキの言葉を遮り一度目を静かに、二度目は口調を強めてルーシィはよりロキを抱き締める。突然のことにうろたえつつ、彼女の温かさに自分の運命や過ちなどが小さなことのように思えてきた。
「あたし絶対になんとかするわ。」
「……気持ちは嬉しいけど……」
「なんとかするもの。」
―空から堕ちてきた星へ私は約束を交わした。
(絶対に、消さない。)
孤独な星を抱き締めた
prev - next
back