心臓に誓って愛を食う
05

「さ、さっちゃん!」
「んん、何」

 ぷしゅう、と音がしそうなくらいに顔を赤くして、タコのようになった比奈を抱き寄せてソファに座らせて、俺の足の間に入れてあげると、少しおとなしくなった。
 ちゅっと額にキスをして、俺は比奈を抱きすくめた。

「宝物だよ」
「むむむ……」

 俯いた比奈が、突然顔を上げて俺の唇を奪った。あまりに珍しいことに、俺はきょとんとしてしまう。比奈は顔を真っ赤にしたまま、叫んだ。

「さっちゃんだって、比奈の宝物なんだからね!」
「……ありがとう」

 ぼんやりしたままそう呟くと、比奈は俺の足の間をするりと抜けて、キッチンのほうへ行ってしまった。
 恥ずかしかったのかな。そう思って追いかけると、冷蔵庫の前でしゃがみこんでいた。

「比奈?」
「はうう〜」

 振り返った比奈は、顔を真っ赤にしたままで、涙目で、俺はぞくっとした。超絶可愛い。
 俺は、涙目の比奈を抱っこして、寝室に入った。

「さ、さっちゃん?」
「今日はなんだかいけそうな気がする……」
「う?」

 比奈の首筋に唇を落とすと、ようやくその意味に気がついたのか、比奈にしては珍しく、ぴとっとくっついてきた。
 ……えっちしたいって言ってたからな……。
 自分のブツをジーンズの上からそっと触ると、ほんのちょっと鎌首をもたげていた。……うん、今日はいけそうな気がする。

「あ、はんっ……」

 比奈の服を手早く脱がして、全身にキスを降らせる。くすぐったそうにしていた比奈が、徐々に顔を赤くして無意識の抵抗を見せた。久しぶりの比奈の嬌態に、俺のヴォルテージもどんどん上がっていく。比奈が一度いく頃には、俺もすっかり準備万端だった。

「……入れるよ」
「んっ……」

 ゴムをつけて、ゆっくりと侵入していく。ぴくりと震えた比奈が、俺にくっついてくる。俺も比奈をしっかり抱きしめて、少しずつ動きはじめる。

「あっ、やあっ」
「比奈、愛してる」

 愛してる愛してる愛してる。
 母さん、ごめんね、俺は幸せになりたいんだ。この子と一緒に、ずっと歩いていきたいんだ。
 許さなくても、いいよ。ただ、見ていて。お願いだから。